革命圧殺が核と戦争の本質 学問・学生の戦争動員許すな マル学同・広大支部の8・6アピール

週刊『前進』06頁(2690号05面02)(2015/07/20)


革命圧殺が核と戦争の本質
 学問・学生の戦争動員許すな
 マル学同・広大支部の8・6アピール

人民の決起が70年談話粉砕

 7月15、16日の安保関連法の衆院強行採決を絶対に許さない! 7〜8月国会闘争を徹底的に闘い、「被爆70年8・6ヒロシマ大行動」に大結集しよう。戦争に突き進む安倍を倒そうと、戦争体験世代が人生の総括をかけて、また未来を担う若者が自らの行動で時代を切り開こうと続々決起している。「戦後レジームからの脱却」を掲げる安倍に対し、「戦後体制の限界」を根底からのりこえる広範な決起が始まっている。この深く広い労働者人民の決起を前に、「戦後70年談話」は粉砕された。今夏ヒロシマ闘争を、戦後革命の原点に立ち返り、これを圧殺して成立した戦後世界体制を全世界の労働者階級が打倒する、すなわちプロレタリア世界革命を宣言する日にしよう。

核・原発温存するNPT体制

 戦後体制とは何か? それは世界大恐慌と2度の世界戦争を引き起こし、全世界プロレタリアートによって打倒寸前にたたき込まれた帝国主義・資本主義が、スターリン主義の大裏切りで辛くも延命してきた矛盾に満ちた体制だ。「戦後」という言葉は欺瞞(ぎまん)だ。第2次世界大戦以降、20世紀前半を上回る規模で幾多の戦争が続いてきた。「1%」にも満たない極少数の支配階級が「99%」の労働者民衆を支配する階級支配は、巨大な軍事機構(日米安保などの集団安全保障体制)と、実際の戦争で維持されてきたにすぎない。その先端に核兵器があった。労働者の国際連帯を破壊し、プロレタリア革命へのエネルギーを奪いたたきつぶしてきたものこそ核と戦争だ。
 その戦後体制も、大恐慌下で決定的に危機だ。G7の決裂を背景に、5月に開かれたNPT(核拡散防止条約)再検討会議は、各国が核兵器使用権に固執したために決裂した。広島の地元紙は「核兵器廃絶を待ち望んできた被爆者には信じがたい結末」「悲願はまたも遠のいた」(中国新聞5・24付)と嘆き、反核運動が方向性を失ったかのように報じた。しかしこれは、NPT体制の幻想にすがる広島・長崎市長や被団協・原水禁など体制内運動の破産でしかない。
 NPT体制とは、第2次世界大戦の戦勝5カ国の世界支配と核兵器保有を認めさせ、それ以外の国に核兵器不保持を誓約させるものであり、戦後世界体制を保障する代物だ。NPTにすがることは、「権威」にすがって核をなくそうというものでしかない。そこに動員される被爆者・労働者も、けっして核廃絶の主体とはされずに力を奪われ続けてきた。しかもNPTでは、加盟した見返りに非核保有国の原発保有が可能となる。これで日本は原発(核)大国の道をひた走ってきた。体制内指導部が反核運動を「ブルジョアジーへの請願運動」「体制内政党が議会で多数をとる運動」にねじ曲げることで、NPT体制を補完してきた。その行き着いた結果が福島原発事故だ。
 8・6ヒロシマ大行動は労働者階級の力を確信し、NPTを打破する内容で前進してきた。現場労働者の怒りに依拠し、一人ひとりが「階級の指導部」となって闘ってきた。今こそ階級的労働運動・学生運動が、ヒロシマ闘争の責任勢力=多数派となり、核戦争に突き進む支配階級を打ち倒そう!

今こそ大学を反戦の砦に!

 そのチャンスは全世界で成熟している。EUの緊縮案と闘うギリシャ、パククネ打倒の第2次ゼネストに立ち上がった韓国を見よ。単に「食えない」から立ち上がっているのではない。帝国主義とスターリン主義が労働者解放の闘いを血の海に沈めてきた、苦難と屈従の歴史に決着をつける闘いとして自覚的に決起している。その闘いが膨大な若い「ゼネスト指導部」を生み出し、前進している。日本も同じだ。戦後憲法の建前である「平和」「民主主義」も実現されなかった沖縄で、戦後史に終止符を打つ全島ゼネストが始まっている。沖縄に続き、戦後体制をのりこえる労働者民衆の新しい社会をつくろう。
 その機運は大学でも満ちている。安倍政権は戦争法と一体で、大学に入学式での「国旗・国歌」強制、理系学部への軍事研究、文系学部の廃止、奨学金貸し付けによる経済的徴兵制導入などを進めている。学問・大学のすみずみまで「1%」の連中が支配し、あげくに「1%」のための戦争に学問・学生を動員しようというのだ。
 これに対し、「安倍のために死んでたまるか!」「戦争協力拒否」と、国会前・街頭で若者が歴史的行動を開始している。それは、学生の団結体である学生自治会をよみがえらせ、キャンパスを反戦の砦(とりで)=社会変革の砦とする闘いに発展している。
 核と戦争で「99%」を搾取し支配してきた「1%」の世界支配を終わらせよう。8・6ヒロシマをその闘いの出発点とすべく、キャンパスの仲間とともに駆けつけよう!
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