「生きさせろ!」の叫び結集し大恐慌・大失業・戦争を革命へ 衆院選決戦で一大突破口開こう

週刊『前進』06頁(2660号02面04)(2014/12/08)


「生きさせろ!」の叫び結集し大恐慌・大失業・戦争を革命へ
 衆院選決戦で一大突破口開こう

(写真 12月1日、〝安倍・石原たおせ〟とデモ。横断幕の中央が鈴木たつお弁護士【杉並区阿佐谷】)


 12月2日に公示された衆議院選挙は、労働者人民の唯一の候補である鈴木たつお弁護士が「アベノミクスと戦争に絶対反対」「労働者が主人公の社会をつくろう」と真っ向から訴え、労働者人民との熱い団結を爆発的につくり出している。14日の投票日まであと1週間が勝負だ。全国から東京8区・杉並に駆けつけ、鈴木たつお候補の当選必勝へ闘おう。杉並の街頭に〝鈴木たつお旋風(せんぷう)〟を巻き起こそう。安倍政治を断ち切る一大決起をつくり出そう。

怒りを行動に転化する時だ

 安倍に対する激しい怒りが爆発している。「安倍や石原こそ、生活を破壊してきた張本人だ」「アベノミクスなんて一部の金持ちがもうけているだけ」という怒りの声。自民党員すら「安倍をぶっ飛ばしてやりたい」と言っている。
 他方で、鈴木たつお候補への支持が大きく広がっている。駅頭での鈴木候補の訴えに感動した青年や杉並区民が、その場から直ちにボランティアとして決起を開始している。鈴木たつお候補を推薦する杉並区民はすでに300人を超えた。誰もが既成の全政党に見切りをつけ、あふれる怒りを力に転化するには自ら行動する以外ないと思い始めている。ものすごい決起の始まりだ。
 安倍は「アベノミクスの是非を問う」と言い、集団的自衛権行使や原発再稼働などを挙げ、「この道しかない」と言う。だが、この道こそ日本帝国主義がアジア侵略戦争と第2次世界大戦に絶望的に突き進み、何千万人もの労働者人民に死を強制した「いつか来た道」とまったく同じだ。
 鈴木たつお候補が訴えるように、安倍政治を断ち切り、労働者が主人公の社会をつくり出すことが労働者人民の生きる道だ。全世界の労働者人民の団結の力で資本主義・帝国主義を打倒し、共産主義社会を実現していくことこそが労働者人民の未来を切り開く。衆院選東京8区(杉並区)での闘いはその第一歩だ。闘う全労働者人民の総決起で鈴木候補を国会に送り出し、2010年代中期階級決戦勝利への扉を押し開こう。

アベノミクスはすでに崩壊

 アベノミクスと戦争に絶対反対で闘おう。アベノミクスこそ、最末期帝国主義の絶望的延命形態としての新自由主義攻撃そのものだ。
 アベノミクスは完全に破綻した。安倍が銀行や大企業に資金を注ぎ込む中で、日本の政府債務は2014年度末に1144兆円、対GDP比240%以上と世界最悪の水準に膨れ上がる。そして今や、米の格付け会社ムーディーズによる日本国債の格下げを引き金として、国債の大暴落がついに始まった。安倍と日帝は大量の国債を丸ごと日銀に買い取らせることで、日本国債の信用力の喪失を覆い隠しているに過ぎない。
 さらに、巨額の年金資金を投入した政府による株価操作によって、株価のつり上げさえもが演出されている。こんなインチキが長続きするはずがない。世界大恐慌は今や「恐慌の中の恐慌」へと突入し、ますます激化している。安倍の大破産と日帝の国家破綻は不可避である。
 だが、だからこそ安倍は、アベノミクスをさらに続けると叫んでいる。その核心は、アベノミクスの「第3の矢」とされる成長戦略の推進だ。すなわち全面的な民営化と総非正規職化、解雇の自由化、労働規制の全面撤廃だ。これまで以上にすさまじい大量首切り・解雇と賃下げ、過労死の地獄に労働者人民をたたき込んで一握りの資本家階級が生き延びようとするものにほかならない。
 安倍は「企業がもうけるようになれば雇用は改善し、給料は増え、消費が盛んになって景気が回復していく」などと言うが、これは大うそだ。企業の内部留保は安倍政権発足時から約50兆円も増えて323兆円と過去最高に膨れ上がったが、労働者の実質賃金は16カ月連続で減少している。正規労働者は12年からの2年間で42万人も減り、非正規労働者が167万人も増え、労働者全体に占める非正規労働者は37・5%に上昇した。貯蓄なしの世帯も26%から30・4%に増えた。民営化・外注化を進め、労働者を非正規職に突き落とし、徹底的に搾取し、むしりとってきたからだ。
 重要なことは、日本共産党スターリン主義のように資本に内部留保を出すことをお願いするのではなく、職場・生産点で階級的労働運動をつくり出し、労働者が団結してすべてを奪い返す闘いに立ち上がることだ。資本家と労働者は非和解であり、労働者の生命と生活は労働者の団結した闘いによってこそ守ることができる。このことを真っ向から提起し、「労働者は奴隷じゃない!」「労働組合をよみがえらせよう!」と訴えて闘っているのは、鈴木たつお候補だけである。

