2010年4月12日

『前進』拡大 K地方委の取り組み

週刊『前進』06頁(2435号5面3)(2010/04/12)

『前進』拡大 K地方委の取り組み
 各地区で始まった意欲的闘い
 4〜6月拡大決戦に飛び出そう

 膨大な読者獲得する革命的情勢

 本紙2433号1面に法政大学の倉岡雅美さんの「『前進』を読もう」という自作看板写真が載りました。今法大では、当局・権力との激烈な攻防中だからこそ、「生け垣にこの看板を置いておくと毎日、何人もの法大生が『前進』を買いに来る」状況が生み出されています。『前進』読者が一挙にかつ膨大に拡大する時代の到来です。
 そして何よりも、国鉄職場での『前進』フラク建設により所属労組を越えた団結をかちとり、動労千葉が1〜3月ストライキの先頭に立ち、ここに平成採の青年労働者が怒りを爆発させて合流しました。それは、日帝を代表する大企業、国家戦略でもあるJRの検修・構内業務全面外注化の4月1日実施を破綻に追い込むという大勝利を実現しました。
 この勝利は、2010年1・1政治局アピールでの〈機関紙拡大×職場細胞建設×動労千葉型労働運動と労働組合建設>の提起と全党を挙げた実践で切り開かれました。
 また、綱領草案の学習と討論の組織化が決定的でした。綱領草案の「労働者階級の解放は労働者自身の事業である」という提起への感動と学習により、理論的思想的に前進しました。
 「読む・配る」の原点から始めて、目的意識的で自己解放的な機関紙拡大闘争が始まりました。そして「革共同の歴史は『前進』の歴史であり、その組織は『前進』の作成・印刷・配布のために形成された」(本紙2434号、経営局で闘う同志の決意)と言い切れるところにきました。

 「読む」「配る」の盛んな論議・実践

 こうして、各地区において機関紙活動の変革と強化の闘いが『前進』を「読む」「配る」旺盛(おうせい)な論議と実践として始まりました。
 C地区では、毎週の地区委員会で①重要論文の読み合わせと②持ち回りで『前進』の紙面紹介を行い始めました。この方針は、会議前日までに配布されていることと参加者が『前進』を読んでくることが前提になります。するとたちまち「迅速な配布活動」と「受け取ったらすぐに全紙面を読む」という2点での不十分さが浮上し、解決するための総決起が始まりました。その意欲の中で「会議に集まる時間にどんどん読み合わせを始めようよ」という取り組みが始まっています。
 さらに「機関紙を読了しないと拡大闘争は成功しない」という壁が突破されてきたことにより、拡大の機運が広がりました。駅頭でバラ売りが行われ、市役所前の宣伝で3・28三里塚闘争参加者が生まれました。医療職場の会議で教労職場の現実を暴いた号を紹介したら、「じゃあ、その論文を読もう」と読み合わせ。参加者から「すごくいい」「ほかの産別の論文を読むと自分の産別にとってもプラス。『前進』のトータリティが重要」と意見が出ました。
 この地区では「出会った人に機関紙を出すのは最後という意識を払拭(ふっしょく)する」「読む体質をつければ、必ず『拡大したい』という意欲が生まれる」と総括しています。
 D・E地区は連続的に国鉄集会を闘い『前進』を持ち込み勝負しています。4者4団体一部幹部の卑劣な攻撃と真っ向から闘い勝利している国鉄労働者は「俺は『前進』を毎週3回は読む」と訴えています。『前進』を持ち込むことこそが最強の解雇撤回闘争です。
 A地区では、早く配布する細かい改善に着手。「約束した場所に置くのなら日曜日夜にできる。日曜に受け取れば、月曜の出勤前に読める」「職場の同僚の新読者に毎号『ここを読んで』とメモをつけて渡す」という共同作業で団結が固まり、労働学校に一緒に行くことになりました。
 F・G・H地区では、『前進』編集局・印刷局・経営局が早く届く努力をしたことに地区の同志が感激し、今までの「月・火に届けてもらう」から「日曜に自分で取りに行く」配布体制の転換が始まりました。また「倉岡看板」をまねた『前進』看板の作成や、「発行日に定期的な朝(夕)立ち販売」の検討も始まりました。
 一方、今までの取り組みの不十分さに悩む仲間もいます。ここで大事なのは、マルクス主義は「現在が過去を規定」するということです。今日からの取り組みが過去を総括・解決し、発展に向かうのです。

