動労千葉 解雇撤回へ闘いはこれからだ 上告棄却を弾劾し決起集会

週刊『前進』06頁(2695号01面02)(2015/08/31)


動労千葉 解雇撤回へ闘いはこれからだ
 上告棄却を弾劾し決起集会


 動労千葉と国鉄闘争全国運動は8月23日、東京・永田町の星陵会館で「闘いはこれからだ!上告棄却弾劾!報告・決起集会」を開き、400人が結集した。首相官邸や国会を目の前にした会場で、集会は動労千葉鉄建公団訴訟の最高裁6・30上告棄却決定を弾劾し、解雇撤回を実力でもぎりとる新たな闘いへの突入を高らかに宣言した。
 全国運動呼びかけ人の山本弘行さんが開会あいさつで、「最高裁に国鉄分割・民営化を国家的不当労働行為だと言わしめたことは大きな地平だ」と力説し、今秋、全国各地の国鉄集会で国鉄闘争全国運動の組織的基盤を固めようと訴えた。
 主催者としてあいさつした全国運動呼びかけ人の伊藤晃さんは「10万筆署名の力を100万、1千万に広げ、労働者の力、希望、誇りに立つ組織を再建しよう。各地の国鉄集会でその意思統一をし行動をつくろう」と呼びかけた。
 解雇撤回10万筆署名呼びかけ人の芹澤壽良(せりざわ・ひさよし)さんは、「解雇撤回の要求を基本的・原則的に一貫して堅持し、労働基本権を行使し、連帯行動を背景にすべての合法的運動を実践してきた動労千葉の闘いは、日本の労働運動史に残る闘いを築き上げた」と発言した。
 新たな闘いへの決意を動労千葉の田中康宏委員長が述べ、「採用差別は不当労働行為だったと最高裁で確定した以上、採用手続きをやり直せとJR東日本に申し入れる」と表明、「歴史を変える先頭に国鉄闘争が立つ。外注化・非正規職化を粉砕し、新たな闘いに立ち上がる」と戦闘宣言を発した。(発言2面)
 動労千葉弁護団長の葉山岳夫弁護士は、憲法判断から逃げ、解雇撤回を否定した最高裁決定を厳しく批判しつつ、「最高裁が不当労働行為の認定を否定することもありえた。それを10万筆署名の力で阻止し、国鉄関係の裁判の中で唯一の画期的判決をかちとった」と総括、「解雇撤回を実現するのは階級的労働運動の力だ」と訴えた。
 動労千葉争議団の高石正博さんが「解雇自由の世の中を絶対に許さない」と不屈の闘志を明らかにし、中村仁さんは「総非正規化と戦争に向かう世の中に絶対反対で闘い続ける」と力強く述べ、林利明さんは「中野洋前委員長の遺志を継承して頑張る」と語った。
 国労秋田闘争団の小玉忠憲さんが「解雇撤回の道は動労総連合を全国につくること。その先頭に立つ」と断言した。

追いつめられた安倍政権倒そう

 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の武谷新吾書記次長は、「解雇撤回・職場復帰は裁判ではなくストを中心とした大衆行動によってのみかちとられる」と強調し、「追いつめられているのは安倍の側だ。資本主義が終焉(しゅうえん)を迎える中で、支配階級には戦争しか進む道がない」と喝破、これと全面対決する11・1労働者集会の成功を訴えた。
 全国金属機械労組港合同の木下浩平執行委員は、「故大和田幸治委員長も労働運動再生の道は国鉄闘争にあると語っていた。港合同は団結権を破壊する者とは断固闘う」と表明した。
 動労水戸の石井真一委員長が、常磐線全線開通と楢葉町への帰還強制の攻撃に怒りをたぎらせて8・29いわき行動への総決起を訴え、9〜10月の決戦をストライキを構えて闘うと表明した。
 動労総連合強制出向無効確認訴訟の代理人を務める鈴木達夫弁護士は、外注化と根本的に対決してきた同訴訟の意義を説き明かし、9・11裁判への結集を呼びかけた。
 全国運動呼びかけ人の金元重さんは動労千葉の闘いを広く伝える宣伝戦の重要性を強調し、花輪不二男さんは「不可能と思われる壁を突き破ろう。安倍を倒そう。闘いの戦列を死守し勝利を」と熱く語った。
 決意表明を国鉄闘争全国運動・東京東部の会の小泉義秀さん、「オープンスペース街(まち)」への弾圧を粉砕し奪還された2人の仲間、自治体職場で新たに労組を立ち上げた労働者、合同・一般労組全国協議会の吉本伸幸代表、全学連の斎藤郁真委員長が行った。

全国拡大の勢い示す動労総連合

 集会が熱を帯びる中、動労総連合の組合員が壇上に並んだ。動労千葉の千葉機関区支部、佐倉支部、銚子支部、木更津支部、千葉運転区支部、幕張支部の各代表に続き、動労水戸の池田学執行委員、動労連帯高崎の漆原芳郎副委員長、動労西日本の山田和広書記長、動労神奈川の中村幸夫委員長、郡山総合車両センターの橋本光一さん、動労総連合・新潟の星野文男委員長が発言した。動労総連合が全国に拡大している勢いが示された。
 まとめを動労千葉の長田敏之書記長が行い、「国鉄分割・民営化は戦争をするためにやられた。だから最高裁はこの時期に上告棄却決定を出してきた。だがわれわれは負けていない。動労千葉は外注化と闘い、非正規の仲間の結集をつくり出し、闘う労働運動を復権する。組織拡大を実現してこの時代に勝負する」と宣言した。
 集会には韓国鉄道労組ソウル地方本部からの連帯メッセージが寄せられた。(3面に全文紹介)
 全金本山労組の長谷武志副委員長の音頭で団結ガンバローを行い、決戦の陣形を打ち固めた。
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