180人が被曝と戦争に怒り 動労水戸軸に帰還強制に反撃

週刊『前進』06頁(2669号01面02)(2015/02/16)


180人が被曝と戦争に怒り
 動労水戸軸に帰還強制に反撃

(写真 「安倍を倒せ!」「命を守れ!」「健康守れ!」のデモコールが響き渡った)


 2月8日、「安倍を倒せ!」「被曝の強制ゆるさないぞ!」「命を守れ!健康守れ!」「戦争やめろ!」「労働者を被曝させるな!」と、いわきの街にデモコールが高々と響いた。天候はあいにくの雨だったが、それを吹き飛ばす熱気と怒りをたぎらせて、180人のデモ隊がいわき市内を練り歩いた。
 今回のデモに向けて仮設住宅への呼びかけを続けた。原発事故避難者は、JR常磐線の竜田駅延伸に続いて今年1月31日からの竜田―原ノ町間バス代行運転が帰還強制に向けた動きであることをつかんでいた。以前に動労水戸のビラに共感して連絡をくれた労働者とも感動的に再会した。闘う労働組合こそがこの怒りの結集軸となることができる。
 デモに先立ち、主催者の動労水戸、いわき合同ユニオン、NAZENいわきはいわき駅前で街頭宣伝を行い、デモへの参加を呼びかけた。また、福島大学で反原発のビラをまいていた学生A君に対する2月3日の不当逮捕を弾劾した。
 午後1時30分、デモ参加者がいわき駅前の広場に結集した。最初に動労水戸の石井真一委員長がデモの意義を明らかにした。「福島第一原発事故は4年目を迎えています。今も事故はまったく収束していません。原発の周辺から避難している人たちは4年も仮設住宅に閉じ込められ、大変な生活を送っています。それを安倍政権は何もせずに『イスラム国』への戦争支援で2億㌦。このような安倍政権を絶対に許すことができません」。
 そして、JR東日本水戸支社による帰還強制の復興キャンペーンとしての竜田延伸と竜田―原ノ町間バス代行運転の開始を弾劾し、「安倍政権は東京オリンピックに向けてとにかく福島原発事故を収束させるんだと東電に迫っています。こうしたでたらめな安倍のやり方の中で、福島第一原発と第二原発の労働者が2人も死んでいます。労災が40人以上も起きています。私たちは安倍総理のもとで生きていくことはできません」とデモへの参加を呼びかけた。
 続いて福島労組交流センターの渡辺馨さんが4年目の「3・11反原発福島行動 」への結集を呼びかけた。動労千葉の佐藤正和さん、大阪の八尾北医療センター労働組合の灰垣美佐子さん、NAZEN福岡、NAZENいわきの青年のアピールを受けた後、デモに出発した。
 デモ隊は東京電力のいわき補償相談センターの前を通り、原発事故の責任を居直り再稼働を進める東電資本に対し怒りのシュプレヒコールをたたきつけた。沿道の市民が注目、デモ隊が通ると住民が外に出てきてビラを受け取った。
 いわき市内を一周し駅前に戻ってきたデモ隊に、動労水戸の辻川慎一副委員長がまとめのあいさつを行った。「4年目の福島。怒りはとてつもなく大きい。原発事故は自然災害でもなんでもない。われわれは国、県、そして右翼からのどんな弾圧があろうとも私たちの信念を貫いて、原発事故の責任を取らせる。すべての労働者の団結、人民の団結でこの闘いに勝利していきます」と熱烈に訴えた。
 最後に全学連の坂野陽平書記長が不当逮捕されたA君の救援を訴え、団結ガンバローでこの日の闘いを締めくくった。

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