星野面会・手紙国賠 東京地裁の不当判決弾劾 墨塗りと面会妨害を容認

週刊『前進』06頁(2642号06面01)(2014/07/28)


星野面会・手紙国賠
 東京地裁の不当判決弾劾
 墨塗りと面会妨害を容認


 7月18日、東京地裁民事第38部(谷口豊裁判長)は、徳島刑務所が星野文昭同志と家族である星野暁子さん及び友人との面会を不許可にし、暁子さんの手紙を墨塗りしたことに対する国家賠償請求訴訟で、墨塗りと面会妨害を容認する不当判決を出した。満身の怒りを込めて徹底弾劾する。
 徳島刑務所は、2006年から94人の友人が星野同志と面会して、獄壁を打ち破る団結を拡大したことに驚がくし、10年5月から友人面会を不許可にしてきた。さらに許しがたいことに、暁子さんとの面会まで不許可にした。また、暁子さんが星野同志に出した手紙9通を墨塗りした。
 これらの暴挙を断じて許さず、国・法務省と徳島刑務所の責任を徹底的に追及するために、11年11月に暁子さんと友人たちが提訴し、裁判闘争が2年半にわたって闘い抜かれてきた。
 不当判決に対して暁子さんら8人の原告はただちに控訴して徳島刑務所、最高裁・寺田体制と徹底的に闘うことを決断した。星野再審闘争と一体で控訴審に立とう。

家族面会の妨害には賠償命令

 暁子さんの面会を不許可にしたのは10年9月17日、24回目の結婚記念日に徳島刑務所を訪れたときのことだ。徳島刑務所は、その1週間前に行われた岩井信弁護士の接見を一般面会扱いにし、「9月分の面会回数は終了した」として暁子さんの面会を不許可にしたのである。
 このあまりの不正義性と星野奪還闘争の発展に追い詰められた東京地裁は、徳島刑務所の違法性を認め、賠償の支払いを国に命じた。暁子さんが28年間、1度も欠かすことなく星野同志と面会し続け、形成している固い団結を、東京地裁といえども認めざるをえなかったのだ。
 そして同時に、再審弁護人は立ち会いなし、面会回数の制限外で接見する権利があることをも認めさせた。大きな勝利である。

7通の墨塗りと友人面会は却下

 しかし一方で、手紙の墨塗りは、布川事件の桜井昌司さんに触れた2通に関してのみ違法と認めただけで、残り7通については請求を退けた。また、7人の友人との面会を不許可にした件についても請求を却下した。友人面会は何がなんでも認めないというのである。断じて許すことができない。
 面会は人間同士のコミュニケーションであり、人間としての基本的権利である。刑務所が恣意(しい)的に面会妨害することは断じて許されない。特にデッチあげで無期の獄中を強制されている星野同志は、労働者階級人民との団結で再審闘争を闘いぬいている。徳島刑務所による友人や支援者との面会妨害は、人間としての基本的権利を奪うものであり、再審闘争への妨害そのものだ。それを容認する東京地裁を弾劾し、自由な友人面会を求めて闘おう。

「7・1」情勢と対決し安倍打倒へ

 東京地裁は、12年2・5徳島刑務所包囲デモに対する敵意をむき出しにしている。デモ隊の呼びかけが「星野に聞こえており、徳島刑務所の被収容者棟の平穏を」損なったと非難している。国家権力が恐れているのは、星野同志と労働者階級人民との獄壁を超えた団結の力である。それが国家権力の根幹を揺るがし粉砕し、プロレタリア革命を実現する力に発展するものであることを直感しているからだ。
 安倍政権による集団的自衛権行使の7・1閣議決定の強行は、日本戦後史の大転換の攻撃である。それは労働者人民の怒りと危機感に火をつけた。安倍は労働者階級全体を敵に回したのだ。
 「7・1」情勢と対決する、その先頭に星野同志が立っている。安倍打倒の8・17日比谷公会堂大集会を数千人の規模でかちとり、2010年代中期階級決戦に突入しよう。国鉄、改憲・原発、革命的選挙闘争を基軸に労働者階級の総決起をかちとろう。
 そのただ中で、階級的労働運動の前進を基礎に、全証拠開示・再審無罪を求める100万人の署名運動を推し進め、獄中39年の星野同志を必ず奪還しよう。
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