結審強行に3・29で怒りの大反撃を 安倍の戦争政治を打ち破り市東さんの農地を守りぬく

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週刊『前進』06頁(2672号05面01)(2015/03/09)


結審強行に3・29で怒りの大反撃を
 安倍の戦争政治を打ち破り市東さんの農地を守りぬく


 3月4日、東京高等裁判所第19民事部(小林昭彦裁判長)は、突如だまし討ち的に市東さん農地裁判控訴審の弁論終結―結審を強行した。絶対に許せない! 三里塚芝山連合空港反対同盟は、市東孝雄さんを先頭に、ただちにこの暴挙を徹底弾劾し、3万人署名のさらなる推進と3・29三里塚全国集会への大結集を呼びかけた。これに全力で応え、全国から栗山公園に結集しよう。国家権力を震撼(しんかん)させる戦闘的大隊列を成田市中心部に登場させよう!

世界戦争情勢と対決し党と労組の拠点建設を

 大恐慌の深まりの中で、中東―シリア・イラク、ウクライナ、東アジアの3正面で世界を破滅へと導く戦争が火を噴いている。新自由主義的帝国主義は自らの延命をかけて侵略戦争と搾取の強化を進めている。
 これに対し、全世界で労働者の怒りが爆発し、革命的大衆行動が激発している。スト・デモ・暴動――これらはすべて革命を求める労働者の決起であり、恐怖にかられた支配階級は鎮圧に躍起になっている。
 最大の焦点は東アジアであり、決定的なのは韓国・民主労総のパククネ政権打倒をかけた4〜5月ゼネストだ。この闘いは、日米帝国主義の朝鮮侵略戦争を粉砕し、東アジアの激動を促進し、必ずや世界革命の突破口を切り開くだろう。
 問われているのは、日本における労働者階級と党の闘いだ。革共同第7回大会をかちとった地平に立ち、党と労働組合の一体的建設を推し進め、動労総連合を全国に建設し、国鉄決戦を基軸に全国に無数の労働組合の拠点を打ち立て、2010年代中期階級決戦に勝利しよう。5〜6月安保国会粉砕の闘いを大爆発させ、国際連帯を発展させよう。戦争と民営化攻撃を許さず、ゼネストを打ち抜ける労働組合のネットワークを全国・全世界に建設しよう。

プロレタリア革命勝利に労農同盟は不可欠だ

 三里塚が持つ革命の根拠地としての位置はますます高まっている。
 三里塚闘争は、成田空港の暴力的建設に対し、農民の命である農地を国家・資本から実力で死守する闘いを通して、侵略戦争へと突き進む帝国主義を打倒する日本階級闘争の一大拠点である。そして、プロレタリアートの独裁のもと労働者・農民の連帯と共同性の中に農地=命を奪還し、都市と農村、精神労働と肉体労働の対立を止揚し、共産主義社会を建設する闘いの端緒である。革命勝利・プロレタリア独裁権力樹立にとって不可欠な労農同盟の萌芽(ほうが)が動労千葉と反対同盟農民の労農連帯の中に育まれている。だからこそ国家権力は、三里塚闘争をつぶすために、むき出しの国家暴力を使い、反対同盟の分裂・解体を狙った卑劣な策動を繰り返してきた。
 反対同盟農民は闘いの当初から「軍事空港絶対反対・農地死守・実力闘争」の原則を打ち立て貫いて、日本共産党の裏切り、社民の屈服、ファシスト・カクマルの敵対などあらゆる反動をなぎ倒し、半世紀にもわたる闘いに勝利してきた。
 その勝利の最深の力は動労千葉労働運動との労農連帯にある。
 動労千葉は、事故問題を契機に、安全問題と反処分闘争、反合理化闘争を結びつけ、反合・運転保安闘争路線を生み出した。この路線は、利潤を優先し安全を切り捨てる「合理化」という資本の論理を粉砕し、階級的団結を拡大するものである。これこそ、労働者階級を信頼せず、生産力、軍事力、法律や議会などの権威の前に労働者を屈服させるスターリン主義をのりこえる、反スターリン主義・革命的共産主義運動の最高の到達地平だ。
 動労千葉は、この路線を貫き、70〜80年代にジェット燃料貨車輸送阻止闘争を闘いぬいた。首をかけての三里塚農民との連帯は、労働組合の本来の姿を生き生きとよみがえらせ、三里塚に敵対する動労本部(=カクマル)からの分離・独立をかちとる原動力となった。そして、日本における新自由主義攻撃の本格的な開始である国鉄分割・民営化と対決し勝利する根本的な力を養った。
 今日すべての政治勢力があらためて、国家権力に屈服するのか否か、労働者階級が革命的階級であることを認めるか否かを問われ、ふるいにかけられている。そうした大党派闘争のただ中で三里塚労農連帯はかけがえのない位置を占めている。
 この地平は、辺野古新基地建設強行に立ち向かう沖縄、原発再稼働と帰還強制を許さぬ福島をめぐっても決定的だ。ブルジョアジーと手を組む体制内派やスターリン主義反革命との攻防に勝ち抜くために、「三里塚のように闘おう」は、人びとに圧倒的な確信を与える合言葉となっている。
 「戦争と大失業」を人民に強制する安倍政権にとって、国策への屈服を拒否して「空港絶対反対」を貫いてきた三里塚の存在は、絶対に認められない。国家権力は、反対同盟と労農学人民の三里塚闘争陣形の解体・変質をも狙っている。
 権力との非和解的攻防を通して鍛えられ培われてきた三里塚労農連帯の革命的地平を絶対に譲り渡すわけにはいかない。

