2010年4月 5日

3・28三里塚 団結街道廃道阻止を宣言

週刊『前進』08頁(2434号1面2)(2010/04/05)

3・28三里塚 団結街道廃道阻止を宣言
 市東さん“いざ決戦に集まろう”

 3月28日、三里塚芝山連合空港反対同盟主催の全国総決起集会が成田市天神峰の市東孝雄さんの畑を会場に開催された。真冬並みの寒風が吹きすさぶ中、全国から1530人の労働者・農民・学生・市民が団結街道廃道化攻撃への怒りを燃えたぎらせて駆けつけた。
(3面に関連記事)
 萩原富夫さん、宮本麻子さんの司会で集会が始まった。森田恒一さんが開会宣言を行い、「もうすぐ93歳だが、権力が撤去に手を染めたら実力闘争の先頭に立つ」と気迫に満ちた決意を述べた。
 主催者あいさつに立った北原鉱治事務局長は、法大で続く学生弾圧を強く批判した上で、廃道化攻撃について「そこに人が住んでいる。その生活道路を破壊するとは人間のすることか!」と厳しく弾劾した。
 萩原進事務局次長が以下の4点を軸に基調報告を行った。「①鳩山連合政権のもとで、空港会社(NAA)は1本の滑走路に3本の誘導路を造るなど常軌を逸した攻撃に出てきた。こんな破綻した空港をぶっつぶして社会を変えるしかない。②大恐慌下で資本が労働者・農民を食わせられない時代、労農連帯で闘う。検修業務外注化と闘う動労千葉と共同闘争でJR東日本会社を打倒する。③軍事空港粉砕の闘いとして、米軍基地撤去へ立ち上がった沖縄にとことん連帯する。4・25県民大会に参加し反対同盟の旗を打ち立てる。④団結街道廃道阻止へ4〜5月現地闘争を闘う。全国闘争招集の可能性もある。反対同盟は廃道化を実力で粉砕し、10・10全国集会へ火の玉となって闘う」と宣言した。

 労農連帯の力で勝利しよう

 特別報告に立った動労千葉の田中康宏委員長は中野洋前委員長の遺志を引き継いで労農連帯を発展させ三里塚を闘うことを誓った上で、1047名問題の「和解」が、国鉄分割・民営化を居直り労働者の誇りを奪い屈服させる攻撃であることに警鐘を鳴らし、国鉄闘争の継続発展を呼びかける全国運動を提起した。
 さらに特別報告で関西実行委の永井満さん、山本善偉さん、沖縄の知花盛康さんが登壇し関西、沖縄の闘いを訴えた。
 北総農民からの「労農連帯・農民アピール」に続き、ひときわ大きな拍手に迎えられて天神峰の市東孝雄さんが「市東さんの農地取り上げに反対する会」とともに登壇した。「廃道化は絶対に受け入れない」と強い怒りを表明し、「いざ決戦の時には必ず駆けつけてください!」と熱烈に訴えかけた。
 「団結街道廃止阻止!特別決議」を菱田の鈴木謙太郎さんが力強く読み上げ、参加者全員の拍手で確認された。
 反対同盟顧問弁護団はこの日参加した全員が登壇・発言した。事務局長の葉山岳夫弁護士は「廃道化は地上げ屋、暴力団の手口」と激しく断罪し、市東さん農地裁判を全力で闘うとともに「勝利のかぎは実力闘争だ」と鋭く提起した。
 婦人行動隊の鈴木加代子さんによるカンパアピールに続き、住民団体・共闘団体の決意表明が次々と行われた。
 婦人民主クラブ全国協議会は国際婦人デー闘争の成功を報告した上で、三里塚と国鉄闘争の先頭に立つ決意を明らかにした。全学連の織田陽介委員長は、「第3誘導路で市東さんの家と畑を空港内に囲い込むことなど絶対に許さない!」と怒りを表し、法大闘争と4〜5月三里塚・沖縄闘争への決起を訴えた。

 東峰・天神峰へ怒りのデモ

 野平恫一さんによる集会宣言採択、太郎良陽一さんのスローガン採択と団結ガンバロー三唱の後、旗やのぼりをなびかせてデモに出発した。
 東峰部落に差しかかると手の届きそうな頭上をジェット機が耳をつんざく爆音で飛来する。そして天神峰の市東さん宅前を通り団結街道を北上。市東さんは毎日ここを通って畑に行く。この道をNAA、成田市長と市議会、警察らが結託して破壊しようとしている!
 デモは現闘本部前の市東さんの南台の耕作地に到着した。現闘本部建物は周囲の竹が伐採され、多数の機動隊、私服刑事がデモ隊を近づけさせまいと張り出している。まさにこの場所が白熱の攻防点なのだ。反対同盟とともに、市東さんの畑を、現闘本部を、団結街道を絶対に守りぬこう!