2010年3月29日

国鉄・沖縄闘争を軸に鳩山打倒を 3・20集会の発言要旨

週刊『前進』06頁(2433号3面1)(2010/03/29)

解雇撤回・外注化阻止 全国大運動へ
 国鉄・沖縄闘争を軸に鳩山打倒を 3・20集会の発言要旨

 イラク反戦7周年全世界一斉デモの3・20ワーカーズアクションin渋谷は1880人の参加で大成功した。大恐慌下における階級決戦の柱を国鉄闘争と安保・沖縄闘争に据えきり、青年労働者・学生を先頭にその巨大な突破口を開く闘いとなった。支配階級と4者4団体派が総ぐるみで進める国鉄1047名闘争解体攻撃を敢然と拒否して闘う国労闘争団の仲間の激しい怒りと決意に応え、動労千葉は戦後労働運動の全地平の上に国鉄決戦の勝利へ全国運動を呼びかけた。そして沖縄闘争は、あらためて日米安保体制そのものを粉砕する戦略的な闘いとして、民主党・連合政権を土台から揺るがす段階に突入した。わが動労千葉派の青年労働者・学生が「資本主義の危機は労働者の好機だ」と言いきり、「今こそ労働者階級の多数派獲得へ踏み出そう」「世界のすべてを資本主義から取り戻そう」と宣言し、飛躍的な組織拡大への路線と決意を鮮明にしたことは、決定的な地平である。代々木公園での集会は、飛び入りの参加者も多く、あらゆる戦線からのはちきれるような勢いの発言で熱気に包まれた。前号の記事に続き、集会での発言(要旨)を紹介します。(編集局)

 特別アピール

 

 4波のストで外注化阻んだ 動労千葉委員長 田中康宏さん

 動労千葉は今春闘で1047名解雇撤回、検修外注化阻止、そして貨物の定昇廃止阻止を掲げ4波のストライキを闘い、この場に結集した。そして外注化の4・1実施を阻止する勝利をかちとった。小さな組合でも本気で闘えばJR全体を揺るがすことができた。JR資本は動労千葉への労働者の合流を恐れ、スト破りも命じられず、戒厳状態を敷いて他労組と分断することに必死だ。しかし安全の崩壊は、資本主義の根幹の崩壊でもある。今や数千万の労働者が貧困と無権利のどん底から立ち上がる情勢だ。だからこそ動労千葉は闘い続ける。
 この情勢で、政府・与党と4者4団体など体制内指導部が、国鉄1047名解雇撤回闘争を奴隷的な「和解案」で終わらせようとしている。87年の国鉄分割・民営化に次ぐ重大事態だ。闘う組合員だけの首を切る国家的な不当労働行為と23年間も闘ってきた。その結論が国労解散なのか! 連合への全面屈服・合流なのか! 動労千葉だけで40人の首を切られても団結を守ってきたのだ。分割・民営化攻撃は何も決着していない。
 やつらはなぜここで決着させたいのか? 敵も立ち往生している。道州制で公務員360万人の首を切る。そのために労働者の闘いを絶滅する。これだけが支配階級の目的だ。ここに今の時代認識の核心問題がある。
 こんなことで国鉄闘争を終わらせてよいわけがない。世の中に怒りはあふれている。
 動労千葉は、この局面で絶対に国鉄闘争の火を消してはならないとの趣旨で全国運動を呼びかける。これは戦後労働運動の限界をのりこえる闘いだ。大勢の若い仲間を結集し、ここで何としても組織拡大を実現するために闘う決意です。

 23年の闘いと思い忘れない 動労水戸委員長 石井真一さん

 本日、動労水戸は春闘ストに突入している。JR貨物は「赤字だから定昇なし」だという。赤字で賃金も上げられないとは民営化の破産だ。分割・民営化から23年で、JR資本は「間違いだった」と自認したのだ。
 動労水戸は運転士の登用差別を受けてきただけではない。23年間一度も昇級なしという昇級差別も受けてきた。検修外注化の4月実施を阻止した力で粉砕しようと意志一致してきた。労働者が団結すれば、そんなに資本は強くないことを証明したではないか。
 国鉄1047名解雇撤回闘争を解体するための談合が行われている。23年の闘いと思いを忘れたか。人材活用センターなる収容所に送られ、売店に飛ばされ、昇級でも差別され、闘う組合員は運転士にも登用しない。おれたちはあらゆる差別に耐えて闘ってきた。200人が自殺に追い込まれたことを忘れたのか。カネで闘いを終わりにするとは絶対に許せない。
 イラク戦争の開戦から7年目で、米軍基地が集中する沖縄で闘いが爆発する情勢を迎えている。インチキ鳩山政権を倒し、ともに闘おう。
「解決案」拒否
して闘いぬく

