非正規化・外注化と闘い労組権力とり戻す決意 岡山大学医学部職組

週刊『前進』08頁(2639号04面03)(2014/07/07)


非正規化・外注化と闘い労組権力とり戻す決意
 岡山大学医学部職組

国鉄10万署名と物販を持ち込み

 岡山大学病院と医学部職場においては、5年任期の非正規職労働者がすでに全教職員の6割を超えた。非正規職化、派遣労働者の導入と外注化の進行、そして連続13時間半勤務の長日勤・長夜勤の導入に対して、私たち動労千葉派は、国鉄解雇撤回27年の闘いを、10万筆署名と動労千葉支援物販運動をとおして職場の中に粘り強く持ち込んだ。ここに勝利の路線があることを訴えて、組合執行部権力を取り戻す闘いを進めてきた。全体の3分の2の組合員との面談を始めとして、職場を回り、国鉄署名と物販を呼びかけてきた。そして非正規職化、外注化、長時間労働をさらに激しく推し進める岡山大学病院の大資本への売り渡し、株式会社化という極秘構想の暴露は大きな反響を巻き起こした。
 〝このままでは組合権力を奪われかねない〟――危機感に駆られた現執行部は、役員選挙制度をとんでもないものに改悪した。投票を組合総会の場のみとし、期日前投票を廃止することで、総会当日に出席できない75%の組合員から役員の選挙権を奪ったのだ。

役員選挙改悪と闘い団結を拡大

 職場からは当然にも強い疑問の声が上がった。私たちは「いま病院売り渡し、株式会社化の構想が動き出している。全員解雇、賃下げ・非正規職化を、組合員の意思を無視して密室で決めるための選挙制度改悪だ。絶対に許してはならない」と訴え、怒りを組織していった。
 私たち動労千葉派の2人の候補は信任・不信任同数、あるいは2票差で当選はならなかった。しかし、初めて組合総会に出席した仲間は、「毎年投票しているのにどうして勝てないんでしょうね」という昨年の感想から一変し、今年は「あと少しですね!」と語ってくれた。民営化・外注化・非正規職化に対して国鉄闘争を基軸に闘っていくという路線を徹底して持ち込み、ここで勝負し、「闘いはこれからだ」と言い切ることができる団結の拡大を切り開いた。

職場の3千人全体の責任勢力へ

 現執行部派は「信任多数」を得たとはいえ、まったく勝利感をもっていない。労組執行部権力を取り戻す私たちの闘いは、ここから新たなステージが始まるのだ。
 それは同時に、私たち自身に、これまでのあり方を根本から塗り替えるような飛躍を求めている。
 現執行部への批判勢力ではなく、私たち自身が3千人の教職員全体に責任を取りきる存在として登場しなければならない。本当の執行部として情勢を分析し、方針を提起し、対当局要求や交渉など具体的な行動を取り組んでいく。こうした闘い方が待ったなしに求められる地平を、この間の私たちの闘いは切り開いてきた。このことを勝利感をもって確認できる。
 医療・福祉分野を新自由主義的に解体・再編しようとする安倍の攻撃は、労働組合の屈服、団結の解体なしには絶対に貫徹できない。
 大学病院売り渡し・株式会社化、民営化、賃下げと10割非正規職化の攻撃に対して、国鉄闘争の力で立ち向かいはね返す本物の労働組合拠点を、職場の3千人全体を対象に、路線と時代認識での獲得を軸に必ずやつくり上げていくことを決意したい。
(岡山大学医学部職員組合 矢田範夫)
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