現代の治安維持法と闘う会が呼びかけ 3・21盗聴法改悪阻止集会へ

週刊『前進』06頁(2673号06面01)(2015/03/16)


現代の治安維持法と闘う会が呼びかけ
 3・21盗聴法改悪阻止集会へ


 安倍政権は3月13日、警察の盗聴拡大・司法取引・匿名証人制度などの「新捜査手法」導入を閣議決定した。日弁連執行部の転向のもとで早期成立が狙われている事態にいよいよ労働者人民の怒りが高まっている。特定秘密保護法と一体の「新捜査手法」導入は、大恐慌下での「現代の治安維持法」体制づくり、すなわち戦時下の治安弾圧強化であり、改憲攻撃そのものだ。
 「現代の治安維持法と闘う会」が呼びかける3・21杉並集会は、「新捜査手法」導入に絶対反対を掲げ、真っ向から対決して粉砕する闘いだ。4月杉並区議選決戦は、闘う拠点建設をかちとり、治安弾圧を粉砕する闘いでもある。3・21杉並に総結集し、戦争と治安弾圧に突き進む安倍政権の打倒へ闘い抜こう。

秘密保護法と新捜査手法は一体

 金権腐敗を暴かれ危機を深める安倍自公政権はますます凶暴化し、「テロとの戦い」を叫んで中東侵略参戦と治安弾圧を進め、朝鮮侵略戦争の危機を激化させている。労働法制解体・農業破壊とともに、4月安保ガイドライン改定をにらんで集団的自衛権行使の安保関連法案提出に向けた与党協議を開始している。そこでは、侵略戦争参戦へ地理的概念を取り払うとした「存立事態」なる概念を持ち出し、政府の判断でいつでもどこでも戦争に突入し自衛隊を派兵できるようにしようとしている。
 このような戦争法案に先行して導入を狙っている「新捜査手法」は、集団的自衛権行使に際して「車の両輪」となる特定秘密保護法の本格運用のために必要不可欠だ。戦争・治安情報を特定秘密にするには、秘密保持と支配のために労働者人民を監視・弾圧する必要がある。その最大の標的は闘う労働組合と革命党だ。
 そのために警察・公安機関の肥大化と捜査権限の飛躍的拡大、戦時司法への転換が不可欠であり、その歴史的突破口が今回の「新捜査手法」導入なのである。
 特に盗聴拡大は、詐欺や窃盗など対象罪種の大幅拡大によって、実質的に全事件の9割が対象になる。さらに通信事業者の立ち会いを廃止し、警察施設内で「犯罪関連通信の疑うに足りる」と称してあらゆる通信の盗聴が可能となる。これまで公安警察が非合法に行ってきた政治活動・大衆運動への盗聴が合法化され、大手を振ってまかり通るのだ。
 このような治安弾圧体制の強化なしに侵略戦争に突入すれば、新自由主義による生活破壊と人権剥奪(はくだつ)に怒る労働者人民の革命的決起は必至であり、帝国主義国家の「存立にかかわる事態」となりかねない。だから安倍は戦争法案と併せて「新捜査手法」導入法案の制定を急いでいるのだ。「新捜査手法」とりわけ盗聴法に怒り、導入を阻止しよう。
 このような戦争と治安弾圧の攻撃に対し、いかに闘いを爆発させ勝利していくか。
 世界大恐慌のもとで帝国主義間・大国間争闘戦が軍事的・戦争的に激化し、世界戦争突入情勢に入っている。それは新自由主義的帝国主義の破産と凶暴化を示している。

階級的労働運動進め国際連帯を

 これに対して、全世界で決起する労働者階級人民と連帯し、階級的労働運動を前進させ、大恐慌と戦争をプロレタリア世界革命に転化することである。
 安倍政権による戦争突入という情勢の中で、日弁連執行部は、国家権力の意を受けて裁判員制度を推進している。そればかりか、「取り調べ可視化」が捜査当局の弾圧の「武器」であることを見据えられず、〝可視化へのラストチャンス〟などと言って「新捜査手法」を容認した。
 また、日本共産党スターリン主義は「反テロ戦争」を全面的に賛成すると同時に「盗聴法絶対反対」の闘いへの敵対を強めている。
 こうした勢力と対決し、新自由主義に対する「99%」の怒りと階級的団結に依拠した治安弾圧絶対反対の巨大な運動を展開しよう。
 われわれは戦時下の治安弾圧に対してこの間、階級的団結を軸に闘い勝利してきた。国鉄決戦を軸に職場で資本と闘い、労組拠点建設を前進させてきた。国家権力中枢と公安、当局、体制内勢力による階級的労働運動への破壊策動を断固粉砕して、党と労働組合を一体的に建設する闘いを推進してきた。
 また、星野文昭同志奪還や爆取弾圧との闘いなどの反弾圧・救援運動や、三里塚・福島・沖縄などで激化する拠点攻防にも勝ち抜いてきた。デッチあげ逮捕攻撃には、完全黙秘・非転向を貫いて、弾圧を団結に転化して打ち破ってきた。
 この地平から3・21集会を成功させ、三里塚農地裁判結審による農地強奪攻撃を実力粉砕する3・29集会を大爆発させよう。韓国・民主労総の4月ゼネストと連帯し、4月杉並区議選、5月メーデー闘争から改憲阻止の国会包囲大闘争に攻め上ろう。
(吉澤夏樹)

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秘密保護法廃止!
戦争に突き進む安倍政権をたおそう
盗聴法改悪を許さない3・21集会
 3月21日(土)午後6時30分開場
 セシオン杉並3階(第8〜第10会議室)
 東京メトロ丸ノ内線東高円寺駅5分
 主催 現代の治安維持法と闘う会

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