 国鉄・沖縄決戦を最大の決戦場に

 本紙2432号の経営局の訴えには、70年闘争時の『前進』販売部数は60年安保に至る過程での日本共産党機関紙『赤旗』を上回ったとあります。そして今日の大恐慌下で「綱領草案と革命戦略を持った今、われわれは70年決戦の比ではない全世界を獲得する展望をもっている」と提起し、「数万、数十万の機関紙読者を」と訴えました。
 それはどうすれば実現できるのでしょうか。数万、数十万の機関紙読者網を建設することで大情勢を革命に転化できるということと、革命情勢だからこそ数万、数十万の読者はできるということは、二つにして一つの弁証法的関係です。『前進』は一つひとつのオルグを積み重ねる武器であると同時に、労働者を集団的・社会的・階級的にオルグする武器です。
 今日の日本階級闘争は国鉄・沖縄・法大・三里塚を激突の場としています。それは、職場・大学での労働者・学生の獲得戦・党派闘争として闘われています。党派闘争が勝敗の鍵を握る時だからこそ、『前進』の拡大は決定的です。
 「今まさに全世界で、帝国主義の戦争と民営化・労組破壊攻撃に対して絶対非和解で闘うのか、これに屈服するのかという形で、労働組合と労働運動の進むべき道をめぐる一大分岐と激突が始まっている。……ここで労働者階級が屈服せずに断固として闘いぬくならば、闘う労働組合と階級的労働運動を全世界的規模でよみがえらせ、労働者階級による権力奪取への道を直接にこじ開けるものとなる」(綱領草案第4章第9項)、「この闘争は、容赦なくやって、……日和見主義と社会排外主義の度し難い指導者全部にすっかり恥をかかせ、彼らを労働組合から放逐するまで必ずやり遂げなければならない」(レーニン『左翼空論主義』)のです。
 4〜5月は階級闘争のすべての領域で激闘激突となります。70年闘争を、そしてロシア革命を考えよう。烈火の中でこそ革命党の機関紙は拡大できるのです。
 革共同には、国鉄分割・民営化と対決し23年間の解雇撤回闘争を闘ってきたすべての国労・動労千葉組合員と国鉄闘争百万支援陣形、平成採の青年労働者への限りない信頼があります。まずここに明日の数十万読者はいます。国鉄決戦大運動の思い切った展開と一体で機関紙を拡大しよう。

 3全総の地区党の実践に学んで

 3全総(革共同第3回拡大全国委員会総会=62年9月)方針を最先頭で実践した神奈川県委員会の機関紙活動を『前進』202号(64年9月)の記事から見てみよう。
 「機関紙活動において、配布はそのもっとも重要かつ困難な任務である。しかし、機関紙は、まずそれを完全にかつ定期的に、迅速に毎号読者の手にわたすことが、同盟の日常活動を組織する……大衆(読者)を……党へのよりいっそうの注目、支持、接近をかちとる」「この定期、完全、迅速配布の能力に熟達しこれを細胞の組織的能力として体得しないならば、我々の運動の成功的発展は望み得ないばかりか、党派闘争の場からも完全に脱落する。また、配布は可能な限り職場内で行うようにしている。たとえ職場内で『前進』を読むことができなくても、この習慣を既得のものとすることは必要ではなかろうか」「『前進』の討論について。われわれは、毎週の定例の会議の冒頭に、その週の『前進』の主要記事論文について、読み合わせ、討論をおこなうことを可能なかぎり追求している。この読み合わせや討論は、全員出席までの待ち時間の利用としても活用すべきである」「紙代の集金、納入について。賃金支払日後の最初の会議・配布の際に集金する」

 10・8羽田直前の学生戦線の闘い

 67年9月の『前進』349号「主張」の抜粋から見ます。
 「第一に確認せねばならないことは、機関紙活動は革命組織の死命を制する組織問題であり、政治問題であり、思想問題である、ということである」「機関紙活動のあり方は、革命組織の組織的体質を決定する」「恒常的配布を……どれだけの思想的高みからとらえてどれだけの組織的深みにおいてやりとげるか」「当面する議題は読まれても、国際情勢……労働運動……主体的に読みこなせていない現状」「情勢が進展している時の現状維持は後退であり腐敗である」「ただ読みするという破廉恥なことが革命組織として許されようか」。いずれも今日読んでもみずみずしい呼びかけです。
 革共同は、こうして今日までの前進を切り開いてきました。断固たる確信をもって拡大しよう。

 網の目のような配布網つくろう

 「『前進』を読むと元気になる」「毎週○曜日までに配布しよう」と意欲的な闘いが始まりました。だが、まだこれでは自然発生性の延長です。「マルクス主義と綱領草案で労働運動の実践を日常不断にやり抜き、機関紙・誌活動を党活動の核心中の核心に据え、工場・経営と地域に網の目のように張り巡らされた機関紙配布網を建設」(1・1アピール)しよう。とりわけ職場・大学・街頭で青年・学生に『前進』を広めよう。すべての地区で機関紙担当者を決め、目標を定め実践し、月1回の組織討議と毎月集約・集金を組織しよう。