 国労秋田闘争団/鉄道運輸機構訴訟原告 小玉忠憲さん

 1047名解雇撤回闘争で、与党3党と公明党の「解決案」を4者4団体が受け入れると声明を出した。われわれ闘争団有志は、これをキッパリ拒否して解雇撤回まで闘い抜くことを宣言する。
 「和解」の前提は、JRに法的責任がないことを解雇された当事者が認めろというものだ。不当労働行為はなかったことにしろ、解雇の責任者はいない、謝罪もしない、裁判も取り下げろと。これを全部認めたらカネをくれてやるということだ。
 「JRに雇用を要請」だって? 「要請」なら猿でもできる。ふざけるんじゃない。その2400万円はどこから出すの? 労働者からふんだくったゼニだ。そのカネでわれわれのほおをひっぱたいて、奴隷になれと。分割・民営化を認めろと。新自由主義を認めろ、解雇撤回なんて言うなと。これで何が「和解」だ。おれたちは絶対認めない。こんな「和解」で国鉄1047名闘争を根本的に解体し、国鉄労働組合を解体して解散に追い込む攻撃なのだ。絶対に認められない!
 民主党・連合政権もJR資本も追いつめられている。70%台の支持率が30%まで落ちた。当たり前だ。昨年11月集会で、日本に1047名闘争ありと世界に誇れる階級的団結をつくった。2月にはJR東日本会社への大デモ、本日の集会、そして3・24JR西日本本社へのデモ。敵の攻撃は悲鳴なのだ。
 敵に土下座しなくても労働者の力で勝てる時代が来た。ギリシャでは300万人がゼネストで反撃している。日本にも生きさせろという怒りはあふれている。闘う労働組合が最前線で闘おう。私たちは微動だにしません!

 怒りの沖縄から

 

 基地撤去こそ沖縄の民意だ 沖縄北部合同労組の労働者

 沖縄は怒りに満ちている。辺野古のキャンプ・シュワブ陸上案で結局、米軍基地は沖縄に戻ってきた。もう我慢の限界なのだ。1月の名護市長選では反対派が当選し、8・30総選挙に続き自民党の長年の沖縄差別政策に鉄槌(てっつい)を下した。基地撤去こそ沖縄の民意だ。平野官房長官は「民意をくむ必要はない」と暴言を吐いた。民主党・連合政権、体制内労働運動指導部は沖縄労働者人民の敵であり、ぶっ飛ばす対象だ。
 「基地はカネの成る木だ」とのデマは吹き飛んだ。沖縄県内の失業は本土の2倍。全市で生活保護受給が倍増した。名護の地域振興と称して5年間で500億円もばらまかれた結果がこの大失業だ。
 4月県民大会には、日米安保粉砕、米軍基地撤去、労働運動の力で辺野古の基地建設をぶっ止めよう、沖縄闘争の力で鳩山を打倒しよう、の旗で合流します。動労千葉労働運動が勝利の一切を決める。動労千葉と三里塚の労農同盟に裏打ちされた実力闘争の旗を辺野古に打ち立てよう! 

 訪米闘争報告

 

 3・4教育スト上回る闘いへ 全学連訪米団

 アメリカの学生運動、階級闘争と歴史的な合流を果たした。公教育を守れのスローガンで、全米32州100万人の労働者・学生がゼネストに決起し世界を揺るがした。その震源地のカリフォルニアでデモの先頭に立った。カリフォルニアは、刑務所予算が全米1位で、教育予算はなんと48位。監獄大学の法大もびっくりの現実に学生も労働者もたたき込まれている。教育の民営化に反対し、未来を取り戻す反撃が開始された。
 訪米で二つの目標を立てた。法大闘争を伝え団結を広げる。そして私たち自身が3・4教育ゼネストのような大衆闘争を組織するリーダーになることだ。アメリカの学生たちのスローガンはわれわれと同じだった。「団結すれば負けない! 団結した学生は分断されない!」だ。
 沖縄基地をめぐり日米対立が激化し、その足元で団結が海を越えてひとつになっている。ここに戦争を止める力がある。全学連は3・4を上回る大闘争をやり抜くことを決意する。

 青年労働者の基調報告

 