青年・学生の大隊列で栗山公園を埋め尽くせ

 市東孝雄さんの農地強奪阻止の闘いは今年、「50年の歴史すべてを注ぎ込んで勝負する決戦」を迎えている。安倍政権は、市東さんの農地を戦時徴発にも等しいやり方で奪うことで、反対同盟の闘いをつぶし、農民を切り捨て、戦争政策を進めようとしている。
 農地裁判結審は、東京高裁が安倍政権の手先としての正体をむき出しにした暴挙だ。
 階級的労働運動・国際連帯を発展させ、市東さんの農地を守る闘いを全国・全人民に拡大し、爆発させよう。
 反対同盟は、3・29三里塚全国集会を成田市の中心部である栗山公園(旧成田市営グラウンド)で開催する。1968年、この場所は2・26―3・10闘争で反対同盟と青年労働者・学生が国家権力・機動隊と文字通り血を流して闘った地であり、それ以来47年ぶりの開催となる。これは、農地取り上げを実力阻止し、地元成田市から北総反乱を巻き起こしていく反対同盟の決意の表れだ。この地に再び国家権力を震え上がらせる青年労働者・学生の戦闘的な大隊列を登場させよう。
 NAA(成田空港会社)は、成田空港の公共事業としての事業認定が失効し、土地収用法による農地の強制収用ができなくなる中で、農地法を違法・脱法的に悪用し、裁判所を執行機関の代わりとして使い、農地を奪おうとしている。
 しかし、耕作者の権利を守るために作られた農地法を使って農地を奪おうとするところに敵の根本的弱点がある。とりわけ、小作人の同意なき農地買収は、「耕す者に権利あり」という農地法の基本精神を踏み破る悪辣(あくらつ)なものだ。その不正義性を自覚しているからこそ、東京高裁は「法の番人」の建前もかなぐり捨て、問答無用の結審という手段をもって襲いかかってきたのだ。これは、安倍政権の農業改革と称した農業破壊攻撃の先取りである。
 結審の暴挙を徹底弾劾し、全国の労働者・農民・人民の怒りで栗山公園を埋め尽くそう! 全国農民会議を先頭に安倍新農政粉砕へ闘おう! 農民の中に党を建設する闘いを推し進めよう! 星野文昭同志を始め、人生をかけて三里塚闘争に立ち上がった人民の思いを引き継ぎ、必ず勝利しよう。
〔土屋栄作〕

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市東さんの農地を守ろう! 戦争をとめよう!
3・29三里塚全国総決起集会
 3月29日(日)正午 成田市栗山公園(JR・京成成田駅から市役所方向へ徒歩5分)
 主催/三里塚芝山連合空港反対同盟

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