2010年2月 1日

法大4・24弾圧裁判 弁護側立証始まる

週刊『前進』08頁(2425号8面3)(2010/02/01)

“弾圧は一切無効”
 法大4・24弾圧裁判 弁護側立証が始まる

 1月27日、法大4・24解放闘争弾圧裁判の第8回公判が東京地裁刑事17部(登石郁朗裁判長)で開かれた。前回で検察側立証が終了し、この日、弁護側立証が始まった。
 冒頭に冨山小太郎君が不当勾留への怒りを裁判所に突きつけた。「これまでの8回の公判のうち6回は拘置所からの出廷だった。その間、まともな医療も受けられなかった。法の権威に隠れたこの暴力こそ4・24決起への報復だ。こんな裁判など即刻中止すべきだ!」
 続いて、弁護人が冒頭陳述書を読み上げた。
 昨年4月24日、1000人規模の法大生が法大当局の制止を振り切って外濠校舎からあふれ出し、正門前の集会に大合流した。これを妨害するために「東京都公安条例違反」による不当逮捕が行われた。しかし、あまりのデッチあげゆえに公安条例違反では起訴できず、破産したのだ。本件の建造物侵入と威力業務妨害とは「何がなんでも被告人らを獄に入れるための政治弾圧である。法大生の怒りの噴出を恐れ、これを牽引(けんいん)した被告人らを憎悪する『4・24罪』とも言うべき、支離滅裂かつ不当な政治的デッチあげ弾圧であり、断じて許されない」と根底的に批判した。
 弁護側立証の最初は、内海佑一君に対する被告人質問だ。内海君は「法大生に対する不当処分を許さない。06年3・14弾圧を口実として私は退学処分とされた。こうした処分を前提として刑事弾圧が行われてきたが、こんな弾圧は一切無効だ。現在も新たな処分を狙って2人の法大生が呼び出されているが、必ず阻止する」と断言した。
 そして、本件に至る経緯として法大当局による学生支配のエスカレーションと、これに対する法大生の不屈の闘いを明らかにした。特に08年4月に登場したジャージ部隊の暴力を具体的に暴いた。ジャージ部隊に首を絞められ、Tシャツをボロボロにされた経験をもつ内海君は、破かれたTシャツを法廷で着て裁判長に見せつけた。
 最後に内海君は「民主法政と言われてきたのは、学生こそがラジカルだったからだ。侵略戦争の最先頭に立った経験を持つ法大の中で反戦運動を闘い、真のマルクス主義を復権し、文化創造を担ってきたのが全学連であり、文化連盟の学生だ。闘う学生を学外者などとして排除することは許されない。教育の民営化粉砕路線を掲げ、2010年はゼネストを闘いとる」と宣言した。
 続いて、恩田亮君への被告人質問が開始された。「立て看板とビラだらけの法大を面白いと感じて入学した。活発にクラス討論や演説などが行われているのを見て、当然のこととして受け入れた」と入学当初の気持ちを述べた。それが、3・14弾圧を境にして圧殺されていく過程に立ち会い、葛藤しながら闘いに立ち上がっていった様子が語られた。恩田君への被告人質問は次回続行となった。
 開始された弁護側立証を圧倒的にかちとろう。新たな処分策動を許さず、今春の法大闘争の大爆発へ突き進もう。