外注化阻止・非正規職撤廃、戦争法反対 動労千葉10・1ストから11月へ

週刊『前進』06頁(2699号02面01)(2015/09/28)


外注化阻止・非正規職撤廃、戦争法反対
 動労千葉10・1ストから11月へ


 10月1日、動労千葉は国鉄分割・民営化絶対反対、外注化阻止・非正規職撤廃のストライキに立ち上がる。このストライキはまた、安倍政権の戦争法強行を弾劾し、戦争を阻止する闘いの新たな開始である。さらに「ストライキと国際連帯で戦争を止めよう!」を掲げる11・1全国労働者総決起集会への結集を呼びかける闘いでもある。

業務と出向者をJRに戻せ

 10・1ストライキは第一に、外注化阻止のストライキである。JRは検修職場(列車の保守点検業務)の動労千葉の組合員を、子会社のCTS(千葉鉄道サービス)に強制出向させた。その時、JRは「出向は原則3年」だと団交で明言した。10月1日は強制出向から3年目だ。しかしJRは9月8日から、出向を1年延長するという事前通知を突如、強行してきた。
 これに対する組合員の怒りが爆発した。「原則3年は全部うそだったのか」「3年たってもCTSが独立して業務のできる体制にはまったくなっていない。外注化は失敗した。撤回あるのみだ」「外注化した業務と出向者全員をJRに戻せ」。この怒りを基礎に動労千葉はストライキに立つ。
 国鉄分割・民営化体制=JR体制は、JR北海道に示されるように完全に破綻した。JR北海道はほとんどの線区の廃線化に向かっている。JR東日本の事故多発は、全面的な外注化がその原因だ。ブルジョアジーの雑誌『選択』9月号は、「JR各社は労組つぶしのために保線などの業務を一部外注化した経緯があるが、これが現場での情報共有をさらに難しくしてしまった。社内での情報伝達ミスは、事故に直結する深刻な問題だ」と言い、資本の側からも外注化が事故の原因であることを認めざるを得なくなっている。
 にもかかわらずJRは、鉄道の全業務に及ぶ外注化に踏み切っている。これが第2の分割・民営化攻撃の核心だ。
 JRは新宿、東京、上野、池袋、品川、渋谷、秋葉原などの東京圏主要駅を全面的に外注化しようとしている。最後は運転士や車掌の業務も外注化する。これはJRで働くすべての労働者を非正規職にするものだ。こうして労働者をいつでも解雇できるようにし、超低賃金で働かせる。雇用と賃金の全面破壊が進行しているのだ。これに対する外注化阻止のストライキは、まさに「生きさせろ」の闘いである。
 断じて許せないことにJRは9月18日、動労千葉青年部員に対して出向解除の事前通知を強行した。出向解除とはCTSからJRに戻すということだ。だが、仕業検査や構内運転業務はすべて外注化されている。JRに戻っても仕事はない。しかも、出向が解除されれば、泊勤務から日勤勤務になって賃金も下がる。JR資本によって無理やり出向させられ、今度は長年やってきた仕業検査・構内運転業務まで奪われるのだ。構内運転のための限定免許をわざわざ取った青年部員から、その仕事を奪うことが許されるか!

動労総連合の圧倒的拡大へ

 そしてこれは動労千葉の団結を破壊する組織破壊攻撃だ。外注化は労働者をばらばらにし、分断する。この攻撃と闘いぬくことを通して、団結を強化し分断を粉砕することができる。あきらめたら負けだ。資本に対する怒りを常にわきたたせ対決してこそ勝利がある。
 すべての強制出向者とCTSのプロパーの仲間たちを、仕事と一緒にJRに取り戻す闘いに立ち上がろう。10・1ストライキを第2の分割・民営化粉砕、外注化阻止・非正規職撤廃の闘いの新たな出発点にしよう。
 今こそCTS労働者、青年労働者に組織を拡大する闘いに打って出よう。動労総連合が今、全国で感動的に結成されている。闘う労働組合をつくり出すことの自己解放性を、それは事実をもって示している。
 動労千葉は組織拡大の闘いを踏まえ、次のように提起している。①すべてを組織拡大の観点からとらえ返す、②闘いなくして組織拡大なし、③反合・運転保安闘争なくして組織拡大なし――の3点である。

戦争絶対阻止のストライキ

 10・1ストライキは第二に、戦争法絶対反対の根底的な決起である。
 動労千葉は小泉政権時代の有事法制定に対して2003年、「戦争協力拒否宣言」を発した。そして同年3月、イラク戦争に反対して72時間のストライキに立ち、約600本の列車をストップさせ、国際的にも大きな注目を集めた。
 安倍政権は戦争法絶対反対の怒りに国会が包囲される中で19日に戦争法を強行し、11日には総非正規職化を狙う労働者派遣法改悪を押し通した。この攻撃は帝国主義の未曽有(みぞう)の危機、大恐慌に突き動かされたものだ。国会を包囲する労働者人民の闘いは日々、戦闘化し、議会主義の枠内に押しとどめようとする民主党、共産党などの制動・敵対を打ち破って数万、数十万の実力闘争として爆発した。
 この闘いを根底で支えたのは、30年に及ぶ国鉄分割・民営化反対―1047名解雇撤回の闘いであり、それを支援する100万人の陣形だ。戦争を止めるのは労働者階級の闘いだ。ストライキ―ゼネストで戦争を止めよう。「生きさせろ」のゼネストに立とう。

韓国ゼネストとの連帯貫き

 10・1ストライキは第三に、韓国・民主労総ゼネストに連帯する闘いである。民主労総は4月、7月と2波のゼネストに立ち上がった。労働者の権利を奪い、非正規職に突き落とし、労組を破壊する攻撃に対し、「パククネ政権打倒」を掲げて闘っている。9月23日には緊急ゼネストが打ち抜かれ、さらに11・14全民衆総決起大会を頂点とする11~12月の大決戦に向かっている。この民主労総との階級的団結こそが、帝国主義の朝鮮侵略戦争を阻止するのだ。
 ストライキで戦争を阻止しよう。動労千葉ストライキの息吹をあらゆる職場に還流させ、徹底的な組織戦を貫いて11・1労働者集会1万人結集に攻め上ろう。
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