三里塚旗開き 農地裁判勝利誓う 〝成田市で3・29に全国集会〟

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週刊『前進』06頁(2665号01面02)(2015/01/19)


三里塚旗開き
 農地裁判勝利誓う
 〝成田市で3・29に全国集会〟

(写真 三里塚反対同盟は団結旗開きを開催し3・4農地裁判控訴審弁論、3・29全国集会への大結集を訴えた。市東孝雄さんの音頭で「乾杯!」【1月11日 成田市】)
(写真 反対同盟は敷地内を縦断する今年初のデモに立ち「農地死守・安倍打倒!」の気概を示した)


 1月11日、三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する新年の三里塚現地デモと団結旗開きが行われた。
 デモに先立ち、反対同盟は東峰神社に集まり、恒例のしめ縄の付け換えを行った。頭上40㍍をジェット機が通過する中、手際よく作業が進んだ。
 午前10時30分、天神峰の市東孝雄さん宅南側の開拓組合道路に、全国から125人が結集した。マスコミ各社も注目する中、司会の萩原富夫さんが「2015年、絶対に市東さんの農地を守り勝利しよう」と第一声を上げ集会が始まった。
 北原鉱治事務局長がマイクを握り、「反戦の砦(とりで)三里塚は足かけ50年を迎えた。3・4農地裁判控訴審弁論に結集しよう。230万農家の将来がかかっている」と呼びかけた。
 続いて太郎良陽一さんが反対同盟の「闘争宣言」を読み上げ、3・29全国総決起集会を成田市中心部の栗山公園で開催することを発表した。栗山公園は1968年2〜3月の機動隊との激突の場として知られる旧市営グラウンドであり、実力闘争の原点である。
 続いて動労千葉の繁沢敬一副委員長が連帯発言に立ち、労農連帯を一層強固にして外注化攻撃を粉砕する決意を表した。
 反対同盟顧問弁護団の葉山岳夫弁護士は、東京高裁の「一発結審」のもくろみを粉砕した農地裁判控訴審闘争の2014年の前進を報告し、三里塚裁判勝利の意気込みを示した。
 意気高くシュプレヒコールを上げ、反対同盟を先頭にデモに出発。第3誘導路を突っ切り、空港拡大が狙われる取香(とっこう)地域を回り、市東さんの南台の畑まで堂々と行進した。
 午後1時に成田市内の会場で参加者が140人に増え、伊藤信晴さんの司会で団結旗開きが開催された。北原事務局長の主催者あいさつに続き、天神峰の市東孝雄さんが熱烈に訴えた。「安倍政権は、労働者と農民を生きられなくしている。成田空港が衰退しているのに第3滑走路計画を進めるのは、安倍が軍事空港を考えているからだ。許せない。動労千葉を先頭とする労働組合、市民運動、沖縄、福島の闘いと三里塚は一つです。まず三里塚で勝ちましょう!」。そして市東さんの音頭で盛大に乾杯。
 連帯発言の最初に動労千葉の田中康宏委員長が立った。反対同盟の不屈の歴史をたたえ、「不当解雇から28周年の2・15労働者集会を成功させ、3月14日、ローカル線切り捨てのダイヤ改定と、労働運動解体攻撃に対するストに立ち上がる」と宣言した。
 続いて関西実行委、反対同盟顧問弁護団、市東さんの農地取り上げに反対する会、群馬・市東さんの農地を守る会が次々と発言した。
 全国農民会議の小川浩・共同代表は安倍農政を徹底批判し、日本農民の先頭で三里塚に連帯し闘う決意を述べた。
 動労水戸の池田学執行委員は、被曝労働強制の攻撃との闘いの上に、昨年末に青年1人が加入したことを報告した。
 革共同の鎌田雅志同志は衆院選闘争を報告し、「①国鉄決戦の力で日本の労働運動をよみがえらせる、②治安弾圧攻撃との闘いを強化する、③4―5月安保国会決戦に打って出る」と、闘いの三つの柱を明らかにした。
 さらに、星野全国再審連絡会議、全国水平同盟、婦人民主クラブ全国協、都政を革新する会の長谷川英憲さんなど諸団体の発言が続いた。
 全学連の斎藤郁真委員長は、「萩原進事務局次長に体現された三里塚の魂を引き継ぎ、安保国会を粉砕する」と若々しい決意を表した。
 最後に事務局の萩原富夫さんが行動方針として、3・4控訴審弁論〜3・29全国集会への大結集と、農地取り上げ反対3万人署名達成への奮起を強く要請した。
 野平聰一さんの音頭で団結ガンバローを三唱。反対同盟の鮮明な決意と方針で、2015年の幕が切って落とされた。

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