女性の団結形成へ分断打破し地区党の力で婦民建設が前進 3・8国際婦人デー闘争の総括

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週刊『前進』06頁(2679号06面01)(2015/04/27)


女性の団結形成へ分断打破し地区党の力で婦民建設が前進
 3・8国際婦人デー闘争の総括

(写真 3・7東京行動での杉並デモ  )

 韓国、沖縄のゼネスト情勢は、全世界と日本でのゼネスト情勢そのものです。1917年ロシア革命を引き継ぎ、「万国の労働者、団結せよ!」の時代へ、身震いするような闘いの世界史的なうねりがまき起こっています! 「動労総連合を全国に!」「安倍打倒!」の1〜3月決戦の激闘が、この情勢を切り開いたのです。その真っただ中で、今年の3・8国際婦人デー闘争が、「戦争を革命へ!」を掲げ、時代の最前線に躍り出る勢いをもって、圧倒的な高揚感でかちとられました。闘いの意義をしっかりと総括し、女性解放闘争の一層の前進をかちとりましょう。

全国7カ所で集会が成功

 国際婦人デー集会は、北海道から九州まで全国7カ所で延べ400人が結集して開催され、女性労働者・女性大衆らが自力で企画し基調報告も発言もやり抜きました。その力で婦人民主クラブ全国協議会(婦民)を全国に建設することを誓い合い、実際に福島支部建設(昨年1月)に続いて福岡支部結成をかちとり、フクシマの怒りと一体で闘い抜いたことはものすごく重要な歴史的勝利です。
 女性は子どもを産む性であり、資本主義社会のもとでは幾重にも分断されています。実際に育児・家事・介護などを抱え、24時間のほとんどをそれに取られてヘロヘロになっている。とりわけ新自由主義は「明日生きるための時間や糧」さえ奪い、労働者とその家族はますます奴隷状態にたたきこまれています。それはわが党の同志でも例外ではありません。『前進』を読むこと、会議に出ること、それら一つひとつが闘いです。
 しかし、差別によって分断され抑圧されているからこそ、女性たちは心底から、根源的な団結を渇望しています。だからこそ、支配者が人民を食べさせていけなくなった大恐慌の今、生きるために猛然と決起を始める。自分の置かれている状況は自分一人のことではないことをつかみ、ものすごいスピードで団結を奪い返していくのです。
 日本で最初のストライキは、1886年、甲府の雨宮製糸場の女工たちの闘いです。さらに1929年の大恐慌下での産業合理化に対して、翌年東洋モスリンをはじめ、鐘紡、岸和田紡績で解雇撤回・賃下げ反対の数カ月に及ぶ激しいストライキが闘われました。そして戦後革命では極限的などん底の生活の中から、女性たちはまさに根底的怒りをもって決起し、階級の最先頭で闘い抜いてきたのです。
 しかし、こうした女性労働者たちの英雄的決起も、スターリン主義や体制内労働運動の指導部によってゆがめられてきました。問題は、女性労働者・女性大衆が決起したとき、その女性を指導部・党の側がどうみるのかということです。救済や保護の対象とみるのか、狭い女権主義的範疇(はんちゅう)に閉じ込めるのか、それとも「99%」の階級の指導部として、革命の担い手として獲得していくのかということです。

地区党の飛躍と決断が鍵

 今年の3・8の勝利は、女性たちの根底的怒りの中に革命の現実性をつかみとり、地区党の決断と団結の力で婦民建設に立ち上がったことです。地区でそれぞれ活動を担う女性同志たちにすれば、忙しい中で婦民建設なんて「できるわけがない!」と叫ぶのも当然です。
 北海道では地区党全体が責任をとる覚悟で「今までの自分を生活レベルから一人ひとりがとらえ返し、運動のあり方、家族問題を見直して」集会を準備していきました。「今まで開こうとしなかった重い扉を、一挙に開けたのはとんでもない前進です」(『婦人民主クラブ』3・15付)
 九州では地区党の決断と団結の中で、青年労働者が「私が支部長をやります!」と手をあげ、大きな一歩を踏み出しました。困難をぶち破って一人ひとりが決断し決起したことの重要性はどれだけ確認しても、し過ぎることはありません。
 また、新自由主義の破綻の中での地方切り捨てに怒る地域丸ごとの決起を、婦民読者会が中心になって組織しています。さらに、労働組合の女性部が次々と廃止になる中で、婦民会員が女性部に働きかけ怒りを引き出して獲得しています。自治体の労働組合、教組の権力を取り、そこを拠点に地域を組織するソビエト建設へ前進しています。
 これらが結実した3・8集会では、「戦争を革命へ」の時代認識を鮮明に打ち出し、プロレタリア革命の最先頭で女性が立ち上がることの重要性と必要性、歴史的地平をあらためて明確にしました。そして、戦後革命期に生まれた婦人民主クラブの出発、その後のスターリン主義・女権主義・血債主義派との激烈な党派闘争、路線を巡る闘いの歴史を総括し、女性解放運動とソビエト建設の中軸である婦民を全国に建設しようと訴えました。基調提起を基軸にして、各地での豊かな闘いの実践報告や討論が生き生きと行われました。

全国に婦民を拡大しよう

 3・8集会の勝利は、「革共同50年史」の発刊と、第7回全国大会の成功が導き出したものです。とりわけ大会第5決議「単一の党建設のもと、全戦線での闘いを飛躍的に前進させよう」を受け、全党は直ちに実践に入りました。しかし、それは前述のように簡単ではありませんでした。
 単一の党建設とは、党中央と細胞を一体的に建設することであり、戦線の闘いを地区党・細胞の正面課題にすえて闘うということです。つまり、中央が決めて地区は下部的に実践する関係ではなく、地区党を中央と同質のものとして建設することです。女性解放闘争に限らず、あらゆる戦線的課題も含めて労働者階級が生きていく上で必要な課題を地区党が責任を取り、革命への組織化の政策課題にしていく、地区の実践が中央に還元され全体化・全国化されていく――このようにして初めて情勢にがっちりかみ合うものをつくっていくことが可能なのです。
 各地の3・8集会の成功は、困難と向き合い、中央と細胞の一体的建設としてかちとられました。そしてこの革命に勝利するという意識性こそが、ロシア革命を切り開いた3・8国際婦人デーを、党派闘争と組織建設の武器として鍛え上げました。全党の力で3・8国際婦人デーを闘い、婦民を拡大しよう。
 今、安倍は革命とゼネストの恐怖に震え上がっています。婦民の三色旗を掲げ、あらゆる場に鮮やかに登場しよう。4〜8月の闘いの先頭に立とう!
(革共同女性解放組織委員会・仲間結)
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