2010年3月22日

銀座局での死亡事故弾劾 50人の仲間が集会

週刊『前進』06頁(2432号2面3)(2010/03/22)

民営化で殺されてたまるか
 銀座局での死亡事故弾劾
 50人の仲間が集会

 全逓東京中郵「だんけつ」編集委員会主催の「銀座局での死亡事故弾劾/民営化で殺されてたまるか3・12集会」が3月12日に都内で行われ、郵政労働者を中心に約50人の仲間が参加した。
 「民営化から2年で郵政職場の労働環境はめちゃくちゃになった。ついに労働者の命が職場の中で奪われた。労働組合としての落とし前が問われている」と司会の仲間が訴え、事故の詳細な報告から集会は始まった。
 事故は昨年12月の繁忙期に起きた。電動けん引車が2階エレベーターのドアから転落した。何があったのか? ①中郵廃局と銀座局への統廃合で「到着と発送は同一フロア」の原則が破られて別棟となり荷物の移動がエレベーターを介して2階渡り廊下を行き来する複雑な構造になった、②老朽エレベーターの欠陥(築40年・ゴンドラがない状態でドアが開く!)が放置された、③けん引車の運転訓練義務を当局が怠った、④死亡したAさんは午後9時30分の終業時間のわずか10分前なのに「山のような」荷物に追われていた。その過重労働の実態……。
 基調報告を行った銀座局の青年労働者は「民営化時点で1万5千人の欠員。その後も削減され、事故やミスは全部現場の責任で『処分』が乱発される。Aさんは民営化で殺された。『生産性向上で企業に尽くす』と合理化を丸のみした組合本部の責任も重大だ。闘う組合を取り戻そう! 殺された仲間のかたきを討とう」と訴えた。
 続いて同じ職場の青年労働者が、民営化後の職場の状態を詳しく紹介、「昼休みなし、2時間超勤当たり前……民営化以後、終業時間に終わったことは一度もない。要は人が減らされたのだ。おれたちが反動課長と闘って職場の雰囲気はがらっと変わった。おかしいことは声を出すことが大事だ」と語った。
 報告を受け、同局の仲間は「2年前、反動課長追放、裏切り支部長の打倒、JPEX子会社化粉砕の三つの課題で闘いを始めた。空想主義者、できる訳ないとか言われたが、終わってみれば三つとも実現した。団結の力を実感した」と訴えた。
 第2の国鉄分割・民営化攻撃と闘う動労千葉から清水匠執行委員がかけつけ、「本日から第3波ストです。JR当局は、館山の検査派出を『人がいないから(!)』廃止だという。検修外注化を阻んできた動労千葉の弱体化が敵の狙いだが、逆に、JR総連・東労組内部からも平成採の青年が声を上げ始めた。皆さんの話を聞いて郵政も国鉄も同じだと思った。ともに闘いましょう」と連帯のアピールを発した。
 ユニオン東京合同育成会分会、日逓中野解雇撤回闘争を闘う仲間、東京北部の医療労働者、全学連の学生から連帯の発言。主催者から「3・20イラク反戦世界一斉デモに参加しよう」との行動提起を受け、最後に銀座局の現場労働者が「職場で言いたいことは言う。それが団結につながる。団結してガンバロー!」と締めくくった。