11・2集会へ各界からの訴え

週刊『前進』06頁(2654号02面02)(2014/10/27)


11・2集会へ各界からの訴え

緊急避難・移住の権利を実現する広範な共闘を
「許すな改憲!大行動」代表呼びかけ人 杉井吉彦さん

 「改憲・戦争・原発・首切りの安倍をともに倒そう8・17大集会」は、集団的自衛権行使容認の7・1閣議決定に対する広範な人びとの反撃の第一歩となりました。この集会では、「あきらめられるか、忘れられるか、福島の怒りは収まらない」(3・11反原発福島行動のスローガン)という状況が、結集したすべての人びとの共通の課題として確認されました。
 3・11原発事故から3年半。安倍のオリンピック招致演説における「健康に対する影響は現在も将来もまったくない」の発言に規定され、「帰還強制」の攻撃と「安全・安心キャンペーン」が激化しています。しかしその言葉に反して、避難者は公式統計ですら県外4万5200人(親族・知人宅1万人、公営・仮設・民間3万5000人)、県内8万1300人(仮設住宅2万8000人、公営住宅1130人、借上げ住宅4万7500人)に達しています。劣悪な住宅環境の中で「震災関連死」は1784人(申請の80%を認定)、「直接死」1603人。まさに「虐殺」が進行しているのです。
 また小児甲状腺がんの多発状況は隠しようがありません。健康調査の対象者36万7707人のうち6月末で29万6026人が受診し(受診率80・5%)、29万5689人の検査結果が確定しています。うちB判定が2236人(0・8%)、B・C判定の二次検査受診1848人(受診率87・2%)。そのうち485人が細胞診の検査。結果104人が悪性(「疑い」含む)の所見。うち58人手術(未受診・未二次検査・会津地区の未集計があるのでさらに増加する)。さらに、「微小がんでもリンパ節転移や遠隔転移(肺への転移2例)」という、これまでの「甲状腺がんは予後が良い」という県民向けの説明をくつがえす恐るべき事態となっています。
 「福島の子どもたちの命と健康を守ろう」と全国からの募金診療所として成立した「ふくしま共同診療所」の開設から1年10カ月。「被災、被ばくの現実と訴えから学び、応え、ともに避難、保養を進め、健康増進をかちとってゆきます」という「共同診療所の目指すもの」の精神は、医療実践の中で鍛えられ着実に前進しています。「避難・保養・医療」の原則が意味するものは、放射能障害に対する医療上・予防上の最大の防御は避難であり、子どもたちはもちろんのこと、すべての人たちが緊急避難・移住を実行する「人民の権利」を持っているということです。これを運動として、権利要求として(体制が崩壊してもよいとする意志を)組織することの積極性を確認しなければなりません。医療もまた「あらゆる圧迫に抗して」受診している事態を十分に理解し、一つひとつの医療(行為)を組織的に検証していくことが必要なのです。
 この原則の運動・医療活動は、世界の全人民の支援・協力なしにはありえません。とりわけ動労水戸の被曝労働拒否の闘いとの連帯が決定的です。そして医療・看護・保健・介護などの労働者の決起と共闘がすべてを決します。11・2集会を広範な人びとに呼びかけ、大集会として成功させましょう。(ふくしま共同診療所医師)

非転向貫く文昭の思いと一つに11・2の成功を
星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議 星野暁子さん

 11・2日比谷へ、戦争を止める熱い大きな意志が集まろうとしています。11・2に向かう全国33カ所での国鉄集会で星野解放歌「ソリダリティ」を歌っていただき、ありがとうございます。私はこの歌をつくるにあたって、明るい「希望」のメッセージを込めました。
 大恐慌の中で1%の資本家が生き延びるためにすべての犠牲を99%の労働者民衆に押しつけて、安倍政権は大きく戦争にかじを切りました。これに対し動労千葉が外注先の千葉鉄道サービスの労働者のために渾身(こんしん)のストライキに立ち上がった時、すでに分断攻撃は打ち破られています。動労水戸が被曝労働を拒否し、常磐線の竜田延伸に反対してストライキに立ち上がった時、地域住民はどんなに勇気づけられたでしょう。東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の原職復帰の闘いも「闘えば非正規だって勝利できる」という大きな地平をつくり出しました。八尾北・西郡闘争の勝利も決定的です。歴史的「希望」を団結の力で切り開いたのです。
 これらの闘いと一体で、「無期40年」の攻撃と闘う星野闘争も正念場に入りました。あらためて確認したいことは、文昭とともに生きともに闘ってきた私たちの28年の闘いは、無期攻撃に対し、人間解放の生き方と互いへの愛と団結、仲間との団結があれば1日1日勝利できる地平を築いてきたということです。一輪の花を見ることすら奪われた獄中にあって、文昭の描く絵は人間とは信頼するに足る存在であること、人生とは生きるに値することを魂の底から訴え、新自由主義と格闘する人びとの心をつかんで離しません。
 ビデオ国賠裁判の勝利、『愛と革命』の出版によって得られた地平、全国で絵画展と集会が開かれ感動を呼んでいること、そして証拠開示による進展。それら一切を集約して、星野文昭の身柄の解放のために証拠開示を求める百万人署名に取り組んでいます。自らの闘いとしての取り組みをよろしくお願いします。
 星野文昭は沖縄闘争・戦争反対の渋谷デモを先頭で闘ったことで殺人罪をデッチあげられ40年獄中にとらわれています。以来、えん罪と戦争反対、人間解放を獄中から訴えています。非転向を貫く文昭の思いと心ひとつに11・2集会を成功させたいと思います。
 文昭は「あらゆる攻撃・弾圧は不屈に闘えば無力だ」と言っています。〝屈しない〟闘う労働組合を中心に、民営化・戦争へのあらゆる怒りを結集して11・2集会1万人結集を実現しましょう。
 安倍政権はまやかしの希望すら見せることができず、自ら放出している〝膿(うみ)〟の中であえいでいます。安倍政権打倒のチャンスです。秘密保護法、司法取引など勢ぞろいした戦争に向かう攻撃に対して、11・2集会を改憲・戦争を阻むすべての労働者民衆の「希望」の拠点として勝利させましょう。戦争を拒否する国際連帯の闘いも重要です。
 そして、その力と一体に星野百万人署名を推進し、星野文昭を70歳までに取り戻しましょう。

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