国鉄と公務員めぐる大決戦

 アベノミクスの正体は首切りと賃下げ、貧困の強制である。これに対して、11・2労働者集会の大成功を頂点に階級的労働運動が真っ向から闘いぬいていることが、安倍を決定的に追いつめている。とくに外注化阻止・非正規職撤廃を闘い、国鉄分割・民営化による解雇は不当労働行為であることを東京高裁に認めさせた動労千葉や、被曝労働拒否の動労水戸の闘いが、労働規制全面撤廃の攻撃を核心的に粉砕する力となっている。そして福島や沖縄の怒り、非正規労働者の怒り、全労働者人民の怒りが安倍を打倒し、衆院解散・総選挙に追い込んだのだ。
 だからこそ安倍は「この道しかない」と延命を求めて必死にあがき、その最大の核心に階級的労働運動の解体を据えている。労働者を保護する規制を「岩盤」だと言い、その全面撤廃をかけて公務員労働運動の解体に突き進んでいる。
 これは、新自由主義による社会と労働者の生活の完全な破壊への道である。2040年には全国の自治体の半分、896の自治体が消滅するという。その核心は自治体の財政破綻だ。地方の崩壊・消滅は自民党支持基盤も崩壊させ、労働者人民の「生きさせろ!」の怒りと闘いをますます爆発させていく。
 ここにおいて、自治労や日教組が闘う労働組合として真に根底から再生していった時、地域の労働者人民の怒りの結集軸になる可能性を持っている。だからこそ、安倍の声を代弁して極右反動の櫻井よしこが自治労や日教組を罵倒し、「民間労組は官公労と決別して、連合を分裂させよ」とわめいているのだ。
 アベノミクスと絶対反対で闘う道は、今こそ闘う労働組合をよみがえらせ、階級的労働運動をつくり出すために職場・生産点で闘うことだ。何よりも国鉄(JR)、自治体、教労、郵政の4大産別を先頭に、全産別で、労働者階級の職場からの総決起をつくり出すことだ。その軸になるのは、「動労総連合を全国に」の闘いだ。それを抜きにしたところでのアベノミクス批判はすべてニセモノである。衆議院選挙決戦を総力で闘い、2015年の国鉄決戦・公務員大決戦に突入しよう。

本物の労働者党つくる闘い

 自民党の選挙公約では、集団的自衛権行使のための法整備や沖縄辺野古新基地建設の推進も掲げている。原発を「重要なベースロード電源」と位置づけ、原発再稼働を進めるとしている。消費税率を2017年4月に10%に再引き上げすることを掲げ、法人税減税を打ち出している。TPP(環太平洋経済連携協定)についても推進の立場を鮮明にさせている。まさに、資本家階級の延命のために、労働者人民に対する全面的な階級戦争をしかけてきているのだ。それは、大恐慌の一層の深まりと帝国主義間・大国間の争闘戦の激化、何よりも労働者人民の怒りと闘いに追い詰められた日本帝国主義の絶望的な悲鳴だ。
 安倍政権に対する激しい怒りが爆発する中で、労働者人民は今や、民主党や日本共産党スターリン主義では勝利できないことを完全に見抜いている。階級的労働運動と一体で闘う本物の労働者の党を求めている。
 鈴木たつお候補が「新しい労働者の政党をつくろう!」と訴えていることが、圧倒的な反響を呼んでいる。労働者をだまし、労働者を支配してきた既成の政党ではなく、労働者人民の無限の力が発揮される労働者の党こそが必要だ。革共同は、安倍に怒りを爆発させるすべての労働者人民とともに、革命に勝利する党をつくり出すために全力で闘う。衆院選決戦の絶対勝利をかちとろう。

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