自治労大会へアピール 戦争・民営化・総非正規職化阻止へストライキで闘おう

週刊『前進』08頁(2693号03面01)(2015/08/17)


自治労大会へアピール
 戦争・民営化・総非正規職化阻止へストライキで闘おう


 8月24〜26日、金沢市内で自治労第88回定期全国大会が開かれる。83万自治労組合員は安倍打倒の先頭に立つのか否か。本大会は重大な決戦の岐路に立っている。労働者人民の怒りはほとばしり、安倍打倒の情勢が日々深まっている。労働組合の力を爆発させ、戦争と民営化・首切り、総非正規職化に絶対反対のゼネストを! 国鉄と安保国会をめぐる9月決戦に総決起しよう。

階級的労働運動派は安倍打倒の先頭に立つ

 第一に、階級決戦の先頭に立ち、安倍打倒のスト方針を確立しよう。
 7・15〜16国会闘争に続き、8・6広島、8・9長崎、8・11鹿児島・川内原発、「戦後70年」の8・15と、闘いが激しく燃え広がっている。韓国・民主労総のパククネ政権打倒のゼネストをはじめストライキが世界中で闘われている。
 1930年代を超える経済の破滅と世界戦争の危機が切迫し、労働者人民の怒りが火を噴いている。国家財政破綻のギリシャに対するドイツ・EU帝国主義と金融資本による強盗的略奪、それに対するギリシャ労働者の闘いを見よ。危機の本質は帝国主義・新自由主義の最後的破綻と崩壊だ。闘いは非和解であり、資本主義の枠内での収拾も解決策もありえない。社会の根底からの変革、プロレタリア世界革命の時代が来ているのだ。
 破滅のふちに立つ安倍政権は、一握りの支配階級の権益を守るためにブルジョア独裁の本質をむき出しに、戦争法と原発再稼働、民営化・首切り、総非正規職化に突進している。
 そしてそれに呼応する形で、日本共産党スターリン主義やシールズ(自由と民主主義のための学生緊急行動)幹部、連合・体制内労組幹部は、「自由民主主義」「持続可能で健全な成長と公正な分配」を旗印に、闘いをブルジョア議会と資本主義の枠内に必死に抑え込もうとしている。自治労本部が掲げる大会の「重点課題」も「危機に瀕(ひん)する日本社会と改革のための運動・政治の再構築」であり、「『中道』『リベラル』勢力の総結集」でしかない。それ自体が攻撃への屈服と戦争への道だ。
 しかしそうした策動を吹き飛ばして、新自由主義への怒りが爆発している。人びとの命と生活、労働と社会の根こそぎの破壊が問題となっているからだ。国鉄分割・民営化以来、絶対反対で闘ってきた階級的労働運動派を先頭に闘いは非和解的に発展している。問われているのは労働組合だ。

「公共部門の産業化」に絶対反対の職場闘争を

 第二に、現業・保育職場を先頭に、安倍の「公共部門の産業化」に絶対反対のストライキで闘う方針を確立しよう。
 6月30日に閣議決定された骨太方針と成長戦略は、公共・社会保障部門の産業化・全面民営化と切り捨ての階級戦争続行を宣言した。新自由主義の最後的破綻として爆発する財政危機と「人口急減・超高齢化」を逆手にとった攻撃だ。そのために地方交付税自体を解体しようとしている。
 それは人事評価制度導入と一体の公務員全員解雇・総非正規職化と賃金破壊、労組破壊であり、社会の最後的崩壊をもたらす。もはや妥協・屈服の余地は一切ない。
 安倍は、「公共サービス分野への企業の参画拡大」し「『成長の新たなエンジン』に育てる」とうたった。保育所の民営化・民間委託と保育士資格の解体=総非正規職化を進める子ども・子育て支援新制度や、児童館全廃・民営化に直結する「放課後子ども総合プラン」を強調した。「医療介護サービスが深刻化する」として「高齢者の地方移住」で切り捨てることにまで言及した。「公的支出の抑制」を掲げて行政事務の委託、公的資産・施設の売り渡し、徴税強化と業務の全面外注化、治安と徴兵制のための総背番号=マイナンバー制などを列挙した。
 一切が職場攻防にかかっている。現業・保育職場が最大の決戦場だ。
 自治労本部は「財政再建」と一体で「公共サービス改革と税制改革をセットにした改革」を打ち出した。それは民営化・外注化・非正規職化への全面協力と増税以外の何ものでもない。自治労本部・体制内幹部が進める「職の確立」「現業活性化」「意識改革」、任用替えと人事評価は何をもたらしているか。安倍と当局による民営化攻撃と真っ向から闘うことなく「労使協調」の立場に立って「公務員だからここまでできる」などと、これまで以上の労働強化を自ら買ってでる「働こう」運動で、職場も労働も守れるはずがない。労働者としての団結と階級性が解体され、闘うこと自体が否定されるのだ。
 資本主義の「財政再建」の立場から「税と社会保障の一体改革」を掲げ、社会保険庁解体=民営化・首切り、消費増税を進めた民主党政権と自治労本部の大罪を許してはならない。労働組合としての階級的立場を投げ捨てた本部方針を粉砕しよう。公共部門の産業化と社会保障切り捨てに「生きさせろ!」の怒りを爆発させる労働者人民の先頭に立ち、13年4・26全国ストを超えるような決戦方針をうち立てよう。

解雇撤回・非正規職撤廃闘う労働組合つくろう

 第三に、国鉄決戦を先頭に、解雇撤回・非正規職撤廃を闘う労働組合を全国でつくりだそう。
 本部は「公共サービスを担う非正規労働者の10万人組織化」を掲げた。何のための組織化か。本部は「非正規労働者の雇用継続・処遇改善・格差是正」を言う。しかし民営化・外注化阻止、非正規職撤廃は絶対に闘争課題としない。それどころか、当局の「財政再建」攻撃にくみし一体となって進めているのだ。委託先の労働者の解雇はもとより、自治体が直雇用する非正規職労働者に対して任用(雇用契約)更新のたびごとにかけられる雇い止め、さらに3年とか5年の更新上限による雇い止め攻撃に反対し、解雇撤回を求めて総力で闘いぬくことなどない。自治労本部・体制内幹部がやろうとしているのは、現場から巻き起こる非正規職労働者の「生きさせろ!」の決起を、「組織化」の名で抑えつけようということだ。
 しかしこんなペテンはもはや通用しない。国鉄分割・民営化以来の動労千葉の解雇撤回闘争に対し、最高裁は上告棄却の6・30反動決定を下した。しかし同時に組合員に対する採用差別を不当労働行為であると認めるしかなかった。吹き荒れる解雇攻撃に対する総反撃の号砲となったのだ。
 解雇撤回は労働組合の第一級の課題だ。それは非正規職撤廃と一体だ。非正規職化は労働者を分断し労働組合を解体し、非人間的な労働強化をもたらす。これに対し非正規職労働者は労働者自己解放の闘いの先頭で労働組合をつくり労働を奪い返す力を持っている。ひとたび反撃の火の手が上がれば、新自由主義の支配は崩れ去るのだ。
 動労千葉は下請けのCTS(千葉鉄道サービス)の非正規職を組織し、一体となって解雇撤回と外注化阻止・非正規職撤廃を闘っている。
 現業・保育職場を先頭に火の手が上がっている。自治労本部・体制内幹部から労働組合を取り戻し正規と非正規の分断をのりこえて絶対反対のストで闘おう。動労総連合建設を進めゼネストを切り開く階級的労組拠点を全国につくりだそう。

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