 戦争とめるのは現場労働者 ワーカーズアクション実行委員会

 イラク開戦から7年。世界戦争のパンドラの箱が開き、大恐慌が起き、多くの青年労働者に絶望を強いてきた。しかし労働者は団結すれば勝てると確信が広がっている。動労千葉のように闘わなければ生きていけない膨大な青年労働者があのJR東労組の中からも生まれている。海の向こうのギリシャでは、国家財政の破綻に労働者はゼネストで反撃している。世界はますます革命情勢だ。
 日本では、国家財政が破産し、搾取と収奪、民営化、全面外注化、首切り、9割の非正規化、大増税、偽装請負、そして国鉄1047名闘争を終わらせ、闘う労働組合を破壊する。これがJRをはじめすべての職場で起こっている。教育では学生が金もうけの手段におとしめられた。医療は「どっちがもうかるか」で治療が決められる。そして米軍基地再編と改憲・戦争の道。全部が資本家たちの生き残りのあがきだ。
 資本主義の危機は労働者の危機ではない。ここが大事だ。戦争を止められるのは国会ではなく現場の労働者だ。労働者の首切りを止める力と戦争を止める力は同じだ。
 民営化と現場で闘い、闘う労働組合をよみがえらせ、安保粉砕の立場で戦争と基地問題と闘おう。労働者は団結すれば勝てる。世界のすべてを資本主義から取り戻すチャンスだ。
 動労千葉はイラク開戦の時、「軍事物資は運ばない」と72時間のストライキに決起した。この闘いで、私はかつて絶望の労働者から目覚めた。体制内の指導部がどんなに裏切っても労働者は闘いの原則を選ぶ。原則はこの会場の中にある! 渋谷の街を制圧しよう!

 連帯あいさつ

 

 青年・学生は3・28三里塚へ 三里塚芝山連合空港反対同盟事務局長 北原鉱治さん

 三里塚も決戦となった。市東孝雄さんという農家の畑に通じる生活道路を廃道にして、住居を空港の中に取り込んでしまう攻撃が切迫している。親子三代が耕し、今も人が住んでいる農家を空港の中に孤立させるとはどういう攻撃か。44年間、三里塚は多くの若い労働者・学生たちとともに権力の農地取り上げに反対し、闘い抜いてきた。この闘いの砦をつぶすことが政府の狙いだ。
 米軍の司令官はかつて、沖縄と成田はアジアを支配するために堅固にしなければならないと語った。朝鮮半島有事の際には50万人の米軍が成田に来る計画も報道された。有事には全土が基地になる。これと闘い抜くことが沖縄と三里塚で問われている問題だ。
 成田空港は1966年の一方的な閣議決定から44年もかけていまだ完成できない。このぶざまな姿を見てほしい。これこそ労働者・農民・学生の正義の抵抗闘争の証しだ。未来を背負う学生・労働者諸君! 3・28の三里塚全国集会に多くの皆さんが集まることを呼びかけます。

 戦争いらない思いを一つに とめよう戦争への道!百万人署名運動事務局長 西川重則さん

 7年前、イラク侵略戦争の開戦時に、私たちは百万人署名運動の使命を帯びて国境を越え、米ワシントンDCで実現された50万人もの集会に参加した。この時、一番大切に思ったことは、労働者、市民、学生、すべての人びとが思いを一つにして、世界の平和のために「戦争はいらない」と決意を示したことだ。以来私たちは「とめよう戦争への道!百万人署名運動」を地味ではあるが展開してきた。
 日本は1930年”暗夜の予兆”の日から始まった10年以上の間、アジア侵略の加害の歴史を繰り返してきた。私も宗教者としてその歴史を肝に銘じてきた。今日、イラク開戦7周年で全世界同時に一斉デモが行われていることは素晴らしい。
 今年の5・15沖縄の本土復帰の日、百万人署名運動有志は沖縄に行く。”命こそ宝”と信じ、侵略戦争の歴史を繰り返さず、アジアから信頼される国になるために、「沖縄に基地はいらない。本土も世界も基地はいらない」の闘いをともに展開しよう。

 日弁連新執行部と徹底対決 弁護士 森川文人さん

 日弁連の宇都宮新執行部は、わが高山俊吉候補を懲戒攻撃で選挙から排除し、破産に向かう「司法改革」をなんとか延命させる体制側の救世主、いわば”ケレンスキー内閣”だ。裁判員制度に逆らわず、改憲阻止も反戦も言わず、民主党政権におもねっている。大学入学金で搾取され、法科大学院で搾取され、無給採用制となる司法修習が終わると平均650万円の借金を背負って仕事もない世の中にほうり出される。これが弁護士の現状だ。
 沖縄基地問題は「どこそこへ移転」という話ではない。「県外」というなら大気圏外にでも行けという問題だ。憲法と人権の日弁連をめざす会は弁護士会2万8千人に対して、新執行部と闘う宣言を出した。レーニンも言うように「最後に笑う者が一番よく笑う」。ともに頑張ろう。

 青年・学生の決意表明

 

 ●強制配転と闘う動労千葉の青年労働者

 私は動労千葉の津田沼派出所を名乗っている。ライフサイクルの攻撃で強制配転になり、JR東日本に輸送のプロはいないことが分かった。東労組(JR総連)の掲示板に「民主党の候補を応援しよう」と書いてあり、それに疑問を持つ若い労働者もでてきた。今闘わなければどうしようもない。管理者の言いなりにはならない。3年後には必ずハンドルを取り戻します。

