全国農民会議第3回総会 〝安倍新農政と対決を〟 反原発・三里塚勝利を誓う

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週刊『前進』08頁(2670号06面02)(2015/02/23)


全国農民会議第3回総会
 〝安倍新農政と対決を〟
 反原発・三里塚勝利を誓う

(写真 総会の冒頭に鈴木光一郎共同代表が安倍新農政との対決を訴えた【1月31日 二本松市】)


 1月31日~2月1日、福島県二本松市で全国農民会議第3回総会と全国農民交流会が60人の参加で開催されました。3・11から4年を迎える福島と、三里塚、沖縄、そして全国の農民の団結をうち固めました。
 総会の冒頭、鈴木光一郎共同代表(福島)は、「安倍新農政で農民は生きるか死ぬかの状況にある。労働者の闘いと連帯して、農民会議をつくっていきたい」とあいさつ。続いて、ふくしま共同診療所、三里塚顧問弁護団の葉山岳夫弁護士、全国労組交流センターからの連帯メッセージが紹介されました。

反対同盟が決意「農地裁判勝つ」

 総会では討議を通して、①安倍新農政と全面対決する、②反原発・反TPP・三里塚闘争勝利、労農連帯で闘う、③組織拡大をめざし全国に農民会議をつくるとの方針を確認しました。
 全国農民交流集会に移り、三里塚反対同盟の市東孝雄さんと萩原富夫さんがあいさつしました。市東さんは「軍事空港は絶対に認めない、農地裁判に必ず勝つ」と決意を表明。萩原さんは「三里塚闘争のすべてを背負って闘ってきたおやじ(萩原進事務局次長)を亡くしたが、この1年で事務局を中心に反対同盟の体制を再構築してきた。今年は勝負の年。東京高裁を追い詰め、市東さんの農地を守りぬく。この闘いを農業・農民を守る闘いとして発展させよう」と訴えました。

大企業のための農業切り捨てだ

 次に、新潟県の堀井修さんが「安倍農政と食卓」と題した講演を行いました。「安倍農政の掲げる〝規模拡大・所得倍増・輸出〟はすべて企業のためのもの」「アメリカ、オーストラリアの大規模農民でさえ兼業で、大資本に高い地代を払い支配されている。国際的にも農民同士が競争させられ大資本に収奪されている。TPP(環太平洋経済連携協定)は、GATT(関税及び貿易に関する一般協定)やWTO(世界貿易機関)での交渉とは次元を異にした、国家を越えた巨大企業の利益のためのもの」「〝JA(農業協同組合)改革〟は共同組合としての農協を否定してすべて株式会社とし、金融と共済の分離を狙っている」「われわれは地域で周りの百姓と話し込み、組織していく運動を展開すべき」と、安倍新農政の本質を暴き、闘いの方向性を示唆(しさ)してくれました。
 さらに、福島の現状報告として、JAの労働者が除染・放射線量検査の現場のようすと、米価暴落の歴史的背景を提起しました。福島の農民は、苦闘する農民の現状を紹介し「農民も反原発運動も、飛躍しなければならない」と訴えました。また、別の農民は、動労水戸の被曝労働拒否の闘いへの、また地域で労農連帯をつくっていることへの感動を語りました。
 国労郡山工場支部書記長・橋本光一さんも連帯のあいさつに立ち、「郡工には半農半鉄の労働者が多数いる」「貧乏人が粗悪な食べ物しか買えないのが現状だ。労農連帯で資本と闘ってこそお互いが人間らしく生きられる」と述べ、3・11行動への結集を訴えました。
 夜の懇親会では各地の地酒が持ち寄られ、年に1回しか会えない仲間同士が交流し、団結がさらにうち固められました。

全国の仲間との熱い交流と連帯

 2日目も、全国各地からの報告と討論が活発に行われ、「三里塚闘争の取り組みを強化しよう」「安倍の戦争政治に反対することを議案で明確に」「〝労農連帯で安倍打倒〟を掲げよう」「復興の名による分断攻撃に、3・11行動で反撃したい」などの意見が出されました。
 最後に小川浩共同代表(千葉)が、「安倍新農政と改憲・戦争は一体の攻撃だ。三里塚の市東さん3万人署名と3・29全国集会を全力で闘おう。3・11郡山集会を労農連帯で打ちぬき、安倍政権を倒そう」とまとめました。全参加者が2015年の闘いへ決意を固めました。
(全国農民会議・K)

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