最高裁で「解雇撤回・JR復帰」判決を! 10万筆署名運動にご協力を 国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動

週刊『前進』08頁(2651号03面01)(2014/10/06)


最高裁で「解雇撤回・JR復帰」判決を!
 10万筆署名運動にご協力を
 国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動

(写真 8月1日、最高裁への第4回署名提出行動。10万筆を達成し、解雇撤回・JR復帰判決かちとろう!)


 解雇撤回・JR復帰を求める最高裁署名は、9月25日現在6万9384筆となりました。国鉄闘争全国運動が作成した鉄建公団訴訟最高裁闘争の争点Aをまとめた資料を転載します。10万筆達成と11月労働者集会に向けて活用を!(編集局)
 国鉄1047名解雇撤回を闘う動労千葉・鉄建公団訴訟は、現在最高裁で争われています。
 2012年6月29日の東京地裁・白石判決、2013年9月25日の東京高裁・難波判決では、いずれも不当労働行為を明確に認定させました。しかし、解雇撤回を認めない不当な判決でした。動労千葉は上告し、1月22日に上告理由書を、6月30日に鉄運機構の上告理由書への反論を提出しました。その後、最高裁が検討を行っています。
 この間、私たちは6万筆を超える署名を最高裁に提出してきました。終わったと思っていた国鉄分割・民営化に反対する国鉄1047名解雇撤回の闘いが燃え上がっています。私たちの運動の高まりは、最高裁も簡単に無視できなくなっています。
 最高裁での解雇撤回・JR復帰判決にむけて、上告理由の内容の中で最高裁闘争の焦点になるポイントを紹介します。

最高裁闘争の焦点①
国鉄分割・民営化は完全に破綻した

労働運動つぶしが目的

 国鉄分割・民営化は、特に職場における労働運動つぶしを第一の課題として行われました。それは、当時の中曽根首相自身が、「国労をつぶし、総評・社会党を壊滅に追い込むことを明確に意識して国鉄分割・民営化をやった」「行政改革によってお座敷をきれいにして、立派な憲法を床の間に安置する」と語った通りです。
 彼らは労働運動が今の体制を左右する力があることをよく分かっていました。だから、何としても労働組合をつぶそうとしたのです。国鉄分割・民営化は、はじめから不当で違法なものだったのです。

国鉄分割・民営化の崩壊的現状

 鉄運機構側は、国鉄分割・民営化が成功したという前提にたって主張を展開しています。しかし、実態はまるで逆のものです。
 国鉄分割・民営化の推進はさらなる利潤を追求し、必然的に外注化を拡大・推進しました。民営化と外注化は一体の攻撃だったのです。その外注化によって安全が破壊されています。輸送業務の根幹が崩壊しているのです。
 特にJR北海道では、手の打ちようがないほどに安全が崩壊しています。国鉄分割・民営化によって必然的に発生した財政的危機の中で、「スクラムチャレンジ21」で利益の軸を鉄道から駅ナカ、ホテル事業に移しました。その上、検査修繕部門の外注化を推進したのです。
 その結果、重大事故が多発しています。まさに民営化の破綻です。JR東日本から多数の役員が送り込まれましたが、何ら解決しません。多くの路線を廃止し、北海道を切り捨てていく以外なくなっています。
 この問題はJR北海道にとどまりません。JR東日本でも、今年の2月23日に京浜東北線脱線事故が発生しました。事故現場にはJR職員は一人もいませんでした。輸送業務の安全管理のためには、一元的な管理が必要です。しかし、それが全面的な外注化で職場をバラバラにした結果、体制的にできなくなっているのです。
 国鉄分割・民営化と外注化が、JR体制そのものの崩壊を招いています。

最高裁闘争の焦点②
国鉄改革法23条は憲法違反

改革法23条ありきの高裁判決

 東京高裁の難波裁判長は、国鉄改革法23条(別掲)を当然の前提として判決を下しました。そして、不当労働行為があっても復職させるわけにいかないと強調したのです。
 国鉄改革法23条は、国鉄を民営化してJRに移行する際に、職員を移す仕組みを定めた条文です。その仕組みは、国鉄が採用候補者名簿を作成し、その名簿に基づいてJRが新規採用するというものでした。名簿に載らなかった職員は、何があろうと絶対的に清算事業団(現・鉄運機構)に行かざるをえない仕組みだというのです。
 「解雇撤回・JR復帰」をかちとるには、この前提を崩さなくてはなりません。

