2010年5月 3日

『前進』を拡大しよう T地方委の取り組み

週刊『前進』10頁(2438号4面3)(2010/05/03)

『前進』を拡大しよう T地方委の取り組み
 機関紙活動の変革と強化が急務
 職場に労働者の『前進』フラクを

 機関紙で団結して動乱期に勝ち抜け

 今日の情勢は大恐慌が一切を規定している。大恐慌は大失業と戦争を生みだし、プロレタリア革命の条件をつくり出す。
 今、激しく闘いぬかれている国鉄決戦と沖縄・安保闘争は、日本帝国主義の〈内への階級戦争、外への侵略戦争〉を内乱へ転化し、プロレタリア革命を実力でたぐり寄せる決戦である。それは、2000万青年労働者、6000万労働者の獲得をめぐる激烈な党派闘争であり、組織戦である。
 今こそ労働者階級の中に強大な党を建設し、党・労働組合・ソビエトの一体的形成に向けて突き進むときだ。『前進』1・1政治局アピール第Ⅴ章の〈機関紙拡大×職場細胞建設×動労千葉型労働運動と労働組合建設>を実践し、革共同建設の新段階をかちとろう。
 『前進』2432号の経営局論文で3全総〜3回大会の機関紙活動についての極めて重要な提起がなされた。その核心は、機関紙で党が団結し機関紙を武器に闘ったときこそ闘争は前進し、機関紙も組織も財政も強化されるということである。
 70年決戦においては、誰もが『前進』が革命の唯一の機関紙であることを確信し、職場や大学で友人知人に『前進』を競って広め、『前進』拡大への熱意と情熱が党内に沸き立っていた。革共同は『前進』を軸に3全総〜3回大会過程で職場・大学に次々と細胞を建設し、その力で67年から70年の激闘を闘いぬき、70年安保・沖縄決戦時には10万部の機関紙を発行するところまで前進したのである。
 当時の革共同は皆、20代、30代の青年労働者・学生であった。そして今日、青年労働者と学生の若き共産主義者たちは、「時代認識と路線」「義理・人情」を階級的団結形成の決定的武器として職場でキャンパスで創造的に闘いぬき、仲間を増やし、党をつくり、拠点をつくるために必死に闘いぬいている。
 さらなる飛躍に向け何をすべきだろうか。やはり『前進』を団結拡大の最大の武器として駆使することだ。数万、数十万部の機関紙をもった党へ飛躍すること、これこそ大動乱期にプロレタリア革命に勝利する道である。

 担当者会議つくり拡大基調へと前進

 経営局論文は、機関紙活動に対する過小評価や苦手意識を克服し、階級的団結と党建設の武器として機関紙を徹底的に活用することを強く訴えている。全組織の機関紙活動への真剣な取り組みと変革が今ほど求められているときはない。3全総が提起した、〈①機関紙活動に対する過小評価を粉砕する、②闘う労働者と生き生きと交通する紙面をつくる、③組織内だけに配布しているような日和見主義を克服し、一部でも多くの労働者へ、④機関紙を読み、会議で討議し、読者や細胞の批判を伝える、⑤紙代を送り、発行を支える>は、今日でも機関紙活動の最も重要な指針である。
 T地方委員会では08年秋から機関紙担当者会議を始めた。各県(地区)に機関紙担当者を決め、月1回の定期的な会議を行っている。機関紙担当者は常任よりも労働者党員が多数を占めている。機関紙活動を地区党建設の基軸にすえるため、毎回の会議では機関紙の現状を掌握し、県(地区)委員会で論議すべき内容を討論して決めている。
 例えば、「月1回は会議の冒頭に機関紙活動を論議する」「読者をもたない同志が一人の読者をもつための組織方針を確立する」「分担金制度を新たに確立する」などの方針を決め、県(地区)委員会に提起し、実践している。こうして担当者会議発足以来、半期ごとに数%ではあるが拡大を続け、機関紙活動の推進軸になってきた。
 機関紙活動は毎週くり返される全党の一大事業であり、担当者なしに継続することはできない。しかし、担当者任せに陥り、全党が機関紙活動の担い手となることを怠れば、正しい発展をかちとることはできない。担当者を先頭に県(地区)党全体が機関紙活動を組織的に検討し、すべての同志が機関紙活動を主体的に担っていくことが重要なのである。

