3・11反原発郡山集会へ 安倍の戦争・再稼働と闘い労働組合の拠点建設しよう 革共同福島県委員会

週刊『前進』06頁(2667号04面01)(2015/02/02)


3・11反原発郡山集会へ
 安倍の戦争・再稼働と闘い労働組合の拠点建設しよう
 革共同福島県委員会


 ヨーロッパ・中東・東アジア情勢の緊迫は、大恐慌と戦争をプロレタリア世界革命に転化する以外に労働者人民にふりかかる一切の問題の解決はありえないことを示している。階級的労働運動と国際連帯の力で世界戦争を阻止しよう。2・8いわきデモ、2・15国鉄集会の成功から3・11反原発福島行動'15(郡山市)へ、総決起を訴える。

地域の労働者・住民と動労水戸の闘いが結合

 今年の3・11反原発福島行動は、安倍の戦争と原発再稼働、福島圧殺と「帰還強制」との大決戦だ。郡山総合車両センターのすべての労働者との団結をかけ、動労千葉、動労水戸とともに「動労総連合を全国に」の拠点建設の闘いに総決起しよう。国労秋田闘争団の小玉忠憲さんらが呼びかけている『被曝労働拒否をともに闘う動労水戸支援共闘』(仮称)で福島の労働運動を根本的に変革する大決戦として2〜3月を闘い抜こう。
 昨年12月の衆院選の第一声を福島(相馬市)で発した安倍は、今年3月1日の常磐道全線開通を公約としてぶち上げた。昨秋の国道6号線の再開に続き、福島の労働者人民に被曝が避けられない生活を強制する攻撃だ。さらに環境省は、大熊、双葉両町への放射性汚染土壌の「試験輸送」を3月11日までに開始するとしている。「中間貯蔵施設」の用地確保もできていないのに、3月11日までに強行することで「復興」を演出しようというのだ。
 JR東日本は政府と完全に一体となり、昨年6月の常磐線竜田延伸に続いて、1月31日から常磐線不通区間(竜田〜原ノ町)の代行バス運行に踏み切った。JRは乗客への案内掲示で、「車外の空間線量率は0・31〜14・7マイクロシーベルト/H」「(途中ノンストップ、1時間あまりの)1回の通行の被ばく線量は1・2マイクロシーベルト」との告知を平然と行っている。被曝するのは当然と言わんばかりだ。常磐線乗務による被曝労働で、いわき運輸区では乗務員が白血病で亡くなり、がんも多発している。こうした現実を隠しながら、労働者と乗客に大量被曝を強制するJR資本こそ、原発再稼働、福島圧殺の極悪の旗振り役だ。
 昨年、動労水戸は、一昨年の被曝車両K544検修拒否闘争を引き継ぎ、常磐線竜田延伸に対して「被曝労働拒否」のストライキを闘って楢葉町の帰町宣言を粉砕した。労働組合の力の巨大さを感じさせる闘いをもって仮設住宅の住民をはじめ地域の信頼をかちとり、労働組合が軸となった地域の団結形成の展望を切り開いた。
 政府は被災者、避難者を仮設住宅に押し込め、家族までバラバラにしておきながら、補償の有無などをめぐってさらに労働者人民を徹底的に分断している。いわきはその象徴のような街だ。動労水戸がそこに新たに組合拠点を構え、被曝労働絶対反対の旗を掲げて登場したことの意義は計り知れないほど大きい。動労水戸とNAZENいわきは、ふくしま共同診療所の報告会をいわきの地でも意欲的に開催した。被曝の現実と向き合い、国や県と闘い抜いていく医療拠点と一体となって闘う仮設の住民や原発労働者、除染労働者をはじめ地域の労働者住民との結合が生み出されていることに権力も体制内勢力も大打撃を受けている。

