9・23韓国 民主労総がゼネスト 〝パククネ倒すまで闘う〟 大統領官邸へ進撃、54人逮捕

週刊『前進』06頁(2699号06面01)(2015/09/28)


9・23韓国 民主労総がゼネスト
 〝パククネ倒すまで闘う〟
 大統領官邸へ進撃、54人逮捕

(写真 大統領官邸への行進を阻む警察と対峙するデモ隊【9月23日 ソウル】)

(写真 9月23日のゼネスト大会の現場で組合員とともに座り込むハンサンギュン委員長【中央】)


 9月23日、韓国で民主労総(全国民主労働組合総連盟)が4月と7月に続く第3次ゼネストに立ち上がった。パククネ政権が韓国労総の幹部の大裏切りをてこにして、資本の搾取を野放しにする「労働市場構造改革」という名の攻撃を一気に推進しようとしてきたことへの、緊急かつ猛烈な反撃だ。
 9月17日のスト決定から1週間もない中で、全国で5万人以上がストに入り、その中から1万5千人が上京闘争を闘い、首都ソウルに集まった。
 午後3時、民主労総本部のあるソウル市中区・京郷新聞社前の街路を占拠して、ゼネスト大会が開かれた。逮捕令状が出ているハンサンギュン民主労総委員長が現場に登場し、最前列で組合員と一緒に座り込んだ。
 大会ではハンサンギュン委員長、公共運輸労組のチョサンス委員長、この日に全組合員がストに突入し2千人がソウルへの上京闘争に決起したホームプラス労組の委員長、非正規職労働者や青年労働者の代表などが次々と決意を表明した。
 ハンサンギュン委員長は、財界や国会、政府与党への弾劾だけでなく、「今や大統領官邸に向けて怒りの矢を放つ時が来た」と宣言した。「倒れても再び立ち上がる雑草のようになんとしても政権の心臓部まで進撃し、この地の2千万労働者と全民衆の人生に責任を負う歴史的第一歩を踏み出そう!」と訴え、この日を起点に11月全民衆総決起へ、パククネ政権を打倒する闘いに上りつめようと提起した。
 チョサンス公共運輸労組委員長は「軍事独裁時代に回帰しようとする政府を阻止するには、独裁政権を倒した1987年労働者大闘争のような闘争が必要だ」と訴え、10月15日に公共部門の労働者がこぞってストライキに突入することを決定したと報告した。
 大会後、デモ隊は両側8車線の道路を埋め尽くして大統領官邸方向へ進撃を開始した。その行く手を数十台の装甲車を並べた警察がさえぎり、各所で激突となった。恐怖した警察権力は、光化門広場に再び集結したデモ隊の解散過程を襲撃し、カプサイシン入りの催涙液を浴びせ、取材の新聞記者にまで無差別に暴行を加えた。
 大会に先立ち、民主労総と全教組(全国教職員労働組合)の組合員は国会と与党・セヌリ党本部への抗議闘争に立った。ここでも警察は、民主労総のチェジョンジン首席副委員長など41人をその場で連行した。逮捕者は計54人にのぼった。

11月大決起へ闘争本部発足

 パククネ政権は民主労総のストを「政治ストであり違法だ」とわめき、大弾圧に必死となった。9・23ゼネストがこれを打ち破って爆発したことに、政府と財界は悲鳴を上げている。
 現代自動車労組は23日から25日まで3日間の連続闘争に立つと決定し、この日午前・午後各4時間のストに突入した。車両3300台が生産できず、損失額は730億㌆に上った。韓国労総の中からも、幹部の裏切りに怒り、民主労総とともに闘う意志を表明する組合が出てきている。
 9・23の前日には、労働者階級とともにパククネ打倒まで闘うことを決意した農民、貧民、障害者、学生、宗教者、知識人など58団体が民主労総本部に集まって「民衆総決起闘争本部」を発足させた。11・14全民衆総決起大会へ、「ひっくり返そう世の中を!」を統一スローガンに総進撃が始まった。
 これに連帯し、11月労働者集会へ、日本での闘いを切り開こう。

このエントリーをはてなブックマークに追加