〈投 稿〉 川内原発再稼働とめよう NAZEN福岡が北九州集会 杉井医師が福島の現状報告

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週刊『前進』10頁(2680号06面04)(2015/05/04)


〈投 稿〉
 川内原発再稼働とめよう
 NAZEN福岡が北九州集会
 杉井医師が福島の現状報告

(写真 杉井医師の講演は共同診療所への感動と共感を呼んだ【4月19日 北九州市】)


 4月19日、北九州市内で開かれたNAZEN福岡主催の「いま、福島で、世界で何が起こっているのか? 川内原発の再稼働とめよう4・19北九州集会」に参加しました。ふくしま共同診療所の杉井吉彦医師の訴えをぜひ聞きたいと、福島から避難した人をはじめ北九州市近郊を中心に59人が集まりました。
 内容豊かな杉井さんの訴えに、参加者全員が質疑も含めて最後まで集中し、聴き入りました。集会後、「いろいろな反原発集会に参加しましたが、きょうの集会が一番よかった」という声が上がるほど、すばらしい講演集会でした。
 はじめに「3・11フクシマ行動」の元気の出るDVDを見た後、スライドを使った杉井先生の講演が行われました。
 杉井さんは、「この4年で何が進んだのか」「共同診療所建設と健康被害について」「内部被曝をどうするのか」の三つについて報告しました。マスコミが流す復興や帰還計画が進んでいるようなウソが徹底的に暴かれ、「20㍉シーベルト以下は安全」として、安倍政権や御用医師たちが福島で「緩(ゆる)やかな殺人」を行っていることに怒りがこみ上げました。
 そして「復興・安全キャンペーン」の逆風に抗し、「避難・保養・医療」の原則を貫き、福島の人びとに寄り添うふくしま共同診療所の闘いに、心からの感動と共感がこみ上げました。杉井医師の真実の訴えは、福島から遠く離れた九州の私たちにもしっかりと届きました。
 質疑応答の後、国鉄解雇者・小倉地区闘争団の羽廣憲さんが「被曝労働拒否をたたかう動労水戸支援共闘」への参加を、星野文昭さんを取り戻す会・九州が「7月北九州絵画展」の成功を訴えました。さらにNAZEN呼びかけ人で行橋市の美ら海(ちゅらうみ)沖縄大使の宮村みつおさんが沖縄との連帯を訴えるあいさつを行いました。
 最後に、NAZEN福岡事務局から「フクシマとの連帯、安保法制制定と戦争・改憲を許さない闘い、国鉄を先頭に労働運動の再生の三つが重要」との訴えが行われ、激布が手渡されました。
 鹿児島地裁は、4月22日、川内原発の運転差し止めを求めた住民の仮処分の申し立てを却下しました。3・11福島事故以前に引き戻すような原発推進行政に追従する判決に怒りがこみ上げます。しかし、人びとの再稼働反対、廃炉の意思、「新規制基準に合格しても原発の安全性は確保できない」とした福井地裁が出した原発差し止め仮処分決定の論理は、なんぴとも否定できません。
 追いつめられているのは、戦争と改憲、民営化と大失業、そして原発再稼働に突き進む安倍です。今こそ安倍政権を打倒し、労働者が主人公となる社会をつくり出しましょう。
(九州・T)

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