被曝労働拒否は反原発と労働運動の共通課題

 この動労水戸の闘いと一体化して、被曝労働との闘いを今こそ反原発闘争の軸に据え、労働組合が取り組むべき当然の普遍的課題として押し上げることが求められている。被曝労働拒否の闘いは、外注化阻止・非正規職撤廃の闘いと一体だ。
 福島においては、原発労働者、除染労働者はもちろん、原発直近の常磐道建設の労働者、そして帰還強制のライフラインを担わされる交通運輸労働者、郵政やNTT、自治体、教労などの労働者が被曝労働を強制されている。雇い止めの脅しで声も上げられないまま、何層構造もの下請けで搾取されている。無理な工程を強制された原発労働者が、福島第一原発、第二原発の労災事故で立て続けに殺されている。
 「生きるためには、ある程度の被曝もやむを得ない」という現状を、これで良いとは誰も思っていない。体制内労組はこの現実と向き合うどころか、むしろ「闘っても無駄」とばかりに当局や資本に擦り寄り、すべてをあきらめ容認してきた。「被曝車両を郡山工場に送るな」という動労水戸のストライキに、「どうせ線量の高い郡山にやらせればいいんだ」と言い放った国労水戸地本の発言こそその典型だ。
 被曝労働拒否の闘いは、こうした体制内労組の腐敗と限界性を突破し、「福島の怒り」を根底から解き放ち、原発なしには生きられない資本主義・帝国主義を打倒していく闘いだ。世界で初めて被曝問題、とりわけ内部被曝を問題にしてストライキで被曝労働拒否を闘い抜いた動労水戸の闘いの地平を、郡山総合車両センターはもとより福島全県に広げる労働運動の革命に挑戦しよう。
 動労水戸支援共闘の設立で求められていることは、一般的な支援の組織化にとどまることなく、闘う労働組合をよみがえらせ、階級的労働運動の拠点を打ち立てることだ。吹き荒れる労働組合・労働運動絶滅攻撃に対して国鉄決戦を軸に公務員決戦で勝ち抜く最大の武器として動労水戸支援共闘はある。圧倒的な組織化と拠点建設を実現していこう。昨年末、動労水戸に平成採の青年労働者が加入したことでJR東労組はパニックに陥り堤防決壊情勢だ。2015年を動労千葉、動労水戸を転回軸とした日本労働運動の反転攻勢の年にしよう。

ふくしま共同診療所を支え守り発展させよう

 〈避難・保養・医療〉の原則で福島県立医大と対決するふくしま共同診療所を支え、守り、ともに闘う運動が全国で発展している。被曝労働拒否の労働運動とともに、被曝と闘う医療は国際連帯の闘いへと発展しようとしている。「NAZEN通信」第21号の避難者座談会とふくしま共同診療所・杉井吉彦医師のインタビューは、非常に重要だ。資本・権力との非和解性は今や誰もが感じている。「敵はひとつ」、この一点で団結を組織していくことが一切の土台だ。労働者と農民の団結も、「生きさせろ」の帝国主義打倒の闘いを通してしか実現は不可能だ。
 「3・11」は、まったく新しい難問を労働者人民に突きつけたわけではない。むしろ新自由主義的帝国主義のもと極限的に進行してきた資本主義社会のあらゆる矛盾を、誰の目にも分かるかたちでさらけ出したにすぎない。今やそれが世界大恐慌の深化と相まって世界戦争へと転化しようとしている。これを世界革命に転化するのか、それともこの腐りきった社会の延命を許すのかが厳しく問われているのだ。
 だからこそ、あらゆる人びとが感じている怒りに、勝利の確信と路線を与える実体を拠点としてつくり上げなくてはならない。ふくしま共同診療所はその一つとして絶大な信頼をかちとっている。公安調査庁は「内外情勢の回顧と展望」で診療所を名指しし、「被災者の取り込みを図った」などと言っている。福島の子どもたちの甲状腺がんなどの不安と向き合い、仮設住宅を一戸一戸訪ねていくような医療活動に悪罵を浴びせるのが帝国主義者どもなのだ。そもそも国家権力は十数万にもおよぶ仮設の住民や避難者をはじめから治安対象と措定している。福島が「革命の根拠地」たるゆえんだ。
 今こそこの巨大な怒りと結びつく最大の実体として、階級的労働運動の不抜の拠点を次々とつくり上げよう。反原発闘争と労働運動との分断を打ち砕き、階級的労働運動の力で反原発闘争をプロレタリア革命へと押し上げることが今年の3・11反原発福島行動の重要なテーマだ。労組拠点建設と学生自治会建設に石にかじりついても執着し、NAZENや全国農民会議の強化拡大をともに実現しよう。カギは『前進』の拡大だ。党と労働組合の一体的建設という領域で14年決戦の切り開いた巨大な地平を踏まえ、確信も深く「組織し組織し組織しよう!」。

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3・11反原発福島行動'15
 3月11日(水)
 正午 プレイベント
 午後1時 集会
 (集会後、デモ行進)
 郡山市民文化センター・大ホール(郡山市堤下町1―2)
 主催 3・11反原発福島行動実行委

3・1ビキニデー杉並集会
 3月1日(日)午後1時30分開場 2時開始
 産業商工会館3階講堂(杉並区阿佐谷南3―2―19)
 主催 すべての原発いますぐなくそう!全国会議(NAZEN)東京

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