国は国民守らない 動労水戸 辻川さん

週刊『前進』06頁(2637号02面02)(2014/06/23)


国は国民守らない
 動労水戸 辻川さん

(写真 動労水戸の辻川さんも訴え【JR高円寺駅】)


運命決める選挙 

すべての政党が総翼賛で憲法を変える投票法を成立させ、安倍首相が憲法も変えていないうちから集団的自衛権の行使、戦争を進めています。日本は、誰も認めない戦争への道をひた走ろうとしている。とんでもない事態です。

 この時代に対して既成のすべての政党、口先だけの議員を選んでも仕方がない。本当に労働者とともに闘う、労働者として団結して闘う候補を選ぶべきです。今度の杉並区議会議員補欠選挙は、単に杉並だけの選挙じゃありません。日本の運命を決めていく位置にあります。

戦争を許さない

 安倍首相は「国民を守るために戦争は必要だ」と言います。しかし、日本の政権、政治家どもはみなさんを本当に守ったことがありますか。今の政治家たちはあの第二次世界大戦の反省をしたこともない。あの戦争を美しい戦争だと描いている。あの戦争は日本の支配者どもが自分たちの延命のために起こした戦争なんだ。
 実際、私たちの祖父の世代が戦争にかり出されて、日本の兵隊も250万人死んだ。兵士と言いますけれども、私たちと同じ労働者であり、農民です。そのうちの60%、140万人は餓死している。日本の政治家たちは、日本の兵隊が帰ってきたら自分たちが批判される、だから絶対生きて帰ってくるなと命令を出して、無残な作戦を強制したんです。安倍はその末裔(まつえい)ではありませんか。その人間が何が、国民を守るですか。あの死者たちを無駄にしてはならない。沖縄戦の10万人もそうです。自分たちの政権を守るためにと戦争を続けたため、あのヒロシマ、ナガサキに原爆が投下されたではありませんか。またしても国民を守るとほざいて戦争につっ走ることを絶対に許してはなりません。
 みなさんが知っているように今、14万人の避難民という福島の現実があります。あの原発事故で誰が責任をとりましたか。安倍首相は自分の責任だと言いましたか。東電など原発を進めてきたやつはなんの責任もとっていない。それどころか14万人の避難民の人たちを切り捨てているではありませんか。
 何が国民を守るだ。あの原発事故の責任をとって避難している人たちを守り抜く、そういうことが国民を守ることです。安倍政権が進めているのはとんでもない棄民政策、とんでもない戦争政策ではないですか。

根本から変える

 見てください。この世の中を。まじめに一生懸命に働いたって非正規労働だ。給料も全然上がらない。先が見えない。労働者は生きていけない。
 いったいいつからこんな社会になったんですか。国鉄分割・民営化からです。国鉄の分割・民営化で労働組合を解体して、労働組合を変質させた。労働者派遣法もつくられた。最初は自由な働き方だときれい事を言ったが、世の中のほとんどが非正規化しているではありませんか。自殺者の多くは青年たちです。青年が生きられない。未来を描けない。とんでもない社会だ。
 こんな社会は変えなければならない。資本主義社会は限界です。どんなに生産をしてももうからない。だから労働者の賃金をどんどん下げ搾り取る。どんどん労働者をこき使って、みなさんの生きる糧を奪って、年金まで破綻して、社会保障も解体して、すべてを奪っていくしかない。
 今、安倍が戦争に進むのは、それ以外にやつらが生き延びる道がないからです。そして毎日の中でも戦争が進行している。ブラジルでもトルコでも労働者は闘っています。労働者が非正規化されただけでなく殺されていることに対して根底的怒りが世界中で巻き起こっている。私たちは労働組合をつくり、労働組合をもう一度よみがえらせて、職場の労働者の団結でこの世の中を全面的に根本的に変えようと思っています。必ずそれはできます。

心に怒りの火を

 やつらは私たちが立ち上がっても何も変わらないと言う。けっしてそんなことはありません。みなさんの心の中に今の現状に対する怒りがあり、許しがたいという気持ちがあり、心の中に小さな炎が燃えているとすれば、そこですでに現実が変わっているんです。心の中にこの現状に対する怒りの火を燃やしてください。その火は、あなたたちが、私たちが立ち上がった時に、周りの人たちに燃え移るんです。そういう時代が来ている。世の中は絶対に変えられます。今度の杉並区議補選は安倍政権、田中区政に根本的なNOをたたきつける選挙です。
 このまま安倍政権なんかにくびり殺されてなるものですか。今、生きるために団結してともに闘うことが必要です。人間は人のために一人ひとり生きることができる。今、東京西部ユニオンは小さな小さな団結だけれども強力な団結で全国の労働組合を変える闘いをやっています。みなさん、杉並は反核闘争の発祥の地です。杉並を日本の世の中を変える発祥の地にしていきましょう。ともに闘いましょう。

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