 ●動労西日本副委員長 山田和広さん

 岡山駅で3月末で雇い止め通告にあった。動労西日本は、13日に第1波を岡山で、17日に五日市で第2波、そして本日第3波ストを打ち抜いてこの会場に結集した。JRは契約社員制度を廃止せよ! たった5年で青年労働者を使い捨てる制度は認められない! これが現場労働者の声だ。解雇撤回まで動労千葉のように闘う。

 ●東京の全逓労働者

 イラク戦争7周年、全逓労働者は民営化絶対反対で闘う7年だった。民営化で職場は極端に人が減らされ、事故が増え、6割が非正規職になる異常事態となった。JP労組中央はついに「国益」を守る運動を言い出した。この行き着く先は戦争だ。民営化で殺された仲間のかたきを必ず取る。腐った労働組合の現状を現場からひっくり返すために闘う。

 ●関西の自治体労働者

 体制内派が青年を組織できない時に、本日の闘いの先頭に青年・学生が立っていることが勝利だ。連合は沖縄基地をどこに移すかと裏切りを決めた。自治労中央の「平和行進」のウソも暴かれた。非正規職化を自ら進めてきたのが自治労中央だ。自治体で解雇が広がり怒りが蓄積している。国鉄1047名闘争という決定的な武器で路線をぶっ立て闘おう。

 ●神奈川の教育労働者

 学校でも非正規職の労働者が激増し、分断が進み、教育者の美名のもとに奴隷労働を強いられている。『甦る労働運動』を読んだ青年労働者が「教員も労働者だ」と気づいた。三浦教組の役員選挙では、若者が私たちを支持する確かな手応えを得た。昨日の卒業式はアメリカの教育ゼネストと連帯し四十数秒の「君が代」不起立を闘った。反戦の闘いは学校からだ。ともに連帯しよう。

 ●関西の金属労働者

 動労千葉の3波のストに連帯する独自行動をやり抜いた。昨日は大阪地裁で西郡住宅裁判を闘い、絶対反対の闘いが6千万労働者とつながるとの決意が法廷を圧倒した。10春闘を1047名闘争勝利、沖縄闘争連帯、派遣法撤廃、大幅賃上げを掲げて打ち抜き、地域の注目を集めた。労働組合の大再編だ。”11月派”が闘いの中心に立とう。

 ●東京北部の精研労組の組合員

 病院の経営陣は1億円の経費削減、正規職登用をしない、組合副委員長の解雇、組合への誹謗(ひぼう)中傷など、JRと一体の合理化攻撃をかけてきた。現場の安全を守れないのは資本の責任だ。地域の仲間が精研の闘いをともに担い、非組合員もストに参加し春闘集会に結集した。定昇も確保した。闘えば勝てる。

 ●法政大学文化連盟委員長 斎藤郁真さん

 4年間で118人が逮捕され33人起訴という大学から来た。本集会の司会の倉岡さんにも先日、1年の停学処分が出た。しかし逮捕も処分も闘いの終わりではなく始まりだ。新自由主義は資本の運動が人間を踏みつぶすが、闘いは世界とつながると訪米団が証明した。4月23日、法大門前で処分撤回・教育民営化粉砕集会をやる。大勢の参加を。

 ●カンパアピール 東北の青年労働者

 本集会の運営はすべて皆さんの熱いカンパでまかなわれています。私の所属する東北石けん労組では、昨年2月の解雇攻撃から現在まで、新工場前での門前闘争や地労委闘争などを始め、全国の仲間と連帯し、解雇撤回をめざして闘い続けている。私はアルバイト先でも青年を獲得する新たな闘いを始めた。圧倒的な連帯を呼びかけます。

 まとめと方針提起

 

 国鉄と沖縄闘争で主流派へ 全学連委員長 織田陽介さん

 闘いの方向性は明確だ。労働者階級の闘いの原則と革命のスローガンが、独りよがりではなく全大衆をわしづかみにする時だ。動労千葉が呼びかけた国鉄1047名闘争の全国運動を、全職場・全キャンパスでやり抜こう。この力で労働運動の主導権を取る。ここに11月集会1万人結集の力がある。
 そして沖縄闘争だ。大虐殺戦争を強行している帝国主義は、沖縄の怒りで根底からグラグラだ。第1波の反撃は3・28三里塚闘争だ。そしてすべてを組織拡大へ。われわれは多数派を取ってこの世の中を変える。私自身も組織建設を総括軸にここ数カ月を闘いぬく。国鉄と沖縄闘争で労働運動の主流派へ。労働者、学生、農民の団結を!