動労千葉定期委 今年後半戦の方針確立 JR―CTS貫く組織化へ

週刊『前進』08頁(2639号02面02)(2014/07/07)


動労千葉定期委
 今年後半戦の方針確立
 JR―CTS貫く組織化へ

(写真 労働者の命と権利を奪う安倍の成長戦略との対決を田中委員長が訴えた【6月29日 DC会館】)

 動労千葉は6月29日、DC会館で第71回定期委員会を開いた。今回の定期委員会で動労千葉は、5・2ストライキと国鉄闘争全国運動の6・8集会に上り詰めた今年前半の闘いを総括し、11月労働者集会を頂点とする今年後半戦に向けた方針を確立した。
 検修外注化粉砕へ、JR本体とCTS(千葉鉄道サービス)の双方で組織拡大を実現する方針が確認された。また安倍政権による集団的自衛権行使容認の閣議決定を前に開かれた定期委員会は、これと根底的に対決する階級的労働運動の復権を宣言する場になった。
 田中康宏委員長があいさつに立ち、「私たちは歴史の分岐点に立っている」と切り出して「集団的自衛権行使の閣議決定を強行する安倍政権に反撃しなければならない」と声を強めた。安倍が「国民を守る」「武力行使は限定的」と言っていることのペテンを暴き、「労働者派遣法も86年の施行当時は派遣は専門的職種に限ると言っていたが、今では全業種に拡大されている。集団的自衛権も次々に拡大解釈され、戦争に行き着くことは明らかだ。戦争に行かされるのは労働者だ。この事態を見据えなければならない」と訴えた。
 そして、「労働者はけっして黙ってはいない。闘わなければという思いと怒りは必ず噴出する。闘う労働組合が力を取り戻せば、可能性が生まれてくる」と喝破した。
 また、この5―6月の闘いを「『CTSの仲間を守れ』を掲げて闘われた5・2ストと、『最高裁でどんな判決が出ようと国鉄闘争全国運動はこれからが勝負』と確認し、韓国鉄道労組との連帯を切り開いた6・8集会は、動労千葉の飛躍をかけた大きな一歩だった」と総括した。そして、「外注化の最大のアキレス腱(けん)は安全問題だ。JR本体でもCTSでも組織を拡大し絶対に外注化を打ち砕く」と宣言した。さらに、11月労働者集会に向け、地域に分け入って総非正規職化・解雇自由化に反撃する闘いをつくり出し、それを結集して安倍を打倒しようと訴えた。
 来賓としてあいさつした動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長は、安倍への怒りをほとばしらせ、支援する会を拡大する決意を語った。
 繁沢敬一副委員長が経過を報告し、川崎昌浩執行委員が情勢を提起した。長田敏之書記長が、①1047名解雇撤回・最高裁勝利、国鉄闘争全国運動の本格的発展、②検修構内外注化粉砕、③第2の分割・民営化攻撃との闘い、④JR貨物における闘い、⑤不当労働行為根絶、⑥改憲と戦争の安倍政権打倒、⑦11月労働者集会1万人結集実現、⑧組織強化拡大――などを軸にした運動方針を提案。とりわけ「青年に闘う労組の必要性を全力で訴え、本格的な組織拡大を目指そう」と強調した。また、外注化粉砕へ恒常的ストライキ態勢を堅持すること、11月労働者集会までに最高裁署名10万筆を達成する方針を明らかにした。
 これを受けて熱気ある討論が交わされた。幕張支部は、CTSでの組織拡大の展望を明らかにした。車両技術分科会の代表は、JRとCTSとの業務区分があいまいにされている偽装請負の実態を暴いた。各運転職場からは、運転士に対する労働強化や締め付けの強化、基地再編への怒りが語られた。千葉機関区支部はJR貨物が夏季手当1・25カ月分という超低額回答を強行したことに続き、福利厚生の全面剥奪(はくだつ)に乗り出してきたこと、55歳で賃金を3割カットする制度を今も続けていることへの怒りを表明した。
 総括答弁で田中委員長は「安全問題で何かあったら繰り返しストに立つ。そして、CTSの労働者にこのストはあなたのため、安全のため、全労働者のためのストだと全力で訴え、組織拡大につなげよう。ここで組織拡大ができれば今までの苦労がすべて生きてくる」と呼びかけた。
 運動方針を満場の拍手で採択し、動労千葉は今年後半の決戦方針を確立した。
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