【速報版】2面 被曝労働拒否をたたかう動労水戸支援共闘結成宣言

週刊『前進』08頁(2674号08面03)(2015/03/23)


【速報版】2面
被曝労働拒否をたたかう動労水戸支援共闘
結成宣言


(1)
 2011年3・11から4年。世界大恐慌のさらなる深化のなかで、安倍政権は集団的自衛権行使容認の閣議決定を強行し、1・20人質事件をも口実として戦争に全面的に乗り出しました。「戦争か、革命か」が真正面から問われる時代の到来です。安倍政権を打ち倒し、戦争と原発のない社会、労働者が主人公の社会をつくりましょう。
(2)
 原発事故はまったく収束していません。メルトダウンした燃料がどうなっているのかも分からず、大量の放射能はいまも空を、大地を、海を汚染し続けています。福島で子どもたち117人(疑い含む)が甲状腺がんを発症し、古里に戻りたくても戻れない高齢者が仮設住宅で日々、命を奪われています。
 安倍政権は、原発事故をなかったことにしようと3月1日、常磐自動車道の全線開通を強行し、帰還・復興キャンペーンを進めています。これと一体となって、常磐線開通によって福島の怒りを圧殺しようとしているのがJRです。JRは2014年の竜田延伸に続いて、常磐線の全線開通に向けて今年中に津波で被災した富岡駅の駅舎を解体し、新駅舎の設計までやろうとしています。再爆発の危機と隣り合わせの福島第一原発に向かって、列車を走らせることは絶対に許せません。
(3)
 動労水戸は2011年、被曝車両K544の検査・修繕、運用を強行しようとするJRに対して被曝労働絶対反対を掲げてストライキに立ち上がりました。被曝労働そのものを職場の問題として、被曝労働させないという闘いは動労水戸が初めて提起した闘いです。
 あらゆる労働組合が口先では被曝労働を問題にしても、実際には「業務命令が出されたら闘えない」とあらかじめ闘いを放棄し、青年労働者の怒りを抑えつけてきました。動労水戸のストライキは、青年労働者に「被曝に対して労働組合は闘うことができる」「闘えば勝てる」ということを衝撃的に示したのです。このストライキのなかで青年労働者が動労水戸に結集しています。
 動労水戸は、28年間にわたって国鉄分割・民営化に絶対反対を貫き、動労千葉の反合・運転保安闘争路線の前進と一体となって、外注化阻止・非正規職撤廃を闘いぬいてきたからこそ、被曝労働とも真っ向から立ち向かうことができました。そして、動労水戸と動労千葉の闘いは、動労総連合を全国津々浦々に組織していく突破口を切り開いています。
(4)
 原発は労働者への被曝の強制なしには1秒たりとも動かすことはできません。まして事故が起きれば、人間が近づくこともできません。
 いま、福島第一原発での収束作業には、毎日7千人が昼夜を問わず、24時間365日体制で従事しています。この収束作業―廃炉作業は少なくとも、30年、40年と続けなければならず、私たちの子や孫の代になってもやりぬかなければならないのです。作業をとめた瞬間、再度のメルトダウンを引き起こし、東日本、いや日本全体が人間の住めるところではなくなります。
 これほどの重大な労働をしている労働者を、東京電力は使い捨てにすることしか考えていません。原発労働者はいま、何重にもわたる下請け構造と非正規職化のなかで分断され、誇りを奪われています。収束と見せかけるために過密な作業工程を強制され労災事故で命まで奪われています。
 原発労働者こそ、日本で最も誇り高き労働者です。原発のなかに被曝労働絶対反対で闘う労働組合を組織することが求められています。国鉄労働者と原発労働者がストライキで立ち上がったとき、「命よりカネ」の社会を根本的に変革することはできます。
(5)
 動労水戸の闘いをすべての労働者民衆に伝え、あらゆる職場に被曝労働拒否を闘う労働組合をつくりましょう。被曝と関係ない労働者はいません。原発再稼働を被曝労働拒否の闘いで阻止しましょう。
 福島の怒りとつながり、安倍政権打倒の結集軸として「被曝労働拒否をたたかう動労水戸支援共闘」の結成を宣言します。

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