外登法・入管法と民族差別を撃つ全国交流集会 本気で闘い世界変えよう 国を越え450人 〝安倍を倒せ〟と団結

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週刊『前進』06頁(2629号06面01)(2014/04/21)


外登法・入管法と民族差別を撃つ全国交流集会
 本気で闘い世界変えよう
 国を越え450人 〝安倍を倒せ〟と団結

(写真 25回目の全国交流集会をかちとり、勝利感みなぎる団結ガンバロー【4月13日 横浜】)

 4月13日、「打ち破ろう分断! 取り戻そう団結! 世界の労働者は団結して闘おう!」「オリンピックはやめろ! 外国人労働者を使い捨てるな!」を掲げた第25回外登法・入管法と民族差別を撃つ全国交流集会(同全国実行委主催)が、横浜市開港記念会館で開かれた。韓国から民主労総ソウル本部を迎え、在日・滞日外国人労働者を先頭に450人が一堂に会し、「団結して闘えば世界を変えられる」「安倍政権を倒そう」と熱く誓い合った。(本紙・室田順子)

〝東京五輪やめろ〟

 全学連国際部の内田しをりさんとビルマ民主化活動家の2人の司会で集会が始まった。
 3年目の3・11を闘った福島からのアピールをふくしま合同労組の坂元太平さんが行い、「被曝労働であることを百も承知で除染作業で働いているフィリピン人の少年がいる。福島を切り捨てて東京オリンピックを誘致し、外国人労働者を使う、すべての根っこはひとつだ」と訴えた。
 在本土沖縄労働者会議の宮里勝博さん(なんぶユニオン委員長)が非正規職撤廃を闘う5・15沖縄闘争を呼びかけた。
 全国実を代表して基調報告に立った牛久入管収容所問題を考える会の田中喜美子さんは、3月に牛久入管収容所で相次いで被収容者が亡くなったことなどを怒りをもって暴露した。安倍政権が推し進める労働政策、とりわけ東京オリンピックのインフラ建設への外国人労働力導入とそれをテコにした全労働者の非正規職化、さらに愛国主義・排外主義の全面化攻撃を打ち破る力は、労働者が労働組合で団結して闘うこと、国際連帯の闘いにあると提起し、団結を呼びかけた。
 続いて「外国人労働者」をテーマにジャーナリストの安田浩一さんが講演。安田さんは、中国人研修生の実態から見える日本社会の実像について問題を投げかけた。「時給200円で朝から晩まで働かせ、休みもなく、パワハラ・セクハラやり放題。詰め寄った経営者から出た言葉は『外人に給料を払わないかんの?』。そこには労働者、人間、人格は存在しない。都合のいい安価な労働力があるだけだ」
 ヘイトスピーチへの怒りを込めて、「外国人問題とは外国人労働者問題であり、排外主義・ヘイトスピーチは地続きの問題。醜悪な政策に彩られた国内問題だ」「この社会を変えていかなければならない」と結んだ。
 民主労総ソウル本部からの特別アピール(要旨別掲)があり、後半は「すべての難民、仮放免者に無条件の在留を!」として、クルドやビルマ、中国の難民・仮放免者と支援グループが次々に登壇し、日本の入管行政の問題点を批判した。

労働組合で団結を

 「労働組合で団結しよう!」として、神奈川の湘北合同労組、茨城県地域連帯労組が登壇した。
 湘北合同労組の小林利行委員長は「結成以来3年、外国人組合員に聞き取り調査をしたところ、最低賃金以下、残業代も払わない、ちょっとしたミスを見つけては賃金カット、罰金を取られるなど、外国人研修生と同じだった。そこで今年3月に外国人部会を組織し、分会として労働運動をやっていくことを決定した」と報告。5人の外国人組合員が「この国は労働者の国、労働者が1週間休めば国がつぶれる。労働者の権利のために闘おう」などと訴えた。
 茨城県地域連帯労組の辻川あつ子委員長が「組合員は一人ひとりが国際連帯の主体であると自覚し、積極的に外国人と交流をしています」と外国人組合員を紹介した。韓国人男性は「国境を越えて団結することを呼びかけたい」、バングラデシュの男性も「みんな地球人だ。第2次大戦の時、日本は200万人を強制連行して無理やり働かせた。さっきのビデオで『朝鮮人殺せ、殺せ』ってやっている若い人たちには『恥を知れ』というしかない。沖縄も福島も根っこは同じ、新自由主義だ」と喝破した。小竹運輸グループ労組の植田書記長も「労働者から搾取するやつらが支配する世の中を、すべての人にすべてを与える世の中に変えよう。そのために職場で闘う」ときっぱり表明した。
 最後に動労千葉の田中康宏委員長が立ち、「社会の不正に心から怒って団結した力を集めるのが労働運動だ。先ほどのヘイトスピーチの映像、あれをやっているのは実はこの国の政府だ。これは外国人だけの問題ではなく、すべての労働者の問題だ。労働者一人ひとりに力がある。国鉄分割・民営化から始まった新自由主義、30年にわたる労働者への全面戦争、収奪と差別・抑圧、国家主義、そのすべてを変えることを求めて6月8日に国鉄闘争全国集会を開きます。労働者はひとつ、ともに団結して闘いましょう!」
 司会のビルマ人が「一人でできないことも団結すればできる」と閉会あいさつをし、全学連の斎藤郁真委員長の音頭で団結ガンバロー! インターナショナルが響いた。本気になって闘えば、世界を変えることができる。実践に踏み出す決定的な交流集会となった。

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民営化を必ず阻止する
 民主労総ソウル本部 イヒョンチョル副本部長

 パククネ政府は昨年12月、民営化反対をかけて闘った鉄道ストライキを弾圧し、12月22日には民主労総本部に公権力が暴力的に乱入しました。
 民主労総は12月28日、ソウル広場に10万人が結集して怒りを見せつけ、2月25日のパククネ就任1周年には国民ゼネストを行いました。動労千葉の連帯行動に心からの感謝を述べます。
 鉄道労組に対する弾圧は続いています。数百名が解雇され、多くの組合員を強制配転しようとしています。これにより一人の労働者が命を絶ちました。鉄道労組は、前委員長と事務処長が鉄塔に登って高空ろう城を開始し、再びストライキを準備しています。
 保健医療労組を始め医療民営化に反対する同志たちも強力な闘争を決意しています。私有化・民営化政策に対し、公共性を守るための闘争も激烈に行われるでしょう。
 すべての労働者の連帯闘争で人間の尊厳性を守る暮らしをつくろう。もっと怒って新自由主義に反対して闘い、民営化・私有化を阻止しよう! トゥジェン(闘争)!

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