新入生歓迎 学生運動に参加して革命やろう 原発と戦争、未来を奪う教育。大学に自治会を建設し闘おう 全学連書記長 坂野陽平(上智大)

週刊『前進』06頁(2626号04面02)(2014/03/31)

新入生歓迎 学生運動に参加して革命やろう

全国学生の団結で安倍を倒せ

原発と戦争、未来を奪う教育。大学に自治会を建設し闘おう
 全学連書記長 坂野陽平(上智大)

 全国学生のみなさん、とりわけこの春、大学の門をくぐる新入生のみなさんにあいさつを送ります。

学生運動に立て

 2月13日、米カリフォルニア大学バークレー校の学生たちは、オバマ政権の国土安全保障省長官・ナポリターノが大学総長に就任することに抗議し、大学を占拠する闘いに立ち上がりました! 台湾学生は立法院(日本の国会にあたる)に突入し占拠しました。全世界で学生運動がかつてない規模で広がっています。
 日本も例外ではありません。「輝かしき青春の一ページ」「悲惨なセクト間抗争」など、多くのマスコミが日本の学生運動を「過去の遺物」として描き出そうとする試みに対し、私たち全学連は目もくらむような情勢の変転にくらいつき、人びとの怒りと呼吸する中で、常に新たな運動とリーダーを生み出しながら闘いを推し進めてきました。
 敗戦直後の1948年、116校30万人の全国一斉大学ストライキを皮切りに、世界に類例のない規模と質をもって発展してきた日本学生運動。しかし、これまで積み重ねられてきた歴史以上に、湧き上がる創意と情熱、あらゆる学生の英知がいま求められています。多くの学生のみなさんが学生運動に立ち上がることを望んでやみません。
 原発と核に一貫して反対し続け、3・11福島原発事故後も政府・大学・科学者の責任追及の先頭に立ってきた小出裕章氏(京都大原子炉実験所助教)は、私たちに次のように問題を投げかけています。
 「きっと未来の子どもたちから『福島の事故が起きた後、お前たちはどうやって生きていたのか』と問われるでしょう。戦争の時代を生きた大人たちに「あなたはあの時代、どうやって生きてきたのですか」と問うたように」(『100年後の人々へ』)
 今なお15万人もの人びとを避難生活に追いやり、1048人を原発関連死に追い込んだ(東京新聞3・10付)福島第一原発事故。疑いも含め74人にまで増えた小児甲状腺がん。「11大学に104億円(06〜11年)」を提供して買収してきた巨額の原子力マネー。「原子力ムラの中枢」としての大学。
 「原発事故と健康被害」の因果関係を先頭に立って否定する福島県立医科大学は、事故直後「ヨウ素剤の服用は不要」と宣伝したにもかかわらず、自らは4千錠を確保し、大学関係者にのみ服用を促していました(フライデー3・7付)。健康被害を否定するのならば、なぜ自らはヨウ素剤を服用したのか。私たちの志した学問とは、人を欺くためのものだったのか。
 2月15日に大阪産業大で起きた准教授の刺殺未遂事件。逮捕されたのは同大学の21歳の学生でした。「准教授の態度に圧力を感じ始めた。いなくなれば感じなくなると思った」と動機を語っています。大学側は「授業では常に教室の前の方に座るまじめな学生だった」と述べています。そんな彼をここまで追い込んだものはいったい何だったのか。
 21歳と言えば、就職活動真っただ中だったかもしれません。あおられる競争と就活。11年には学生の自殺者が初めて1千人を突破しました。就活のみならず、高校から大学まで平均1055万円かかる学費。高利子ローンと化した奨学金。あらゆるものが学生をがんじがらめにしています。

自治会とは何か

 私たち学生が本当に問われています。「戦争のできる国」を本気で目指す安倍政権。現在推し進められる「大学改革」とは、「総長権限の強化」などを通して、さらに国家に従順な大学と人材をつくる政策にほかなりません。しかも防衛省は、「武器輸出三原則の破棄」と一体で、防衛装備品をめぐる大学との共同研究を本格化させると宣言しています(読売新聞3・15付)。
 原発と戦争、未来を奪う教育。いったいこの現状をどう変えればいいのか。私たち全学連は、新入生のみなさんに「学生自治会の建設」を提起します。学生自治会とは何か?
 それは第一に、幾多の歴史の試練の中で、学生たちが自らの手で創造した組織形態・団結体です。戦犯教授追放、反レッドパージ、学費値上げ反対、大学の反動的再編反対――戦後革命の熱気の中で、戦争反対と生きんがための決起として、全員加盟制の学生自治会が全国の大学で結成されました。
 現在、ほとんどの大学で学生自治会がないのは、資本主義の終焉(しゅうえん)すなわち新自由主義の登場の中で、学生自治会の戦闘性と大衆性に支配階級の憎悪が集中し、破壊されてきたからにほかなりません。
 第二に、動労千葉をはじめとする闘う労働組合に学ぶ中で、私たちは学生自治会の存在をとらえ返してきました。
 黙っていれば生存すら奪われる資本主義社会の現実に対し、労働者階級は必然的に団結し、労働組合という組織を歴史的につくってきました。「一人はみんなのために、みんなは一人のために」。団結した労働者の力の素晴らしさ。これを目の当たりにする中で、私たちも学生の団結と組織の必要性を感じ取り、学生自治会の建設を正面課題にしてきました。
 第三に、米・韓・独・ブラジルなど世界の学生運動と交流し、学ぶ中で、学生自治会の特質をつかみ取ってきました。たしかに、各国の学生運動は日本を数倍する規模で爆発しています。しかし、どの国においても「学生運動の一過性」の克服が課題となっています。
 学生自治会という形態は、運動の着実さや継続性を生み出し、原則性と大衆性、路線性と柔軟性を一つの運動の中に包摂することを可能としているのです。

(写真 昨年10月18日、警察の弾圧をはねのけ法政大解放集会を打ち抜いた全国の学生は、圧倒的な注目の中、総長室のある九段校舎【千代田区】にデモで進撃した)

全処分の撤回へ

 全学連はこの間、「改憲・戦争・原発推進」の御用学者弾劾・追放の闘いに立ち上がってきました。また、福島・沖縄・三里塚・国会前(首相官邸前)などの政治闘争に学生自治会として参加してきました。そのすべてを凝縮した闘いとして、4・25法大集会への全力結集を訴えます。
 法大文化連盟委員長・武田雄飛丸君にかけられた「無期停学」処分を撤回させよう。戦前に治安維持法とセットで弾圧に猛威をふるった暴処法の法大学生運動への適用は、「戦争と革命の時代」の到来とともに、「天下分け目の大決戦」としての法大闘争の性質を示しています。
 法政大学で学祭規制粉砕と御用学者弾劾の闘いに立ち上がった学生を守り抜けるかどうか――「一人の仲間も見捨てない」団結と闘いが、すべての学生の未来を切り開く。今年2月の暴処法弾圧での完全無罪確定の歴史的勝利に続き、すべての処分を撤回させよう。
 法大を先頭に全国大学に学生自治会を建設しよう。キャンパスにおける反乱を皮切りに、安倍政権打倒に攻め上ろう!

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