前進社国賠 押収物を違法コピー 損賠請求の趣旨を追加

週刊『前進』06頁(2638号06面03)(2014/06/30)


前進社国賠
 押収物を違法コピー
 損賠請求の趣旨を追加


 6月20日、前進社国賠の第23回口頭弁論が東京地裁民事第1部(後藤健裁判長)で行われた。
 警視庁公安1課は、09年10月16日の法大闘争で、公安条例違反をデッチあげて学生を現行犯逮捕し、10月23日に同容疑で前進社に違法な捜索差し押さえを強行した。前進社国賠は、捜索差し押さえを強行した警視庁と、令状を発付した裁判所を弾劾する闘いである。同時に、「集団的自衛権」と称して改憲攻撃を強め、新捜査手法の導入にのめり込んでいる日帝・安倍政権と真っ向から対決して闘っている。
 これまでの裁判で、原告側証人11人と公安1課の警察官4人の証人尋問を行って、違憲・違法な捜索の実態を、誰にも明らかなように暴いてきた。今回は、警視庁公安1課が行っていたさらなる違法行為をつきつけ、10・23捜索が完全な別件捜査でもあった事実を明らかにした。
 警視庁が押収した後に還付した記録媒体を分析したところ、1個のDVD―RAMに「コピー〜」の名称で始まる17個の写真データが書き加えられていたことがわかった。警視庁が書き加えた17個の写真データは、2同志の写真である。警視庁公安1課は、10・16公安条例違反デッチあげ逮捕とは、何の関係もない2同志の写真を選別してコピーしていたのだ。そして、その内の1人A同志を翌年の11月4日にデッチあげ逮捕したのだ。
 以上のことは何を意味するか。①警視庁の捜索差し押さえの目的が情報収集にあったこと、②警視庁は、10・16公安条例容疑とは何の関係もないデータを、違法にコピーして保管していたこと、③捜索はA同志逮捕のための別件捜査であったこと、④押収物を改ざんしたことなどである。この数限りない違法・不当を断じて許すことはできない。原告代理人弁護士は、押収後における警視庁の違法行為について損害賠償を追加した。
 次回の8月1日は、最後の口頭弁論期日である。国家権力の違法・腐敗・反人民性を暴き、怒りをこめて打倒しよう。
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