【速報版】2面 動労水戸支援共闘を結成 被曝労働拒否を組合として闘う 全国の労働者はこれに続こう

週刊『前進』08頁(2674号08面01)(2015/03/23)


【速報版】2面
動労水戸支援共闘を結成
 被曝労働拒否を組合として闘う
 全国の労働者はこれに続こう

(写真 演壇に並んだ動労水戸の組合員と家族に大きな拍手【3月15日 東京】)

(写真 東北・首都圏をはじめ全国各地から集まった580人の仲間が、被曝労働拒否を闘う動労水戸を支え、ともに闘う決意を固めた【3月15日 東京・台東区】)


 「被曝労働拒否をたたかう動労水戸支援共闘」の結成集会が3月15日、東京都台東区(上野)で開かれ、全国から580人が結集した。集会は、動労水戸を守りぬくとともに、被曝労働拒否を全労働者の課題とするために闘いぬくことを確認した。今やJR資本は日本帝国主義・安倍政権の基軸的資本として、原発再稼働と福島圧殺の最先兵になっている。このJRと徹底的に対決して動労千葉が3・14ダイヤ改定阻止のストライキを貫徹しているさなかにもたれた集会は、国鉄決戦が全労働者階級の決戦攻防となっていることを鮮明に突き出した。

〝動労水戸は希望の光だ〟

 司会を福島から山形に避難している女性労働者と動労水戸の池田学執行委員が務めた。司会の女性が「原発事故は終わっていない。まだその責任を誰にも取らせていない。動労水戸の闘いがあるから福島から声を上げられる。今日はその動労水戸の支援共闘を結成する大切な集会だ」と述べて集会が始まった。
 国労秋田闘争団の小玉忠憲さんが支援共闘の呼びかけ人として3点を発言し、「第一に、動労水戸の闘いは戦争と原発再稼働を強行する安倍を打倒し、『今だけ、金だけ、自分だけ』の新自由主義を根本から覆す闘いだ。第二に、動労水戸の闘いは全労働者人民の闘いの道標(みちしるべ)であり、団結をつくる拠点だ。被曝と無関係な人は一人もいない。被曝労働拒否の闘いは全労働者の団結の核となる。第三に、全国に動労総連合をつくり、1%の支配者を打ち倒そう」と訴えた(小玉さんら5人の発言の要旨を別掲)。
 結成にいたる経過を支援共闘事務局が報告したのに続き、動労千葉の田中康宏委員長が、13日からストに入ったと報告。動労水戸結成以来の闘いを振り返りつつ、「被曝労働拒否の闘いという誰も実現できなかった闘いを動労水戸は実現した。そこに労働者を獲得する力がある。闘う労働組合、労働者の団結に社会を動かす力がある」と述べて、「動労千葉は動労水戸とともに第2の分割・民営化に立ち向かい春闘第2波、第3波の闘いに立つ」と宣言した。
 福島診療所建設委員会の佐藤幸子さんは、原発事故をなかったことにする安倍への怒りをたぎらせつつ、「政府と政治を変える第一歩が今日の集会だ」と訴えた。
 ふくしま共同診療所の杉井吉彦医師は、「被曝労働拒否は医療の上からもきわめて正当。これが全労働者の意識になるべきだ」と発言した。
 国労郡山工場支部の橋本光一さんは、「動労水戸は福島に住む者、JRで働く者にとって希望の光だ。郡山工場を始めJR職場と福島の各地域に闘う労働運動をつくり出す」と決意を述べた。

青年の決意表明に沸く

 これらの発言を受け、動労水戸組合員と家族が登壇した。石井真一委員長が発言し、常磐線の全線開通を狙うJRと闘い抜くと宣言。また「動労水戸は昨日、ダイ改阻止のストに立ち上がった」と報告し、「被曝労働拒否の闘いを動労水戸の闘いにとどまらせず、福島、全国の労働組合の課題にしよう」と訴えた。
 大子支部の會澤憲一さんは「昨年12月に動労水戸に加入し、昨日、今日と初めてのストライキを経験した。会社の施策を受け入れるだけの東労組と、これだけ闘って支援を受けている動労水戸と、どちらが正しいのかははっきりしている」ときっぱりと述べ、勝田支部の照沼靖功さんは「28年前の結成以来、団結を崩さず闘ってきた動労水戸の闘いを、若い世代が受け継ぎ継続する」と決意を示した。
 登壇した家族一人ひとりがあいさつし、動労水戸の不当労働行為粉砕裁判の代理人を務める葉山岳夫弁護士、松田生朗弁護士が、動労水戸とともに闘いぬくと表明した。
 3・11反原発福島行動実行委の椎名千恵子さんがカンパアピールを行った。「先日の3・11郡山の闘いで労働者階級の存在を実感した。闘う労働組合をつくり出すことが核心だ」と訴えた。

結成宣言を拍手で採択

 動労神奈川を結成した東日本環境アクセスの青年労働者が「組合を結成して3月雇い止め解雇を粉砕した」と勝利感に満ちて報告した。
 国労新潟県支部執行委員の星野文男さんは、地方切り捨てのダイヤ改定の実態を暴くとともに、「新潟で動労総連合をつくる」と決意を述べた。
 南部バス労組と愛媛県職労からのメッセージが紹介された。
 連帯のあいさつに立った元原発労働者の斉藤征二さんが「原発再稼働はもってのほかだ。国と社会のあり方を変えるのが労働組合の使命。命を守るためこの運動を盛り上げ、安倍政権を倒そう」と力説した。八尾北医療センター労組の藤木良枝委員長は、同医療センターでも甲状腺エコー検査ができる体制を整え、ふくしま共同診療所とともに闘いぬくと報告した。
 動労水戸の辻川慎一副委員長がお礼と決意の言葉を述べ、「被曝労働拒否のスト、ダイ改阻止のストは、私たちの労働は資本家のものではなく社会のものであることを示した。安全と命を運ぶ鉄道労働者として、住民に被曝を強制するJRと闘うことは正義だ。この闘いは根底的に支持される。すべての労働者が階級性を取り戻すことが、支援共闘結成の目的だ」と力を込めて訴えた。
 支援共闘結成宣言を国労小倉地区闘争団の羽廣憲さんが読み上げ、行動方針を提起して、圧倒的な拍手で確認された。
 集会の冒頭には3・11以来の動労水戸の闘いを記録したDVDが上映された。その中で、トルコの階級的労働組合からのビデオメッセージも紹介され、動労総連合の闘いが国際的に支持されていることが示された。

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