安倍の中東参戦・民営化阻止、ストライキで闘う拠点建設を 革共同自治体労働者委員会

週刊『前進』06頁(2668号03面02)(2015/02/09)


安倍の中東参戦・民営化阻止、ストライキで闘う拠点建設を
 革共同自治体労働者委員会


 戦争か革命か。日帝・安倍の戦争への突進は、全労働者に例外なく歴史選択を迫る決定的情勢となっている。国のために多くの人びとが犠牲となり殺されていく。戦争が現実のものとなり、職場で議論が沸騰(ふっとう)している。誰しもが鮮明な時代認識と判断基準を求めて『前進』を手にし、安倍への怒りと勝利の路線をわがものとして、闘いに立ち上がろうとしている。戦争と民営化は一体だ。国鉄・公務員決戦に決起し、絶対反対のストライキで闘う労働組合をつくり出そう。

戦争を革命へ、国鉄決戦・公務員決戦で勝利開け

 日帝・安倍による2人の人質の見殺しは、中東侵略戦争参戦という許しがたい意志の表明であり、偶然の結果などではけっしてない。安倍は2人が拘束されている事実を承知の上で、あえて大企業46社の幹部を引き連れて戦火の中東を歴訪し、総額25億㌦もの「援助金」を約束した。その金で武器輸出をし、中東人民に対する空爆と大虐殺を進め、さらに自衛隊の派兵とソマリア・ジブチ基地の恒常的拠点化を狙い、「対イスラム国連合」の一員として中東侵略戦争に絶望的にのめりこもうとしている。「恐慌の中の恐慌」に突入し、帝国主義間・大国間の争闘戦が戦争(世界戦争)として爆発する情勢下で、日帝自身が戦争に突進しているのだ。
 大恐慌と戦争を革命へ! 全世界の労働者が進むべき道は階級的労働運動と国際連帯で、世界戦争をプロレタリア世界革命に転化することだ。そのために、党と労働組合の一体的建設の飛躍に次ぐ飛躍をかちとろう。戦争と民営化に絶対反対の闘いを繰り広げ、労働組合の強固な団結をつくり上げよう。その先頭で闘うことが、〈戦争か革命か〉の時代に、戦争遂行のための国家総動員体制を担わされる行政権力機構内部、公務公共部門にいる私たち自治体労働者の歴史的使命である。
 実践的結論は、国鉄決戦を基軸に、民営化・外注化阻止、非正規職撤廃の闘いを現場から巻き起こして闘いぬくことだ。

階級的団結破壊の攻撃との闘い

 大恐慌下で繰り出される当局・資本の攻撃は、労働者の階級的団結の破壊と闘いの圧殺にその核心がある。それと真っ向から闘い続ける動労千葉や動労水戸、動労総連合は、青年労働者の組織拡大を実現し、新自由主義的帝国主義の中軸に位置するJR資本を追い詰め、階級的労働運動の力で日帝の労働者支配を揺るがしている。国鉄・公務員決戦の爆発の中に、労働者の未来がある。

現場の怒りで橋下打倒に続き非正規職導入阻止へ

 新自由主義が社会全体の崩壊をもたらし、大恐慌と戦争の情勢が進む中で、全国の自治体職場で絶対反対の闘いが猛然と巻き起こっている。
 国鉄闘争の大前進とともに、丸ごと民営化・10割非正規職化、労組破壊の旗を振った大阪市長・橋下打倒闘争の戦略的勝利が、全国の公務員労働者の闘いの決定的な号砲となった。橋下の不当労働行為むき出しの暴力的な攻撃に対して、大阪市労連幹部のように卑屈に頭を垂れるのではなく、労働者の誇りと団結をよみがえらせて絶対反対で立ち向かうなら打ち破ることができる。これまで当局と体制内労組幹部によって抑えこまれてきた現場労働者の怒りが一気に噴き出す情勢が来た。
 その最大の焦点は、外注化と非正規職導入をめぐる激突である。
 全国でかけられた新自由主義攻撃によって、今や自治体で働く職員の4割近くが非正規職とされている。「臨時職員、嘱託、一般職非常勤」など呼び方はさまざまだが、そのほとんどがフルタイムで働く、正規職と変わらない勤務実態である。
 1980年代半ばまでは、自治体に臨時職員はほとんど存在しなかった。例外的に産休や病休の代替え職員などに限られていた。管理職の課長を除けば全員が正規職の組合員であって、賃金や休暇の取得など労働条件に関することはお互い公然と口にし、一人でも昇給や昇格、休暇などにおかしなことがあれば即座に意見を集約し、組合が交渉して解決することが日常的に行われてきた。
 国鉄分割・民営化と同時に臨調・行革攻撃によって自治体職場に非正規職員が増えていった。賃金などを話題にすることが難しくなり、職場の団結が崩されるとともに労働組合の力が奪われていった。非正規職導入が、労働者の分断と団結破壊、労働組合解体の攻撃として、きわめて意図的に進められていった。自治労本部と体制内労組幹部はこれと真っ向から闘うことなく、正規職と非正規職の分断攻撃にやすやすとのって、自ら労働組合の団結破壊に手を貸してきたのである。
 1月13日付毎日新聞は、都内の公立保育園に働く職員は非正規職が44・7%に達し、その63%が年収130万円未満だと報じた。調査に当たった明星大の教授は「これでは労働者として生活できない」と指摘し、非正規の保育士は「雇用不安が大きい。退職金や一時金もないので老後のことを考えると不安だ」と訴えている。地方はそれ以上に深刻だ。園長一人だけが正規職で、残りの保育士や調理員・用務員はすべて非正規職という保育所が全国にいくつも存在している。

