2010年3月22日

1047名闘争解体許さず国鉄決戦の勝利へ大攻勢を

週刊『前進』06頁(2432号2面2)(2010/03/22)

1047名闘争解体許さず国鉄決戦の勝利へ大攻勢を
 外注化4月実施を阻止した力で

 労働者の魂を売り渡すな!

 国鉄1047名闘争の最後的解体攻撃を粉砕し、国鉄闘争の勝利にむかって大攻勢に打って出るべき時が来た。
 3月18日、与党3党と公明党は、「国鉄改革1047名問題の政治解決に向けて」と題する「解決案」を国交相・前原に提示した。これに対して前原が、「事前に出ていた額よりも現実的な額が提示された」と述べ、政府として受け入れ可能と表明したことが報道されている。
 同日、4者4団体は「和解する方向で協議したい」「ご尽力いただいた与党3党・公明党を始め国会議員各位に心から感謝申し上げたい」とする声明を出し、一切を受け入れる姿勢をあらわにした。国労本部や鉄建公団訴訟原告団の一部幹部は、解雇撤回を認めず、JRを免罪した「解決案」で、1047名闘争を終わらせようとしているのだ。
 4党の「解決案」の核心は、国鉄分割・民営化への最後的な屈服を1047名にのませることにある。だから、敵階級は解雇撤回は絶対に認めようとしないのだ。
 いくら金を積まれようと、解雇撤回なき「解決」など断じて受け入れる余地はない。1047名は、23年にわたり国鉄分割・民営化絶対反対を貫き、労働者の誇りと魂をかけて闘ってきた存在だ。その労働者魂を捨て去れと、敵階級は居丈高に迫っている。
 “国鉄改革法を受け入れ、JRに法的責任なしを認めて闘いの矛を収めろ”という今回の攻撃は、分割・民営化時のあの筆舌に尽くしがたい攻撃の一切を容認しろということだ。国鉄当局の奴隷とならなければJRには残さないという恫喝のもとに強行されたすべての非人間的な屈服強要を、正しかったと認めろというのだ。
 1047名は、首をかけてこの攻撃への屈服を拒否した誇り高い存在だ。その労働者魂は絶対に売り渡せない。
 1047名の首を切った張本人はJRだ。解雇撤回・JR復帰なき「解決」とは、そのJRにすがり「雇用」をこいねがう屈辱的立場に1047名を追い込むものだ。
 ところが、国労本部を牛耳る日本共産党・革同や社会主義協会派、鉄建公団訴訟原告団の一部幹部らは、「解決案」の受け入れを傘下の闘争団員に強要し始めた。
 敵階級は、こうした4者4団体幹部の屈服を突いて、1047名闘争解体に総力を挙げている。だが、そこにこそ、敵階級の1047名闘争への恐怖が現れている。
 分割・民営化から23年、いまだに継続されている1047名闘争が、分割・民営化体制を根本的な破綻にたたき込んでいるのである。1047名解雇撤回闘争の不屈の前進は、必ず労働者階級の総反乱をつくり出す。だからこそ、敵階級はあらゆる手段を用いて1047名闘争を解体しようと必死なのだ。
 1047名があくまで解雇撤回の原則を貫き通せば、窮地に追い込まれるのは敵の側だ。勝利の条件は確実にある。

 職場から青年の怒りが爆発

 今やJR体制=国鉄分割・民営化体制は根本のところで破綻した。動労千葉・動労水戸−動労総連合のストライキ決起を先頭に開始された闘いは、ついにJR東日本の検修業務の全面外注化の4月1日強行実施を阻止した。JR総連とJR資本が結託して強行しようとしている検修外注化への青年労働者の怒りは、JR体制への総反乱に転化しようとしている。
 JRの合理化計画が労働者の闘いによって頓挫した事態などかつてない。JR体制を打ち倒す決定的情勢が訪れたのだ。
 これと一体で闘い抜かれた国労5・27臨大闘争弾圧7被告の闘いは、1047名闘争の大義と正義を自ら体現し、警視庁公安部と国労本部が狙った「暴処法」「共謀」攻撃を大破産させた。
 こうした闘いの前進は1047名闘争勝利の展望を照らし出している。職場生産点からJR体制と対決する闘いと結合してこそ、1047名闘争の勝利は切り開かれる。
 3月3日、JR西日本の山陽新幹線・博多発東京行き「のぞみ56号」で重大事故が発生した。高速走行を支える心臓部と言うべき歯車箱内部のベアリングのコロが脱落、箱が内部から突き破られ、車内には煙が立ちこめた。脱線転覆事故にもなりかねない重大事態だ。最新鋭車両N700系で発生したこの事故は、分割・民営化の破産を突きつけている。分割・民営化以降の大合理化、とりわけ検修体制の破壊は、ここまで安全を崩壊させている。
 反合・運転保安闘争路線のもと、こうしたJR体制の破産を徹底的に突いて闘えば、分割・民営化を根底から覆すことはできるのだ。

 国労の解散=連合化粉砕へ

 にもかかわらず4者4団体幹部は屈辱的な「解決案」を受け入れようとしている。それは、彼らが国労を自ら解散し、反対する勢力を排除して、新たな名称の組合を立ち上げ、連合へなだれ込もうとしているからだ。
 彼らは、分割・民営化以降、敵階級が繰り出してきた労働者階級へのあらゆる攻撃を認め、その担い手になることを反動的に決断したのだ。
 今日の大恐慌情勢のただ中で、6000万労働者階級、とりわけ2000万青年労働者にすさまじい失業攻撃が襲いかかっている。この中で、民主党・連合政権は、一切の解雇撤回闘争を根絶やしにし、すべての労働運動の炎を消し去るために、1047名闘争解体の攻撃をかけてきた。
 日航労働者の首切りと賃金・年金の大幅削減に着手し、さらに道州制導入に突き進んでいる民主党・連合政権にとって、1047名闘争の解体は絶対的な課題になっている。4者4団体幹部は、こうした民主党・連合政権の意志を体現し、解雇撤回なきまま1047名闘争を終わらせることによって、大失業攻撃の先兵になろうとしているのである。それは、連合支配の完成を阻んできた全国100万人を超えると言われる1047名闘争支援陣形をも敵に売り渡すということだ。
 だが、危機にあるのは敵の側だ。人為的・政策的「景気回復」の化けの皮ははがれ、今や全世界で労働者の怒りは爆発している。資本主義はもはや終わりだ。財政破綻に発したギリシャの危機は、労働者階級のゼネストを生み出した。そのギリシャ以上に危機にあるのが日本帝国主義だ。積もりに積もった労働者の怒りは自民党支配を終わらせた。それに代わった民主党・連合政権下で、日帝の危機は限界を超えて一挙に進行し始めた。
 この時代だからこそ、国鉄1047名解雇撤回闘争はすべての労働者の結集軸、団結軸となりえるのだ。労働者は解雇撤回で団結できる。合理化との闘いで資本主義を打倒し、社会の真の主人公となる力を身につけることができる。
 今こそ一切の体制内派に代わり、われわれ自身の力で日本労働運動の戦闘的伝統を守り、発展させよう。国鉄闘争勝利の大反撃に打って出よう。そのために、すべての知恵と力を結集し、1047名闘争に真に責任をとりきる主流派への飛躍を断固闘いとろう。