 青年労働者獲得へ執念もって闘おう

 担当者会議を積み重ねる中で、党建設−地区党建設の飛躍の課題が鮮明になってきた。それは、大恐慌下の党建設、機関紙活動の変革・飛躍をいかにかちとるべきか、ということでもある。
 第一に、青年労働者を機関紙で獲得するために、われわれはもっと真剣でなければならないし、貪欲(どんよく)でなければならないということだ。青年労働者が「もう一人、ふたり」の青年労働者を機関紙で組織することに勝利することは決定的だ。職場に、青年を組織した『前進』フラクションをつくることに最大の重心をおいて、あらゆる機会を活用して目的意識的に闘いぬくことである。
 たしかに職場に1部の機関紙を広めることは3全総時代とは違う厳しさがある。ひとりの青年を組織しようとすれば体制内勢力と資本が一斉に襲いかかってくる。しかし職場・街頭には「おれたちはモノじゃない」というマルクス主義的、根源的な怒りが渦巻いている。職場闘争と反戦闘争をとおして、この怒りと固く結びつくことだ。
 「『前進』は難しくて読めない」——青年を組織しようとすれば、こうしたカベにたちどころに直面する。読み合わせするのも大変な闘いだ。しかし、重要な教訓がある。青年ではないが、ある合同労組の分会では分会会議で『前進』をつっかえながらも読み合わせし、政治討論を行っている。この分会は、資本の激しい労組解体攻撃とガチンコで闘いぬいているがゆえに団結の強さは半端ではない。資本と非和解で闘って団結すれば、「読めない」という問題は突破できるということだ。労働者は資本に勝ちたいと真剣に思えば、機関紙を買い、団結するために読むのである。ここに労働者自己解放闘争の素晴らしさがある。
 さらに、老若男女が結集する地区党が機関紙で団結することが、青年共産主義者の機関紙活動への爆発的エネルギーを引き出す。D地区の機関紙分担金制度の新たな確立をめぐる議論は、徹底論議をとおして納得し団結すれば、青年労働者が闘いの先頭に立つことを鮮明に示している。D地区では資本と闘い勝ちぬける強力な労組青年部を機関紙フラクションをとおして建設する闘いが始まった。青年が青年を機関紙で組織する闘いが始まれば、一気に大きな展望が切り開かれる。地区党の団結、細胞の団結で、こうしたあり方を目的意識的にかちとっていこう。

 路線的一致と団結のかなめ

 第二に、機関紙で拠点建設を圧倒的に進めることである。レーニンとボルシェビキの闘い、3全総〜3回大会の闘いの教訓は、労働組合の権力をめぐる攻防を、職場生産点での資本との非和解的激突と結合した機関紙活動で勝利していった点にある。「拠点」をめざして闘う職場における機関紙の1部の拡大に最高の価値を見いだして、意識的・計画的に闘いぬくことである。カギは職場闘争において「時代認識と路線」で勝負し、労組活動家の路線的一致と団結の要に機関紙をすえきる意識性である。さらに言えば、失敗にめげず、努力は絶対に報われることを信じて不屈に闘うことである。職場の労働者はわれわれのあり方をじっと見ているのである。
 第三に、機関紙拡大闘争への全党(員)の総決起の実現である。その前提は、会議で機関紙を徹底的に位置づけ、活用することである。
 あらゆる闘いを機関紙読者の拡大へ結びつけよう。「闘争に組織してから機関紙読者へ」という段階論が間違っているのではない。闘争へ組織しっぱなしで終わっていることが問題なのである。闘争へ組織したら、その高揚、団結が高まっている時に、まず『前進』を渡すことが重要だ。とりわけ青年労働者には臆(おく)することなく積極的に渡そう。
 さらに、街頭宣伝を圧倒的に重視しよう。街頭は、職場と並んで青年労働者の怒りと結合する、もう一つの決定的な場である。この間自主的に始まった青年労働者の地区をこえた街頭宣伝が、大きな反響を呼んでいる。なにより街宣を担った一人ひとりの青年労働者が元気になり、地区をこえてマル青労同1000人建設に責任をとる階級的指導部が生みだされている。こうした闘いを継続していけば、必ず質が量へ転化する。実際、街頭宣伝から幾人もの定期購読者が生みだされている。大動乱期こそ職場と並んで街頭で青年労働者・学生を機関紙で獲得するときだ。
 大恐慌は大失業と戦争である。革命的情勢が日々成熟している。『前進』は、日々この情勢に追いつき革命的な分析をしている。ついに『前進』が活動の一部、生活の一部になった。全世界の労働者の団結の武器、非合法・非公然活動の生命線としての『前進』になった。『前進』のすべてを読みこなし団結して、大恐慌をプロレタリア革命に転化しよう。