「JRはまったく別会社」のウソ

 この仕組みには、まずウソがあります。葛西敬之(現JR東海名誉会長)と最高裁調査官から出向していた江見弘武が、「国鉄イコール清算事業団」「JRは国鉄とはまったく別の新会社」という方式をでっち上げました。だから、JRに行く職員を選別するのではなく、「新規採用」だというのです。
 この方式によって、「国鉄職員は原則として国鉄清算事業団に行く」「JRへ行くのは例外で全くの新規採用」とされました。
 実際には、列車や駅などすべての設備・資材をJRが譲り受けています。「看板だけかけかえれば、労働者を無条件にクビにしていい」。こんなペテンが認められていいはずがありません。

労働者の権利を守る仕組みない

 「新規採用」の方法について、国鉄がつくった採用候補者名簿に基づいて採用するとされました。しかし、労働者の権利を確保するための具体的、客観的な調査は一切規定されていません。不当な差別などから労働者を守る仕組みがない方法なのです。

労働組合の団体交渉権を否定

 さらに、憲法28条が保障する労働組合の団体交渉権まで否定しています。
 国鉄から移行する新会社の労働条件については、それぞれの組合と交渉した上で確定することが当然必要です。しかし、その団体交渉はことごとく拒否されました。
 国鉄は、「名簿を作成するだけで、新法人については一切権限がない」といいます。一方、「新会社はまだ発足していない」とJRとの交渉も拒否されました。そして、労働組合の関与なしに労働条件が決まってしまったのです。これは明らかに憲法28条違反の仕組みです。

労基法22条通信の禁止に違反

 また、労働者の採用にあたっては、労働基準法22条に「通信の禁止」が規定されています。「まったく別の新法人」というからには、労働運動をやったとか処分を受けたとかを知らせてはならないのです。
 しかし、国鉄の作成した職員管理調書には、労働処分についても堂々と書かれています。この調書をJRの採用審査に用いることは、改革法23条の前提です。
 「通信の禁止」の違反には、刑事罰も規定されています。それを許している改革法23条は、違法であり違憲なのです。

最高裁闘争の焦点③
国鉄とJRが共謀して採用差別を行った

採用差別にJRが関与

 27年もの解雇撤回の闘いの中で、ついに暴かれた真実があります。2000年9月に井手正敬(JR西日本元社長)と葛野和明(元JR連合会長)らが懇談している議事録を見つけ出しました。その中で、国鉄側の井手と葛西が、JR設立委員会の委員長であった斎藤英四郎に会って話した内容が語られています。
 「過去に何回も処分を受けたものは排除したい」「選考基準を出してもらわないと困る」。斎藤委員長も理解を示して、その基準は国鉄側でつくるように指示した。そして、葛西が基準を作成したのです。
 東京高裁、東京地裁は、この基準が「不当な動機、目的」で作成され、不当労働行為だと明確に認定しました。それは、国鉄とJR設立委員会が共謀して行ったことだったのです。

責任がJRに直接及ぶ

 国鉄改革法23条5項では、「承継法人の職員の採用について、設立委員会がした行為は承継法人がした行為とする」とされています。つまり、JR設立委員会が行った不当労働行為は、JR東日本の不当労働行為であるということです。
 職員採用の際、動労千葉の組合員を不当に排除した不当労働行為。ここに斎藤英四郎が関与した以上、法律的にいっても直接JR東日本が責任を負わなくてはならないのです。

「解雇撤回・JR復帰」しかない

 国鉄改革法23条は憲法違反であり、無効です。その前提が崩れれば、不当労働行為を認めた以上、結論は「解雇撤回・JR復帰」以外にあり得ません。10万筆署名を達成し、最高裁を追い詰めて「解雇撤回・JR復帰」判決をかちとりましょう。

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国鉄改革法23条(抜粋)

(1)承継法人の設立委員は、日本国有鉄道を通じ、その職員に対し、それぞれの承継法人の職員の労働条件及び職員の採用の基準を提示して、職員の募集を行うものとする。
(2)日本国有鉄道は......職員の(JRへの採用を希望する)意思を確認し、......採用の基準に従い、その職員となるべき者を選定し、その名簿を作成して設立委員等に提出するものとする。
(5)承継法人の職員の採用について、当該承継法人の設立委員がした行為及び当該承継法人の設立委員に対してなされた行為は、それぞれ、当該承継法人がした行為及び当該承継法人に対してなされた行為とする。

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