京都・崇仁住宅裁判 早期結審うち破る 闘いは新たな段階へと突入

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週刊『前進』04頁(2713号04面03)(2016/01/11)


京都・崇仁住宅裁判
 早期結審うち破る
 闘いは新たな段階へと突入

(写真 崇仁支部【準】懇談会【昨年11月】)

 2015年、全国水平同盟の躍進の年を締めくくる闘いとして、12月の住宅追い出しに絶対反対で闘う京都での崇仁(すうじん)裁判、東三条裁判闘争を軸とした水平同盟崇仁支部(準備会)の闘いがあった。
 世界大恐慌が深まり、最末期の帝国主義が世界戦争への突入へと絶望的にかじを切ろうとしている中、ひとたび絶対反対の旗が打ち立てられれば、巨万の労働者階級との合流が可能な革命的情勢が成熟している。
 崇仁と東三条の闘いは、そういう意味では、まさに〈時代の申し子〉と言える。京都市は住宅追い出し、応能応益家賃制度、市営浴場と保育所の廃止など民営化・非正規職化・外注化攻撃そのものと言える地区(ムラ)の更地化攻撃をかけてきている。これとの全面的対決を通して、この社会の矛盾を肌で感じとり、当該の同盟員一人ひとりが「〝自分だけの住宅追い出し攻撃〟ではない。これは全体にかけられた攻撃である」ということを、団結を通じて感じとることができた15年の闘いであった。
 何よりも崇仁支部(準備会)と固く団結している西郡、高槻、杉並支部などの全国水平同盟の仲間の存在が大きい。もっと言えば、全国水平同盟建設を合同労組の闘い、階級的労働運動として、党建設の正面課題に据えた地区党との団結の度合いによって崇仁・東三条の闘いは進む。
 その団結の力はまず裁判闘争で現れた。崇仁のAさん、東三条のBさんは、裁判の早期結審を狙う裁判所と京都市の思惑を打ち破って、次回裁判で本人尋問をかちとった。これは当該と地区党と関西の仲間、そして弁護団との団結によってかちとったものだ。
 特に12月22日、崇仁のAさんの裁判(京都地裁第1民事部・齋木稔久裁判長)では、住宅の追い出し問題が家賃値上げ、市営浴場廃止など地区の存亡にかかわる問題であることを裁判ではっきりさせた。
 裁判長もさすがに「これで終わり」とは言えなかった。また、崇仁地区から「Aさんの言っていることは正しい」という声が公然とあがり始めた。一人の住宅追い出し問題は地区全体の問題であることが鮮明になった。地区での団結の拡大、全国水平同盟建設へとつなげていく。
 12月10日に行われた東三条の裁判(京都地裁第2民事部・牧賢二裁判長)では、その2日前に京都市はBさんを訴える反訴を行った。家賃を供託して闘うBさんに「家賃滞納」の条例違反として、追い出し裁判を起こしたのだ。絶対に許すことはできない。しかしこれは敵が追い込まれている証拠である。団結の力で絶対に粉砕しよう!
 戦争法を強行し、非正規職拡大に突き進み侵略戦争に突進する安倍政権との対決軸としてこの闘いはある。国鉄闘争、合同労組の闘いと連携し、崇仁支部準備会と東三条は、社会を変える絶対反対の結集軸として大きく飛躍する決意だ。
(京都・朝霧広巳)
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