労働者の誇りと団結力で職場支配権を取り戻そう

 自治労本部は、「非正規雇用労働者及び臨時・非常勤等職員の処遇改善」を今春闘でも取り組むとしている。しかしそれは、当局の「財政難」「コスト削減」を振りかざした全面民営化・外注化、非正規職化に協力し推進する立場に立って、非正規職導入・拡大を前提にした上での「処遇改善」の大ペテンだ。
 たとえ臨時職員の時間給のアップがかちとれても、それで良しとはならない。非正規雇用の労働者は130万円未満で働かざるをえない現実がある。それは配偶者の扶養の範囲で、年収130万円を超えると、単独で健康保険と年金に加入して年間20万円程度の保険料などを負担しなければならなくなる。時給が上がった分だけ働く時間を減らすことで対処するという事態が起こり、毎年11~12月は出勤する臨時職員が減って業務に支障が出るところもある。園長以外全員が非正規職という保育所などでは、出勤する職員数に合わせて業務量を調整することなど到底不可能である。必要があって「任用」している職員なのにである。
 もはや、安倍や経団連も言い出している「非正規職の処遇改善」や正規職員とはかけ離れた「限定正社員」「無期雇用職員」の大うそにだまされることなどありえない。動労千葉がJRの外注企業、CTS(千葉鉄道サービス)の非正規職労働者を労働組合に組織し、正規職と非正規職が分断を打ち破って一体となってストライキに決起しているように、外注化絶対反対・非正規職撤廃を労働組合の実力でかちとる闘いこそ、ただ一つの勝利の方針だ。
 階級的団結と職場支配権を取り戻すために、全力で立ち上がろう。

労働者を何だと思っているのか

 すでに、多くの自治体職場で、当局の外注化と非正規職導入に対する絶対反対の激突が始まっている。A市職労では、4月からの子ども・子育て支援新制度を口実に、早朝・深夜保育が提案され、そのための職員として正規職の増員ではなく一般職非常勤を新たに導入する攻撃が出されてきた。これに対して現場の怒りが広がり、「非正規職の導入は民営化につながる」と公立保育所のほとんどの労働者が「たとえ欠員になろうと非正規職導入を拒否し、あくまで正規職の増員を要求する」闘いが開始された。
 B市職労では、労働条件の悪さから市の募集に応じる保育士が定員に満たない中で、なんと臨時職員にまで担任を任せようとする提案を市当局が出してきたことに対し、「保育の仕事を何だと思っているのか」と怒りが爆発している。
 戦争と民営化が一対の攻撃として、あいまいさを許さない破綻的で絶望的な攻撃としてかけられている。これに対して、絶対反対を貫くわが動労千葉派の存在と闘いが核となることで、職場の全労働者の誇りと団結をかけた決起が生み出されつつあるのだ。根底からの怒りを解き放って、当局と体制内幹部と激突し、労働組合を現場労働者の手に取り戻そう。産業報国会への道を阻もう。
 中東を始め全世界の労働者階級と連帯し、日帝・安倍の参戦を粉砕しよう。世界戦争の危機を世界革命へ転化し、「労働者が主人公の社会」をかちとるために闘いぬこう。地区党建設と『前進』1万人読者網建設を進め、動労千葉・動労水戸に続いてストで闘う労働組合をつくりだそう。2・22大阪・橋下打倒集会に結集しよう。

------------------------------------------------------------
2・22橋下打倒集会
 2月22日(日)午後2時開始
 港合同・田中機械ホール
 (大阪市港区南市岡3―6―26 )
 主催 橋下打倒集会実行委員会

このエントリーをはてなブックマークに追加