2010年3月 8日

“仲間を切り捨てるのか” 社保労組の解散大会弾劾

週刊『前進』06頁(2430号2面2)(2010/03/08)

“仲間を切り捨てるのか”
 社保労組の解散大会弾劾 525人の解雇撤回へ前進

 全国労組交流センター自治体労働者部会と茨城県労組交流センターを中心とする闘う労働者50人が2月27日、茨城県つくば市で自治労社会保険職員労組解散大会弾劾行動に立ち、国鉄・社保決戦勝利総決起集会を開いた。
 1千人の不採用者を排除して新たにねんきん機構労組を結成、元の社保労組を解散し、労組として525人の不当解雇撤回闘争に取り組まない。茨城には分限免職者がいないからつくば市で解散大会をやる——。被解雇者、現場組合員をないがしろにし、闘わない自治労本部・社保労組本部は絶対に許せない! 社保労組解散大会は無効だ!
 猛然たる怒りで闘う労働者はつくば市国際会議場前に登場した。「社保労組解散絶対反対! JR全面外注化阻止・1047名解雇撤回! 社保525人解雇撤回! 道州制・民営化=公務員360万人首切り阻止! 自治労本部と民主党・連合政権を打倒せよ!」。50人で会場入り口2カ所を完全に制圧、本部執行部の制動をぶっ飛ばして怒りのアピールとシュプレヒコールを響かせた。
 「組合員の権利を踏みにじるとき労働組合は自滅する」と動労水戸の木村郁夫書記長が指摘。地元の電機労働者である労組交流センター女性部の辻川あつ子さんは「解散大会を絶対認めない。私たちはあきらめず正義を貫き闘い続ける。戦闘突入宣言を発する。動労千葉、動労水戸は勝利の展望を切り開いている。労働組合をよみがえらせ世の中を変えよう」と訴えた。
 自治体労働者部会の「525人の解雇撤回! 組合の旗を守れ! 社保労組福山分会・平口雅明さんと共に闘おう」と題したビラを始め3種類のビラが300セット、そして分限免職者・平口さんの社保労組への申入書がごく一部の極悪幹部を除いて大会参加者に手渡された。真剣に読みながら会場に入っていく。
 昨年首を切られ国際会議場での就職説明会に来ていた青年を始め複数の労働者が演説を聴き、ビラを見て「『解雇撤回』——書いてあるとおり」「私も賛成します」と共感を表し署名した。首切り・雇い止め、不安定雇用・低賃金に怒り、闘う労働組合を求めている。
 喫煙所に集まる大会代議員らにビラを渡しながら「被解雇者を排除して新組合を結成してよいのか」と問うと「おれも被処分者だ」と居直る腐敗幹部。自分は専従として組合に残り、仲間の首を切る——JR総連カクマルとどこが違うのか。
 午後1時半、平口さんを先頭に社保労組への申し入れ行動に立った。大会受付前で平口さんが申入書を読み上げる。「分限免職者を排除した解散大会は無効だ。一切の処分の取り消しを求めて闘おう。解雇撤回闘争に取り組もう」。社保労組本部役員らが総出で壁をつくる。平口さんに「お前は09年12月31日で組合員じゃなくなったんだ」と暴論を吐く。彼らの本音だ。当局が労働者の首を切ったら組合も組合員の首を切る。解雇撤回闘争をやらせない狙いだ。
 役員らは完全に当局側に立っている。怒りが爆発した。彼らは平口さんが組合員であることを渋々認めざるを得ず、申入書を受け取った。われわれの正義性と勝利性、彼らの腐敗と裏切りは完全に明らかだ。
 会議場前で平口さんが申し入れ行動をめぐる攻防を報告した。「組合を変質させるために組合に残る連中を許さない。動労千葉、動労水戸、全金本山にならい一人の首切りも許さない原則で勝つまで闘い、やつらをひっくり返す」。報告に全員が沸き立った。
 市内の別会場に移り、国鉄・社保決戦勝利総決起集会を開いた。茨城県職の青年労働者が司会を務め、自治体労働者部会の佐藤賢一代表が「国鉄・三里塚・法大・沖縄決戦で民主党・連合政権打倒へ」と題して基調報告。平口さんは年金制度は戦費調達のために作られたと暴露、社保労組の旗を守る決意を述べた。
 動労水戸の木村書記長が原則を守り闘うことの重要性と国鉄決戦への決意を表明。交流センター女性部の辻川さんは全国の労働者とともに闘った意義を確認した。中野区職、立川市職の労働者、仙台市職、茨城県職、越谷市職の青年労働者が発言。自治労横浜の庄山正さんがまとめた。国鉄・社保決戦へ新たな戦闘宣言が発せられた。