2010年4月 5日

迎賓館・横田爆取差し戻し審 最終弁論かちとる

週刊『前進』08頁(2434号8面2)(2010/04/05)

迎賓館・横田爆取差し戻し審 歴史的最終弁論かちとる
 検察のデッチあげ完全粉砕

 3月23〜24日の両日、東京地裁(刑事第20部・林正彦裁判長)で迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判の差し戻し審の最終弁論が行われた。
 23年にわたる超長期の裁判闘争に革命的決着をつけるべく、須賀武敏、十亀弘史、板垣宏の3同志は弁護団とともに全精力を注ぎ込んで最終弁論を準備して法廷に臨んだ。弁論書は三百数十ページにも及ぶ大部で、超長期裁判を集大成し、3同志の無実・無罪をとことん明らかにするものだ。2日間にわたって弁護団が堂々と陳述した。
 不屈・非転向で闘ってきた3同志を支え、ともに闘いぬいてきた家族、同志、友人、支援者が法廷に駆けつけ、2日間でその数はのべ100人に及んだ。

 3同志が法廷圧し意見陳述

 3同志の最終意見陳述は圧巻だった。23年に及ぶデッチあげ弾圧との闘いを貫き、勝利の確信に満ちあふれた声が法廷に響き渡る。法廷全体を感動の渦に包み込み、傍聴席から割れんばかりの拍手。「そのとおりだ!」「異議なし!」の声が次々にあがる。裁判官らも食い入るように聞いている。検察官は天を仰いだり、力なくうなだれたりしている。16年間の未決勾留にうち勝ち、国家権力のデッチあげ攻撃と真っ向から闘いぬいて23年。鋼鉄の革命家の思想・生き様がグイグイと迫り、その姿は崇高ですらあった。敵権力を圧倒し、全労働者階級人民を圧倒的に獲得した。
 板垣同志は、攻めの闘いが一切を決したと確固たる勝利宣言を行った。かちとった証拠開示で明らかになった事実を踏まえ、いかに検察官がでたらめなストーリーを展開していたのかを怒りをもって暴露し、もはや無罪判決を出す以外ないことを裁判官に突きつけた。「デッチあげ裁判に勝利する闘いは、人間が人間として生きられる社会に向かう闘いそのものだ。どんな弾圧にも屈せず不屈に闘いぬいた時、勝利の展望が切り開かれる」と締めくくった。

 ロケット弾とは一切無関係

 須賀同志の陳述はとりわけ迫力があり、法廷を圧倒した。岩手借家が鍋爆弾の開発・製造のための借家だったことが開示された膨大な岩手メモによって一層明白になったことを強調し、「自分たち3人は鍋から生まれ、鍋で育った」んだと表現した。この意表をつく言葉に傍聴席はたまらず爆笑の渦に。須賀さんは、鍋のことは熟知しているがロケット弾のことは一切無関係だときっぱりと断じ切った。その上で、裁判官に向かって、「無罪判決を書くか否かの決断が、人間として誇りを持って生きていくか否かの分かれ道だ。裁判官諸氏はエリートとしての道などきっぱりと拒否し、勇気を持って決断せよ」と迫った。
 十亀同志は、いつにも増して一語一語に力を込め、明快な論理で裁判官と検察官を突き刺した。「6月2日に単なる無罪判決を求めているのではない。その判決は第一に、そこで無罪を確定させる力強いものでなければなりません。第二に、本件デッチあげに加担した者すべてを断罪するものでなければなりません。それを断じて要求します」と高らかに宣言した。

 無罪決着を!4・24集会へ

 いよいよ、残されたのは6月2日の判決公判のみとなった。3同志と弁護団が決断し実践した攻めの差し戻し裁判に、われわれも断固として応えよう。
 4月24日、迎賓館・横田裁判の完全無罪をかちとる会主催の「不屈・非転向23年!無罪決着を!4・24集会」(要項別掲)を大成功させ、攻めぬいて6・2公判決戦を迎え撃とう!