2010年3月22日

日就寮東北大の食堂廃止許すな

週刊『前進』06頁(2432号5面1)(2010/03/22)

学生寮の民営化絶対阻止!全国の学寮で闘いの爆発を
 日就寮東北大の食堂廃止許すな

 3・4カリフォルニア教育ゼネストと全学連が合流し、「教育の民営化粉砕!」の国際的学生運動の復権が始まった。この時、われわれは法大決戦と並んで民営化攻撃と対決する新たな陣地を打ち立てた。全国学寮決戦だ。学寮の民営化粉砕(自治寮死守)は、大恐慌下での教育破壊に対する労働者・学生の利害をかけた闘いだ。学寮闘争の爆発をかちとり全国大学ゼネストへ!

 寮を貧困ビジネスにするな

 07年2月、東北大学当局は寮生との話し合いも一切なく、八木山三寮(日就寮、以文寮、霽風〔せいふう〕寮)食堂を廃止し、外注化して民間業者による運営に変更することを一方的に通達してきた。こんなふざけたことがあるか! これまで寮のことは寮生が決めて動かしてきた。それを一方的な通達で、寮生活の根幹である「食」を奪うなど言語道断だ。寮自治の破壊である。
 出食を請け負う民間資本はその本質からして、利益が上がらなければ食費を上げるか、撤退する以外にない。資本の利潤の上がる限りでのみ学生は「食」にありつける! まさに、資本主義という社会の最末期の姿だ。
 そもそも学生寮は、「すべての人が教育を等しく受ける権利を保障」するために、戦後革命期以来の学生運動・労働運動によって政府・当局からかちとってきたものだ。寮を守るために当局・資本・権力と闘い、寮生の団結でもって、寮自治を打ち立ててきた。
 その自治寮を解体してやろうとしていることは何か。東北大学当局が全国に先駆けてつくったのが、PFI(民間資本主導)型寄宿舎=ユニバーシティハウスだ。これは、機動隊を使った強制執行によって06年に有朋寮を廃寮にして建てられたものだ。ユニバーシティハウスは、「ボストンバッグ一つで生活できる」をうたい文句に、ノートパソコン以外の電化製品の持ち込みを禁止し、シーツや布団にいたるまですべてレンタル制だ。入居期間は1年間のみで、2年生になったらアパートに引っ越さなければならない。そのアパートあっせんを当のPFI業者が請け負っているのだ。どこまで学生から搾り取るつもりか!
 大恐慌による親の失業や賃下げによって、「学生寮に入らなければ大学に通えない」という学生が急増している。親からの仕送りがない学生は1割、奨学金を含む借金をして大学に通っている学生が4割に上る。大学生の年間生活費は、8年前から3割減少し、安価な寮は圧倒的に必要だ。そのときに大学当局は寮を使って、学生の生活を食い物にする「貧困ビジネス」をしているのだ。

 労学共闘の力で解雇撤回を

 さらに食堂の民営化=外注化は、食堂で働く労働者への解雇攻撃だ。そして、外注先の民間業者は利益を上げるために労働者を徹底的に低賃金と労働強化にたたき込んでいく。
 食堂廃止阻止は、解雇を許さない闘いであり、労学共闘の発展こそ勝利の展望を切り開く。

 学寮闘争を怒りの結集軸に

 学生寮の民営化粉砕の闘いは、海を越えて国際連帯を生み出している。3・4全学連訪米闘争が切り開いた国際的団結は、法大闘争を先頭にして日本の闘いへと還流され、勝利の展望となって輝いている。
 バークレー・ストライキ委員会は3・14日就寮集会に次のような連帯メッセージを寄せている。
「労働者・学生には反撃の力がある。労働者は一人でこの攻撃に対峙しているのではなく、すべての仲間は一つになって立ち上がる。これこそ真の団結だ。団結破壊の攻撃に反撃していくためには、学生と労働者の団結が不可欠だ。
 全学連は、アメリカの学生運動を数十年にわたって鼓舞してきた。そして、今日もそうあり続けている。私たちは、いま築きつつある国際連帯を強化していかなければならない。公教育は権利だ! 万国の労働者・学生は団結せよ! 一つの闘い! 一つの闘争!」
 学生寮死守の闘いは学生の「生きさせろ!」の闘いそのものであり、労働者階級全体を巻き込んで、教育ゼネストへと発展する導火線だ。全世界の学生・労働者の敵は一つ! 教育を民営化して、青年・学生の未来を奪う資本主義だ。
 学生寮の民営化絶対阻止を掲げ、東北大・日就寮、富大・新樹寮、京大・熊野寮・吉田寮の決戦に勝ち抜き、2010年、法大決戦と並ぶ歴史的大決戦として全国学寮闘争を爆発させよう!
 (マル学同中核派東北大学支部)