2010年5月17日

国鉄闘争の火を消してはならない 6・13大集会に全力で結集しよう

週刊『前進』06頁(2439号2面1)(2010/05/17)

国鉄闘争の火を消してはならない
 6・13大集会に全力で結集しよう
 1047名闘争の新たな発展を軸に新自由主義と闘う労働運動を

 「国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する新たな全国運動」の呼びかけが発せられた。そのスタートとして、来る6月13日に東京・文京シビックホールで大集会が開かれる。革共同はこの呼びかけを心の底から支持し、闘う労働組合を先頭にすべての闘う労働者人民がこの運動の担い手となり、6・13集会に総結集することを訴える。この運動は国鉄1047名闘争の新たな発展を切り開く闘いであり、日本の労働運動・労働組合の階級的再生をかちとる闘いだ。大恐慌・大失業と戦争の時代に立ち向かい、プロレタリア革命への扉を開く闘いとして全力で勝利をもぎとろう。

 国鉄分割・民営化の正当化絶対許すな

 この新たな全国運動の巨大な意義は第一に、「国鉄闘争の火を消すな」という、動労千葉を始めとした闘う国鉄労働者の渾身(こんしん)の訴えに応える闘いとして呼びかけられていることにある。
 与党3党・公明党と政府が出した4・9「政治解決案」と、国労本部など4者4団体幹部によるその受諾は、絶対に許すことができない。1047名の当該である動労千葉争議団を最初から排除し、4党に事実上の白紙委任をして行われたのが今回の「政治決着」だ。そこには謝罪も解雇撤回もないばかりか、不当労働行為や解雇について「二度と争わない」ことが条件とされている。
 しかも国交相の前原は「解決案」発表に伴う談話で、分割・民営化を「国民に大きな成果をもたらした」と全面賛美するとともに、「国鉄改革の完遂」に今後も全力を挙げると宣言した。鉄道業務の外注化・分社化を始めとする一層大規模な首切り・合理化攻撃に突き進む宣言だ。そのためにこそ、いくばくかの金と引き替えに4者4団体に無条件降伏を迫り、国労の完全な御用組合化と国鉄闘争の全面解体を狙ってきているのだ。
 国鉄分割・民営化は、20万人の首を切り、労働者とその家族の生活をずたずたに引き裂き、人間的尊厳を踏みにじり、200人以上を自殺に追い込んで強行された、戦後最大の労働組合破壊攻撃だ。これこそ今日に至る労働者階級全体の非正規職化、無権利化、ワーキングプア化の引き金を引いた元凶だ。これを前原の言うとおりに「正しかった」と認めておいて、労働運動など成り立つのか。絶対に否だ!
 労働者の誇りにかけ、資本家階級とその政府が分割・民営化でやったことの犯罪性をとことん暴き、全社会の名において今こそ断罪し尽くさなくてはならない。これは国鉄労働者だけではなく、4大産別を始めとする全労働者にとって死活のかかった問題だ。分割・民営化を絶対に認めないという1047名闘争の24年にわたる不屈の継続こそ、日本の労働運動をぎりぎりのところで守り支えてきた最大の拠点だ。この火を消すことは国鉄闘争の解体のみならず、全労働運動の解体・絶滅に道を開くことにほかならない。
 すでに、動労千葉は9人の争議団を先頭に、動労千葉を排除して演出されている「政治解決」を徹底弾劾し、分割・民営化絶対反対を組合の総力を挙げて貫き通す新たな戦闘宣言を発している。さらに、国労闘争団の中から国労本部の大裏切りに満身の怒りをたたきつけ、「解決案」を敢然と拒否する歴史的な決起が始まっている。
 1047名闘争団・争議団の人生をかけた闘いは、どんな卑劣で暴力的な手段をとろうと圧殺し尽くせるものではない。労働者の怒りを甘く見るな! 全国鉄労働者、闘う全国の労働者の総決起によって4者4団体幹部の恥ずべき総屈服と転向を打ち破り、現場労働者の組合の枠を越えた団結の力で、1047名闘争の革命的再確立と新たな発展を切り開こう。

 全職場で反合・運転保安闘争路線貫き

 全国運動の決定的意義は第二に、この運動が、新自由主義攻撃と真っ向から対決する労働運動の歴史的登場をかちとる闘いとして呼びかけられている点にある。連合の労働貴族や全労連などの体制内指導部のもとで、日帝資本の悪らつな攻撃のすべてに闘わずして屈服に屈服を重ねてきた労働運動を、国鉄闘争を基軸に根底から階級的に再生していく闘いだ。
 80年代の国鉄分割・民営化に始まる規制緩和・民営化と労組破壊の攻撃は、資本主義・帝国主義の最末期の危機と腐敗を決定的に激化し、ついにその全面破産を世界大恐慌として爆発させた。だが資本家階級は、大恐慌下であがけばあがくほど労働者階級への凶暴な新自由主義攻撃に一層のめり込む以外にない。
 今や、非正規職化と極限的な労働強化が横行する中で、JRを始めあらゆる職場で事故が激増し、労働者が毎日のように次々と殺されている。さらに、教育も医療も福祉も解体されて資本の金もうけの手段に変質し、社会全体が崩壊のふちに立たされている。この一切が、新自由主義のもたらした結果だ。だがそれだけではない。本来、労働者階級の利益を守って闘うべき労働組合が資本との闘いをことごとく放棄し、むしろ率先して資本の合理化攻撃に協力し、資本の手先に転落してきた結果ではないか。
 この現状を打ち破り、労働者が職場生産点で絶対反対の階級的団結を打ち固めて決起すれば、圧倒的な展望が切り開かれる。追いつめられているのは日帝の側だ。闘えば勝てる!
 現に動労千葉は、JR東日本による検修業務全面外注化の4月1日実施を5波のストをもって実力で阻止した。動労千葉が実践してきたこの反合理化・運転保安闘争を今こそ全労働者が自らの職場で貫き、闘う労働組合を現場からよみがえらせていく時だ。腐敗し変質した労組幹部をぶっとばし、新自由主義を粉砕する階級的労働運動の巨大な流れをつくりだそう。

 沖縄の怒りと結び資本の支配覆そう

 この全国運動は第三に、全世界で民営化攻撃と闘う労働者が団結して闘う運動だ。ギリシャと全欧州を先頭に、体制そのものを揺るがす決起がまきおこっている。プロレタリア革命勝利の時代が来ているのだ。新自由主義攻撃を根幹において打ち破り続けてきた国鉄1047名闘争こそ、そのさらなる革命的発展をつくりだしていく決定的位置を持っている。
 また、この闘いは同時に、沖縄労働者階級の米軍基地撤去、日米安保粉砕の闘いと結合し、民主党・連合政権打倒、戦争・改憲攻撃粉砕への突破口を開く闘いだ。大失業と戦争の攻撃を労働者階級の団結の力で打ち破り、賃金奴隷制=資本主義社会そのものの転覆へ向かってのぼりつめていく闘いだ。
 資本家階級の支配を打倒して、労働者階級こそが全権力を握る時代が来た。労働者階級がその団結の力で全社会を再組織し、人間が本当に人間らしく生きられる社会を自らの手でつくりだす時が来た。その出発点が国鉄決戦勝利のこの全国運動だ。6千万労働者階級、とりわけ2千万青年労働者のすべてに真正面から総決起を呼びかけよう。全力で6・13集会への大結集をかちとろう。