外注化阻止!9・11郡山へ 戦争阻止の「日比谷宣言」を採択 8・17大集会 1830人が安倍打倒へ決意を固める

週刊『前進』06頁(2645号01面01)(2014/08/25)


外注化阻止!9・11郡山へ
 戦争阻止の「日比谷宣言」を採択
 8・17大集会 1830人が安倍打倒へ決意を固める

(写真 日比谷公会堂の1階と2階を埋めた参加者が闘いの勝利を期してこぶしを上げた【8月17日 東京】)


 8月17日、東京・日比谷公会堂で開催された「改憲・戦争・原発・首切りの安倍をともに倒そう!8・17大集会」は、1830人を結集して歴史的な大集会としてかちとられた。8・9長崎平和祈念式典で安倍の7・1閣議決定を「暴挙」と弾劾した被爆者・城臺美彌子(じょうだいみやこ)さんの特別発言を始め、壇上の全発言に戦争絶対阻止・安倍打倒の決意がみなぎり、会場には熱気と感動が満ちあふれた。代表呼びかけ人の鈴木達夫さんが「8・17日比谷宣言」を高らかに読み上げ、「改憲・戦争・原発・貧困許さない大行動」(略称・許すな改憲!大行動)の開始を宣言した。(2、3面に発言紹介)。

城臺美彌子さんが特別発言

 「新たな反戦闘争を今日ここから開始しよう!」――安倍政権による集団的自衛権行使の7・1閣議決定の歴史的暴挙に対し、8・17大集会は、この戦争情勢に立ち向かう日本と世界の労働者階級人民の総決起の場としてかちとれた。
 集会の司会は、憲法と人権の日弁連をめざす会の森川文人弁護士と法政大学文化連盟・武田雄飛丸委員長の母である武田あかねさんが務めた。オープニングとして医療労働者の永野佳世子さんが「取り戻そう星野」「ソリダリティ〜団結〜」を参加者とともに歌い、福島の女子高校生が3・11以来の思いをつづった手紙を朗読した。
 集会の代表呼びかけ人からの発言として、憲法と人権の日弁連をめざす会代表の高山俊吉弁護士、ふくしま共同診療所の杉井吉彦医師、3・11反原発福島行動実行委員会の椎名千恵子さん、東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の吉本伸幸書記長、とめよう戦争への道!百万人署名運動の西川重則事務局長がそれぞれ発言に立った。高山さんは「今日は戦争阻止宣言の日。日本と世界の労働者民衆が安倍戦争政府を打ち倒すことを決意し、集会の全参加者がその先頭に立つことを誓い合う日です」と集会の意義を鮮明にさせた。
 特別発言として、会場からの万雷の拍手を受けて長崎の被爆者・城臺美彌子さんが登壇した。城臺さんは「式典での私の発言は、亡くなった被爆者たち、今も苦しんでいる被爆者たちの声が私を後押ししたものです。平和をなくされてたまるものかとの思いでした。もう止めることはできませんでした」と振り返り、「私たちの命、次世代の人びとの命は、労働者・市民が力を合わせて自ら切り開くものです。一人ひとりは微力ですが無力ではありません。これからも一緒にがんばりましょう」と元気に語った。

許すな改憲!大行動が発足

 集会のハイライトは、歴史的な「8・17日比谷宣言」(全文別掲)の提起だ。代表呼びかけ人の鈴木達夫弁護士は、「本集会参加者の総意として7・1閣議決定の即時撤回・安倍打倒の宣言を、ここ日比谷から全国・全世界に発信します。城臺さんを始め広島・長崎の被爆者が訴え続けた『二度と戦争をさせない』という魂の叫びを引き継ぐ宣言です」として、宣言文を読み上げた。「国際連帯と労働者人民の団結の力で戦争の危機の時代を乗り越え、人類の新たな歴史を切り開こうではありませんか」という鈴木さんの確信に満ちた提起を受け、会場全体が思いをひとつにした。
 これに先立ち、小樽商科大学教授・荻野富士夫さんが「『蟹工船』から見えてくるもの」と題して講演した。荻野さんは「多喜二は中国侵略戦争の切迫の中で『蟹工船』を書き、帝国軍隊、財閥、国際関係、労働者が1本の糸でつながっていることを描こうとした。それは労働小説というだけでなく反戦小説でもある」と明らかにした。
 休憩を挟んで、コメディアンの松元ヒロさんが「アベこべ政治をひっくり返そう!」と題するコントを披露。安倍を痛烈にこき下ろす風刺で会場を沸かせ、最後に「まさに今『戦争か革命か』の時代です。みなさん、一緒に闘いましょう!」と締めくくった。
 国際連帯のアピールとして韓国・民主労総ソウル地域本部のチョヨンナン統一委員長が登壇し、「私たちは集団的自衛権を即時撤回するよう強く要求します。今日の集会を、日韓の労働者がともに戦争、原発、核兵器、新自由主義に反対して一緒に闘争する国際連帯の契機としましょう。トゥジェン(闘争)!」と熱意を込めて訴えた。

9・11郡山から11月集会へ

 集会の最後に、各界からの発言として、動労千葉の田中康宏委員長、日本IBMビジネスサービス労組の富田晋委員長、「君が代」不起立被処分者の根津公子さん、全学連の斎藤郁真委員長、動労水戸の辻川慎一副委員長が発言に立った。
 田中さんは今秋決戦に向けて、国労郡山工場支部の呼びかける9・11郡山集会、そして11・2労働者集会への結集を呼びかけた。富田さんは辺野古新基地着工を徹底弾劾し、「今日は新たな反戦闘争を規定する歴史的な集会。自衛官も原発労働者も基地労働者もすべてを巻き込む労働運動で基地建設を止めよう!」とアピール。根津さんは、「君が代」不起立の闘いが「子どもを戦場に送る教育」を拒否する闘いであったことを明らかにした。斎藤さんは全国学生の団結で法大文化連盟委員長・武田雄飛丸君を奪還した勝利を報告した。辻川さんは「労働者階級が立ち上がれば、そのもとに膨大な人たちがともに決起する情勢。階級的労働運動をとことん貫くことが私たちの回答だ」と強調した。
 最後に、集会参加者全員の圧倒的な拍手で「日比谷宣言」を採択し、熱気あふれる歴史的な集会を締めくくった。
 8・17大集会は、階級的労働運動を軸とした全人民の団結と国際連帯の発展こそ、戦争を阻止し社会を変革する唯一の道であることを鮮明に示した。「日比谷宣言」はそのことを全国・全世界の労働者階級人民の前に示し、ともに闘うことを熱烈に呼びかけた歴史的な宣言である。
 8・17大集会の成功をもって安倍打倒の今秋決戦の火ぶたは切られ、11・2労働者集会1万人結集への進撃の号砲が打ち鳴らされた。この高揚を引き継ぎ、9・11郡山外注化阻止決戦へ、そして9〜10月全国各地区での国鉄集会から11月へ攻め上ろう!

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