闘いは進む 青年の職場から 自治体 勇気出し国鉄署名訴えたら大半の同僚が快諾 宮城 不動 明

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週刊『前進』06頁(2641号03面03)(2014/07/21)


闘いは進む 青年の職場から
 自治体 勇気出し国鉄署名訴えたら大半の同僚が快諾 宮城 不動 明


 職場で国鉄10万筆署名をとることは、私にとってはとても勇気がいることでした。仕事上の評価はけっして高くはないと思うし、「仕事を差し置いて力を入れるのはそっち?」と思われるのがこわかった。しかし、労働者階級にとって民営化の影響の大きさを考えるとやらないわけにはいかない。いろんな葛藤はあったものの、とにかく行動に移すことにしました。
 休憩室に同僚が戻ってくるのを待って、一人ひとりに声をかけて署名をお願いしました。
●保育所民営化止めたい
 話をするときの切り口は「保育所の民営化を本気でとめたい」ということからでした。
 そこから始めて、「でも集めているのは国鉄の解雇撤回なんです。今の若い人たちがひどい労働条件で働かなければならなくなったのは、国鉄の民営化から始まった。民営化で安全も破壊される。保育所で死ななくてもいい子どもが死ぬことになる。JRや郵政では安全が崩壊し、利用者も労働者も多くの命が失われました。給料も安全も労使の力関係で決まります。国鉄署名は、これまでの労使の力関係をひっくり返して民営化を止めていくもの。だから署名してほしいんです」と訴えました。
●反対を全体の要求に
 こういう話をすると、「ほんとに止められるの?」「名前、悪用されませんか?」など多少警戒感を持つ人がいたり、「難しい話はいいの。あなたがやってることに間違いはないと思ってるんで署名はするから」と言われたり、本当にいろいろな反応がありました。署名をきっかけにして情勢や時代認識、路線といった、深めたい内容に踏み込む難しさは感じましたが、みんな快く署名してくれました。
 直接話せない人もいるかと思い、保育所民営化についてのパンフレットに自分の思いを書いた手紙を添えて、署名用紙と一緒に休憩室に置いておきました。しかし他の回覧物に紛れてしまい、あまり読んでもらえませんでした。
 「やっぱり直接声をかけないと応えてはもらえない」と感じ、また個別に声をかけることにしました。何度も声かけをするうちに、訴える内容も変化し、最後の人に声をかけたときには「保育所民営化反対を労働者全体の要求にしなくてはいけないと思うんです」と話をしました。
●行動することが大切
 職場での署名活動を通して、民営化というものについてのとらえ方が一歩深まったと思っています。今回の署名集めで21人に声をかけ、18人が署名してくれました。とにかく大切なのは「行動すること」「相手を信じること」なんだなと、あらためて感じました。
 国鉄10万筆署名達成へ、全国のみなさんとともにがんばります。

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