闘いは進む 青年の職場から 自治体 民営化反対の労働者の闘いで橋下倒したぞ 関西 志川隆一

発行日:

週刊『前進』08頁(2685号03面03)(2015/06/15)


闘いは進む 青年の職場から
 自治体 民営化反対の労働者の闘いで橋下倒したぞ
 関西 志川隆一


 労働者の闘いは、ついに橋下を打倒しました!
 8年前に橋下が大阪府知事に就任した時、私たちは大阪府庁のど真ん中で「道州制絶対反対」「橋下打倒」の集会を打ち抜きました。橋下が大阪市役所に乗り込んできた時には、橋下打倒集会実行委員会を立ち上げ、市役所前で何度も集会を打ち抜いてきました。
 職場では「橋下を批判したら処分・解雇」と脅され、「政治活動規制条例」「労使関係条例」が制定されました。市労連執行部が最初から屈服する中で、職場ビラや庁舎前街宣が「悪」であるかのようにされ、孤立感も感じました。
 それでも現場で闘い抜くことで、「労働組合を根絶して道州制へ」という橋下の狙いを打ち砕き、民営化・外注化に絶対反対で闘いたいと切望する労働者が一人、また一人と結集する軸となってきました。橋下と一体で安倍が仕掛けた「公務員一斉賃下げ」攻撃に対しては、「4・26スト」という歴史的なストライキが復権しました。労組つぶしが、まったく逆のものに転化したのです。
■一人でも労働組合を体現して闘えば勝てる
 重要だったのは、一人でも労働組合を体現して闘うことです。民営化・外注化攻撃はすべてが不当労働行為です。だから団結すれば勝てるのです。それは橋下に相次いでたたきつけられた不当労働行為認定にとどまりません。政治活動規制条例を盾にした尋問に対しては「労働組合への不当介入だから答える必要はない」と弾劾する中で、処分を粉砕しました。
 また、民営化は自主退職強要という団結破壊によってしか成り立ちません。逆に現場労働者が団結することで交通局の民営化や下水道の経営形態変更のスケジュールを遅らせてきました。
 さらには、その闘いが都構想をめぐって維新と自民を分裂させ、住民投票で反対派が勝つ、という事態を生み出したのです。この過程は、住民全体が「この社会をどうするのか」という真剣な激突に入り、大流動情勢となりました。市役所前でビラをまけば「職員さん? 頑張って」という声援が相次ぎました。闘いの中で公務員バッシングが粉砕されたのです。闘う労働組合があれば、住民全体の闘いの軸となり、ゼネスト情勢が生み出され、改憲国民投票を粉砕できる、ということが示されました。
 「総合区」とは都構想の二番煎じです。これを全既成政党と体制内労組幹部が一体となって推進しています。しかし、現場の怒りは「総合区では何も変わらない」と一気に噴き出しています。
 公務員全員解雇攻撃との闘いはこれからが本番です。われわれは闘う労働組合の拠点をもってその時代に乗り込もうとしています。橋下打倒闘争ではっきりしたのは、一人でも労働組合を体現して闘えば必ず仲間ができるし、勝てるということです。階級的労働運動の爆発的拡大の時代です。体制内労働運動の裏切りをはっきりさせ、階級的労働運動の組織化に全力で踏み出しましょう。

このエントリーをはてなブックマークに追加