軍事空港阻止!3・27三里塚集会へ 反対同盟からの訴え

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週刊『前進』04頁(2731号03面02)(2016/03/14)


軍事空港阻止!3・27三里塚集会へ
 反対同盟からの訴え


 三里塚芝山連合空港反対同盟の5氏から3・27全国総決起集会に向けてのアピールが寄せられた。16春闘を闘い抜き、全国から成田市赤坂公園に結集しよう。(編集局)

原則貫いた50年の闘い
 事務局長 北原鉱治さん

 三里塚闘争を支援する全国のみなさん。3・27全国集会への結集を訴えるメッセージを送ります。
 本年、三里塚闘争は50周年を迎えました。これほど長い期間闘うことになろうとは思っていませんでしたが、反対同盟は「空港絶対反対、農地死守・実力闘争」の原則を揺るぎなく貫いて闘ってきました。
 これも動労千葉を始め、労働者、農民、市民、学生のみなさんの支援のたまものです。三里塚闘争は、反対同盟だけのものではない。全人民のものです。
 成田空港会社(NAA)は市東孝雄さんの自宅と農地を空港施設によって囲い込んだ上、農地法を悪用して裁判に訴え、農地の明け渡しを迫っています。市東さんから農地を奪う暴挙、生きられなくする攻撃をなんとしても粉砕しよう。農業破壊のTPPを阻止しよう。
 軍事空港づくりのための第3滑走路建設を断じて許してはなりません。朝鮮半島で戦争が勃発すれば、米国から50万人にも及ぶ膨大な数の米軍が成田空港に飛来し、軍事基地とされてしまうのです。
 憲法9条の改悪まで言い出した安倍政権の戦争へののめり込みを許さず打倒しよう。
 反対同盟は健在です。ともに勝利まで闘いましょう。

市東さん守る陣形作ろう
 東峰 萩原富夫さん

 3・27に大結集し、成田市民13万人に直接私たちの訴えを届けよう。
 そして3・27から7・3集会まで、「三里塚50周年」の運動のうねりをつくり出し、市東さんの農地を守る陣形を一層強固にしたい。「国家権力が市東さんの土地に手をつけるのを許さない」という声が、日本全国にあふれるような状況をつくらなくてはならない。
 三里塚闘争はなぜ数々の試練に耐えて50年も続いてきたのか。それは地域の住民運動という枠を越えて、巨大軍事空港建設という国策と真っ向から対決し、反戦・反基地闘争の最先頭に立ち、国家体制そのものを問う闘いに成長してきたからです。だから、動労千葉を始め全国の労働者、農民、学生、市民が反対同盟を支援の輪で囲み、自分自身の闘いとして取り組んでくれました。
 安倍政権の戦争法強行に対し、昨年夏に国会を大規模に包囲した人びとの怒りが、今一層募っています。この怒りと固く結合し、空港周辺住民との連帯を深め、戦争のための第3滑走路を絶対に阻止し、農地を守りぬく決意です。
 反対同盟は最高裁の反動決定を許さないために、農地取り上げに反対する緊急5万人署名を訴えています。同時に賛同署名を集めており、著名な文化人、知識人なども含め、賛同人の輪が広がっています。これをさらに拡大したい。
 安倍の戦争政治を打ち砕く最前線に三里塚は立っています。3・27に大結集し、ともに安倍政権を打倒しよう。

農地強奪を許さない!
 天神峰 市東孝雄さん

 3・27全国総決起集会を成田市の中心部、成田ニュータウンの赤坂公園で開催します。ここでの大規模な集会・デモは初めてです。三里塚は、国家権力と50年間実力でわたり合い、労働者・農民・住民への不当な攻撃や時の政権の戦争政策と対決し闘ってきた。そのことを訴え、堂々とデモをし、三里塚の存在感を示したいと思います。
 第3滑走路計画は最初は威勢がよかったが、今は息切れ状態です。もう1本の滑走路なんて、簡単にできるものではない。反対同盟が強制代執行と実力で闘い抜き、今また周辺地域一斉行動を展開して地元の怒りを体現して闘っていることが、向こうを窮地に追い詰めている、そういう手応えがあります。
 3・27集会は、私の農地を守る闘いに勝利する上でも重要です。2月29日に、耕作権裁判の弁論が千葉地裁で開かれました。最高裁の農地法裁判と一体の重要な裁判です。ここで弁護団があらためて、農地の取得が違法、畑の位置の特定は間違い、これに関連する文書が偽造であることなどを指摘しました。父の署名と印鑑も偽造されていました。こんなデタラメな裁判で私にとってかけがえのない農地を奪い取ろうとは、本当に許せません。3・27集会の大成功で最高裁決戦に弾みをつけたい。
 私一人の力では勝てません。動労千葉、動労水戸を始めとした労働者のみなさんとの連帯を強化し、全国農民会議のみなさんとも農民同士のきずなを固めて闘いたいと思います。茨城を始め、農地を守る会運動が拡大していることを力強く感じています。
 3・27へ、そして7・3三里塚50周年集会の成功へ、ともに前進しましょう。

第3滑走路に住民怒る
 事務局員 伊藤信晴さん

 3・27集会では、三里塚闘争50年の誇りにかけて、「戦争絶対反対」を強烈に打ち出したいと思います。
 世界情勢は今新たな世界戦争の危機を迎えています。この3月に米韓の大規模な軍事演習が行われ、それが北朝鮮をさらなる体制的危機に追いやっています。朝鮮侵略戦争を再び許すのかどうかが問われます。そうした中での3・27です。
 成田空港が侵略の新たな拠点空港とされることは、火を見るよりも明らかです。安倍の戦争政策と農地強奪攻撃への怒りの大結集として、3・27をかちとりたい。
 「軍事空港阻止」は先輩方から受け継いだ反対同盟の真骨頂です。それを貫いてこそ、全国の労農学とともに50年の歴史を刻んでこれました。
 京都大学バリケードストへの大弾圧を許すことはできません。戦争政策に対し真っ向から立ち向かった6学生への政治弾圧です。こうした闘いに敵が心底恐れおののいていることの表れです。
 第3滑走路建設計画による芝山町廃村化に、町民は「もうがまんできない」と強く怒っています。3・27で市東さんの農地死守の闘いの正義を高らかにアピールし、戦争へ突き進む安倍への大反撃に立とう。

石毛らの裏切りに断を
 事務局員 太郎良陽一さん

 3・27集会を、市東さんの農地取り上げを阻止するための一層強固な陣形をつくる場にしたいと思います。
 今この社会の矛盾に苦しめられている労働者、農民、学生などと結合することが大事だと思います。私自身も痛感しているが、労働者の現実は本当に厳しい。新自由主義で互いの競争をあおり、人間同士の人間らしいつながりを金によって寸断する社会になっています。その頂点に位置しているのが今の安倍政権であり、その戦争政治だと言えます。
 こういう支配者の政治と非妥協で闘ってきたのが三里塚です。ところがそれを「元反対同盟」の肩書きで裏切ったのが、石毛博道や相川勝重町長だ。闘争終結演出が失敗した上に、彼らは今度は第3滑走路を誘致して利権をあさり私腹を肥やそうというところにまで転落しました。本当に許せない。こういう連中に住民の怒りとともに断を下し、第3滑走路を阻止します。
 3・27の次には、7・3三里塚50周年のイベントも控えています。これを一体的に成功させ、その力で市東さんの農地法裁判上告審闘争に勝利しましょう。

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