集団的自衛権=7・1閣議決定に先制的に反撃した杉並補選 革共同東京都委員会

週刊『前進』06頁(2641号03面01)(2014/07/21)


集団的自衛権=7・1閣議決定に先制的に反撃した杉並補選
 革共同東京都委員会

(写真 労組副委員長として闘う北島候補に区民から大きな期待【6月26日 南阿佐ケ谷駅】)


 「北島さんの所はフワッとした票は入らない。4332はすごいことだよ」。これが開票後の多くの労働者・区民の率直な感想だ。「こういう選挙がやりたかった」と圧倒的な同志・支持者が勝利感にあふれている。北島邦彦同志は東京西部ユニオン副委員長として、「労働組合をつくって闘えば勝てる」「労働者が団結すれば安倍を倒せる」と真っ向から訴えて、杉並に安倍打倒の一大旋風を巻き起こした。4332人(得票数)の決起をもって、7・1集団的自衛権行使の閣議決定という一大反革命を先制的に打ち破ったのだ。

「安倍を倒せ!」と階級的労働運動路線を貫く

 今回の区議補選は、「現代革命への挑戦」として闘いぬいた都知事選の地平をさらに発展させ、革命的選挙闘争として闘いぬかれた。革命的情勢の成熟のもと、選挙闘争そのものを利用して、党と労働者階級の革命的結合を推し進め、プロレタリア革命を準備する闘いとして目的意識的に闘いぬいた。その結果、14年新年号路線を創造的に発展させ、〈国鉄、改憲阻止・反原発、革命的選挙闘争〉という3大決戦を2010年代中期階級決戦の戦略的路線として打ち立てたのである。
 区議補選は三つの方針を掲げ闘われた。第一に、労働組合の拠点建設を進めること、第二に、街頭宣伝で労働者階級の怒りと結合すること、第三に、杉並区民を国鉄10万筆署名で組織することである。
 この闘いは画期的な前進をかちとった。選挙闘争の真っただ中で郵政職場で非正規の青年労働者の決起が始まった。スキルダウンに対する怒りをバネに逡巡(しゅんじゅん)をのりこえ、正規と非正規の分断を打ち破り解雇撤回闘争と一体となって日本郵政資本をガタガタに揺さぶっている。
 さらに福祉職場、自治体職場で労働組合を階級的に再生する闘いが、とりわけ田中区政による杉並の児童館廃止の大攻撃への反撃を軸に力強く始まった。労組回りを通じて、国鉄10万筆署名を職場全体で集めて送ってくれた単組や区職労・教組の複数の分会が生み出された。安倍への怒りは国鉄決戦と結びつくことで、「勝てる」という展望へと転化したのだ。
 そして、街頭宣伝は安倍打倒の一大旋風を日々巻き起こしていった。学生戦線の若い同志がみずみずしく躍動する現場に、北島候補と労働現場の階級的リーダーが屹立(きつりつ)した。杉並をひとつの職場に見立て、区民を自分の職場の仲間と思い、職場で組織するのと何も変わらない闘いを行った。その典型的な闘いが労働相談である。労働相談からユニオンへの結集も生み出された。革命的選挙闘争とは階級的団結を拡大する闘いなのだ。

国鉄10万署名と『前進』で区民=労働者と結合

今ひとつ決定的な闘いは、長年の支持者である多くの労働者・区民を国鉄10万筆署名で組織することに挑戦したことである。支持者宅を回って集めた署名は1000筆に達した。街頭で集めた分も合わせれば3000筆に迫る署名が杉並区民から集まった。
 「安倍など八つ裂きにしたい」という思いが、国鉄1047名解雇撤回の闘いによって形を与えられ、街宣での訴えが区内に浸透していくことと相まって、「労働組合が重要だ」「労働組合がダメになったから安倍がいい気になっている」と労組副委員長として闘う北島候補への期待が大きく膨らんでいった。
 さらに『前進』が大きな威力を発揮した。『前進』を1部でも多く労働者・区民に手渡したい、という欲求が区民の思いと結合した。『前進』を読んでもらえれば、「安倍は打倒できる」という確信を持ってもらえると誰もが自信を持てたからだ。その最先頭で街宣隊を担った学生戦線が奮闘した。「街頭で1000部の『前進』販売」という大目標を掲げ、署名した人、労働相談に来た人にはもれなく『前進』を提起した。街頭で『前進』を購入した人、配布した人が1週間という短期間で実に数百人に上った。また、地域の多くの支持者も「北島さんが載っている新聞」を喜んで手にし購読者になった。
 ロシア革命を勝利に導いたレーニンは、プラハ協議会でボルシェビキの国会議員団の任務を「社会主義的な宣伝と労働者の組織化である」と定式化した。選挙と議会で革命派は何か特別なことをやるのではない。時代認識と路線を真っ向から労働者階級に提起し、体制内派の労働者蔑視(べっし)の思想と徹底的に対決し「労働者が団結すれば、この社会を直ちに変革することはできる」ことを核心的に訴えるのだ。その武器こそ『前進』であり、国鉄解雇撤回の10万筆署名なのである。
 「こんなにストレートに党の主張を訴え、労働者に響いた選挙はない」「気持ちが良かった」「この闘いをもっと発展させれば勝てる!」――これこそ選挙闘争を闘いぬいたすべての同志の率直な感想だ。断固、この道を進もう!

革命の勝利へ本格的な地区党建設を進めよう

 最後になるが、もちろん選挙闘争は候補あっての選挙である。北島邦彦同志は激動期の階級的リーダーとしてその力を思う存分発揮して闘いぬいた。街頭演説は日に日に迫力を増し、駅頭で青年労働者をくぎ付けにした。徴兵制の危機の切迫を感じとった中高校生が「安倍打倒の人だ」と北島同志を熱烈に握手で迎えた。革命的選挙闘争は階級的リーダーを生み出す。ここに本格的な地区党建設の圧倒的可能性がある。
 これまでの選挙闘争の限界は、「当選至上主義」で、選挙闘争が地区党建設のむしろ阻害要因になってしまっている点にあった。だが、今回の選挙闘争は地区党建設の限りなく豊かな地平を切り開いた。国鉄10万筆署名を国鉄闘争全国運動に組織することだ。杉並を国鉄闘争の最大最高の拠点にしよう。東京西部地区党―杉並地区党を国鉄決戦を最先頭で闘う本格的な地区党として建設しよう。
 労組拠点建設を戦略的に粘り強く進めることが決定的だ。安倍の先兵・田中区政が進める児童館廃止攻撃との闘いは、自治体・福祉・地域全体にまたがる巨大な攻防点である。国鉄決戦を基軸に階級的労働運動を闘いぬくなら、巨大な地区党建設は絶対にできる。むしろこれからが勝負なのだ。そして来年の統一地方選挙では必ず圧勝し、反動どもを蹴散らし、中期階級決戦勝利へ突き進もう。8・17安倍打倒大集会へ、西部地区党を最先頭に東京都委員会は総力で闘う。

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