2010年3月 8日

大阪の教育労働者の訴え

週刊『前進』06頁(2430号3面4)(2010/03/08)

大阪の教育労働者の訴え
 今春の不起立闘争を闘い道州制・民営化に大反撃を

 動労千葉は3月1〜2日、「国鉄1047名解雇撤回! 検修・構内業務外注化絶対反対!」を掲げて第2波ストライキに立ち上がった。国鉄分割・民営化攻撃の貫徹を阻んで24年間闘い続けてきた1047名解雇撤回闘争が、国鉄本体の労働者、解雇と闘うすべての労働者と結びつこうとしている。
 「与党3党と公明党による『JR不採用問題、政治決着へ』」(2・24付報道)は、動労千葉への組織絶滅攻撃と一体のものとしてかけられた民主党・連合政権による国鉄1047名解雇撤回闘争=国鉄労働運動の解体攻撃だ。この攻撃は国鉄労働者のみならず、北教組に対する不当弾圧にも明らかなように、労働組合運動の根絶攻撃として踏み込んできたものだ。
 大恐慌・大失業の時代において、国鉄1047名解雇撤回闘争と検修外注化阻止決戦が結合し、われわれの主導権で「国鉄決戦でプロレタリア革命へ」と突き進んでいることに、日帝国家権力・資本家階級は心底おびえているのだ。
 始まった国鉄1047名闘争の解体攻撃との決戦に2千万青年労働者、6千万労働者の命運をかけて立ち上がろう。国鉄・沖縄・三里塚・法大決戦で民主党・連合政権打倒へ攻め上ろう。

 休暇・手当廃止に怒りあふれ

 大阪府当局は昨年末、「特別休暇・特勤手当見直し」攻撃をかけてきた。保育休暇・生理休暇・妊娠障害などの特別休暇の見直し(廃止もしくは病休として対応)、夜間教育等勤務手当などの特殊勤務手当の廃止である。労働組合のもとに団結して闘い取った権利を剥奪(はくだつ)することで労働組合を解体し、「働けない者は辞めろ」とする解雇攻撃だ。
 ただちに現場労働者から次々と怒りの声が上がった。「すでに時間や体力の余裕がなくなっている」「現場の人の立場に立って考えてください」「まじめに仕事をしても批判ばかり」「このような締め付けばかりではやっていけない」「とことん絞り上げて、少しのゆとりもなくして、現場をがたがたにしている」「まじめに誠実に働いても、給料は下がる、生活は大変になる」「長年の労働組合の闘いによってかちとってきた諸制度・権利なのに」と、職場には現場労働者の怒りがあふれている。
 非正規職の労働者は「一人住まいでは生活できない」「毎月安定したお金がもらえない」「交通費が全額出ない」という悲惨な状況だ。

 分限処分指針をうち砕け

 府当局は同じ時期に「分限処分の指針(案)」を提示し、免職=首切りの規定を「厳格化」しようという攻撃をかけてきた。
 首切りの具体例として「上司の指導や職務命令に従わない」「人事評価において2年連続D評価」などを並べている。また地公法外の処分である訓戒・訓告・厳重注意をすべて文書で行い、人事記録に記載する。これらの処分の勤勉手当の成績率などへの反映を拡大する。さらに「服務上の措置」の昇給における扱いについて「(評価システムの)自己申告票」未提出者に対してはより厳しくするという悪辣(あくらつ)さだ。
 これらはみな、労働組合破壊・団結解体の攻撃だ。「日の丸・君が代」不起立闘争を始め一切の闘いを根絶し、すべての教育労働者を屈服させようという攻撃だ。
 この攻撃は民主党・連合政権の基本方針に沿った、「新しい公共」=新自由主義による民営化・道州制攻撃である。
 「地域主権」の名で推進されている道州制攻撃は、公務員労働者360万人首切り・選別再雇用の攻撃だ。資本・当局は「評価」で労働者の団結を破壊し、合理化=首切り・労働強化を強行する。
 教育現場でも合理化攻撃は我慢できないまでに進み、「もうやっていられない!」ところまできている。

 多忙化と対決し職場闘争を

 非正規職員の解雇に始まり、正規職の解雇・非正規職化、何年も連続する賃下げ、労働強化……と合理化は極限化している。多忙化・過労状態は耐え難いものになっている。授業だけでなく、生徒・保護者への対応もまともにできず、事故や失敗が起こるのも当たり前の状態だ。それらがすべて現場労働者の責任とされ、「評価」の対象とされ、処分・解雇の理由にされようとしている。
 現場労働者に責任を押しつけるな! 事故や失敗の原因はすべて合理化=民営化を進める当局にある。今こそ多忙化・過労状態と対決する職場闘争を始めよう。労働者の生活と生命のかかった闘いであり、青年にとって未来がかかった最重要の闘いだ。労働力商品であることを拒否して階級的団結を固め、根底から「資本主義の打倒」を目指して進もう!

 闘って職場の支配権奪還へ

 「日の丸・君が代」闘争は、職場支配権を実力で守りぬく闘いとして、常に日教組運動の最先端で闘われてきた。この闘いは今、大恐慌時代と教育の民営化に立ち向かう職場闘争として押し上げられている。
 「日の丸・君が代」不起立闘争を闘いぬき、労働者階級の団結を拡大していこう。合理化反対闘争と「日の丸・君が代」闘争が結びついた時、教育労働者の闘いは一挙に爆発する。青年労働者の未来をかけた闘いが職場闘争の基軸となる。
 青年教育労働者こそ「もうやっていられない」状況に追い込まれている。「もうやっていられない」なら不起立で闘い、職場の支配権を奪い返そう! ストライキを準備しよう! 組織しよう!
 アメリカでは昨年、ロサンゼルス統一教組(UTLA)が人員削減攻撃に絶対反対を貫いて闘いぬいた。その闘いは、学区当局が義務化した定期評価テストを完全にボイコットする闘いから劇的に発展したと聞く。ここから青年労働者が労働組合に結集し始めたのだ。
 動労千葉やUTLAの闘いから徹底的に学び、青年労働者がともに闘いに立ち上がるような反合理化闘争を切り開こう!

 合理化反対!国鉄軸に闘う

 敵の攻撃は凶暴だ。しかしこの凶暴性は資本家階級の危機の深さに起因する。世界大恐慌の進展と自民党政権の崩壊は、資本主義社会と資本家階級の支配が終わろうとしていることを鮮烈に示した。
 他方では労働者が生きていけなくなり、労働者階級が団結して立ち上がる状況ができている。
 分断攻撃を跳ね返し、「合理化=首切り・労働強化絶対反対」を掲げ、怒りを解き放とう! 新自由主義の攻撃は「民営化=利潤の追求」のために必ず労働組合破壊を伴う。逆に言えば、労働者が団結して闘えば敵の攻撃は根底において崩れてしまうのだ。
 国鉄分割・民営化が未貫徹であることによって、「日の丸・君が代」強制は貫徹せず、職場支配権を奪い尽くすことができず、日教組解体は未決着のままだ。民主党政権と一体となって現場に首切り・労働強化を押しつけている連合・日教組本部を打倒する度合いに応じて、青年労働者を始め労働者の怒りは噴出する。
 国鉄決戦の攻防に労働者階級の勝敗がかかった。国鉄決戦の革命的発展の中で、日教組本部打倒の闘いが、青年労働者を糾合して単組権力奪取の本格的挑戦として始まっている。
 国鉄決戦を軸に、民主党・連合政権打倒へ総決起しよう。3・20ワーカーズアクション、3・28三里塚闘争へ、11月集会派の力強い隊列を登場させよう!