農地死守、侵略戦争阻止、安倍打倒 3・27三里塚全国集会(成田市)へ

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週刊『前進』04頁(2729号03面01)(2016/03/07)


農地死守、侵略戦争阻止、安倍打倒
 3・27三里塚全国集会(成田市)へ


 三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかける3・27全国集会(成田市赤坂公園)に結集しよう。三里塚の50年の不屈の地平は労働者・農民の未来を照らし出す希望の光だ。三里塚を闘う労働組合・学生自治会の拡大が、戦争と貧困を強制する安倍政権を倒し、資本主義に終止符を打つ力となる。安保国会決戦の爆発に続き、京大反戦バリストを打ち抜いた全学連への弾圧を許すな! 16春闘の爆発と3・27大結集から、7月参院選と7・3三里塚闘争50周年の集いへと攻めのぼろう。

朝鮮侵略戦争の輸送拠点成田空港との正面対決を

 世界大恐慌の深化のもとで追い詰められた安倍政権の派遣法改悪、「残業代ゼロ」「解雇の金銭解決」の労働法制大改悪は、1985年以来の大転換として労働者を総非正規職化する攻撃だ。TPP、「国家戦略特区」は、国家・資本の延命のために食糧や医療までも金もうけの道具とするものだ。成田市では、成田空港も巻き込んだ医療特区構想が推し進められている。
 安倍政権は、労働法制改悪と一体で戦争・改憲攻撃を強めている。3月末の戦争法施行に向け準備を進めている。北朝鮮の核・ミサイル施設への先制攻撃、金正恩暗殺を含む作戦計画「5015」を適用する史上最大規模の米韓合同軍事演習「キー・リゾルブ」「フォール・イーグル」が行われている。
 この朝鮮侵略戦争超切迫情勢と真っ向から対決するのが三里塚闘争だ。成田空港は、ベトナム戦争が激化する1960年代、羽田空港の航空機の約7割が軍需物資・将兵・戦死者を運ぶ米軍のチャーター機で占められる中で、代替空港として計画された。羽田の現実を目の当たりにした北原鉱治事務局長、萩原進青年行動隊長(当時)を先頭に、反対同盟は「軍事空港絶対反対」のスローガンを掲げた。
 94年の朝鮮危機の際に米軍は、成田空港を米兵50万人を受け入れる戦略的空輸基地として位置付けた。大型輸送機に不可欠の4千㍍級滑走路は、横田、嘉手納、成田にしかない。
 「戦時徴用を拒否する」と声明を発した全日本海員組合の闘いに続き、成田でも空港労働者の決起をかちとろう。

「実力闘争」と「労農連帯」は三里塚闘争50年の地平

 軍事空港の完成を阻む三里塚が今、労働者人民の結集軸になっている。
 闘争の原点は、日帝の戦争政策、農民蔑視の棄民政策に対する根源的怒りだ。この怒りを見据えられない日本共産党は闘いの当初に脱落していった。革共同は社会の主人公である労働者・農民をとことん信頼し、スターリン主義、ファシスト反革命らと対決してきた。反対同盟農民は従来の農民運動の枠を越え、国家権力との非和解の実力闘争を闘い、国家権力万能神話を打ち砕いた。
 戸村一作委員長は「闘争の勝利は敵に対する敵愾(てきがい)心の強弱によって決せられる」と喝破し、この戸村精神を体現した市東東市さん(孝雄さんの父)は「強制執行来るなら来い」「闘魂ますます盛んなり」と闘った。この不屈・非妥協の精神は長男の市東孝雄さんを始め現在の反対同盟に引き継がれている。三里塚は日帝の国策と直接対決する沖縄・福島を始めとする全国の反基地、反原発の闘いの先頭に立っている。世代を越えて継続してきた実力闘争が韓国・民主労総を始め世界の労働者階級に大きな感動を与えている。
 この闘いの最深の力は、動労千葉と反対同盟を車の両輪とする労農連帯にある。動労千葉は、首をかけてジェット燃料貨車輸送阻止闘争を闘った。それが動労本部からの分離・独立をかちとり、国鉄分割・民営化攻撃を根本において粉砕し、今日まで反合・運転保安闘争、外注化阻止闘争を闘う力を養った。社会の富を生産する労働者や農民に戦争動員と貧困・生活破壊を強制する攻撃に対して、反対同盟と動労千葉は世界に誇る不抜の労農同盟を築き上げてきた。この革命的地平の解体なしには、日帝は戦争政策を進めることができない。

第3滑走路計画を粉砕し市東さん農地決戦勝利へ

 昨年6月、東京高裁・小林昭彦裁判長は農地法裁判控訴審で、一審判決に続き市東さんの耕作権・生存権を否定し農地強奪を認める判決を下した。絶対に許せない! 食料を生産し届け、命を支える誇り、喜びは金に換えることなどできない。ましてや農地の戦時徴発は断じて認められない。市東さんは「最高裁で必ず引っくり返す」と闘志を燃やしている。
 反対同盟は緊急5万人署名を呼びかけ、1月28日に最高裁に1万1126筆を提出した。市東さんの怒りはすべての闘う人民の怒りとひとつであることを最高裁に知らしめるために、5万人署名を貫徹しよう。動労千葉・関西生コンを始め労働組合が自らの課題として取り組み、続々と賛同を寄せている。労働組合・学生自治会の賛同を集め、農地強奪阻止の決戦陣形を構築しよう。

青年・学生は援農に行こう

 朝鮮戦争切迫の危機に追い詰められた国家権力・成田空港会社(NAA)が新たに繰り出してきたのが第3滑走路建設攻撃だ。NAAは昨年、夏目誠社長を本部長に第3滑走路建設、B′滑走路の1千㍍延長、夜間飛行制限の緩和などの「空港機能強化」を掲げた新組織を立ち上げた。そしてその「機能強化」のためには「127万平方㍍の用地取得、1200億円の費用が必要」などと主張している。
 この新たな空港をつくるにも等しい攻撃に対し、周辺住民の怒りの声が巻き起こっている。
 反対同盟の空港周辺地域一斉行動は毎月欠かすことなく34回を数え、住民の怒りを組織してきた。この力が今こそ発揮される時だ。空港内外の労働者・農民の決起を生み出そう。
 全国農民会議の発展、「農地を守る会」運動の拡大は決定的だ。全国各地に地域拠点を打ち立てよう。
 最後に、援農の重要性を訴えたい。現地で直接農地に触れ農作業をする中で、三里塚闘争の素晴らしさを深く知ることができる。農民の苦労と喜びの共有は闘いの原点だ。青年・学生を先頭に援農に駆けつけよう。
 動労総連合を先頭に労組旗・大学自治会旗を林立させ、全国から3・27集会に駆けつけよう。万余の人民で赤坂公園を埋め尽くそう。
〔土屋栄作〕

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最高裁による強制収用許すな!
第3滑走路粉砕! 安倍政権打倒!
3・27全国総決起集会
 日時 3月27日(日)正午
 会場 成田市赤坂公園 (成田ニュータウン内)
 主催 三里塚芝山連合空港反対同盟

【行き方】
 JR成田駅より約2㌔。バスはJR成田駅西口乗り場2番線発。①中台線〜「赤坂公園」下車 ②中央通り線から「保健福祉館」下車

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