動労西日本 広島で第1波のスト 印刷事業所廃止阻止へ

週刊『前進』02頁(2734号02面02)(2016/03/24)


動労西日本
 広島で第1波のスト
 印刷事業所廃止阻止へ

(写真 JR広島印刷事業所前でスト突入集会を開きこぶしを突き上げた【3月16日】)

 3月16日、動労西日本は広島印刷事業所を拠点に16春闘第1波ストライキを決行した。
 午後1時、ストを通告し職場の門を出た岡崎昭夫執行委員を、大江照己委員長ら動労西日本各支部から総結集した組合員と広島連帯ユニオンなどの支援の仲間が拍手で迎えた。岡崎執行委員は誇り高くこぶしを上げた。広島印刷事業所前でスト突入集会が開催され、岡崎執行委員が堂々とスト突入宣言を読み上げた。
 このストは第一に、広島印刷事業所廃止=解雇・外注化攻撃に対し、絶対反対を貫く闘いとして打ち抜かれた。広島駅前再開発と一体の広島印刷事業所7月廃止攻撃は、国鉄から引き継がれてきたものを最後的に一掃し、外注化と非正規化を全面的に推進する第2の分割・民営化攻撃だ。これに対して絶対反対を貫く岡崎組合員を先頭とする動労西日本の闘いは、JRを追い詰め、JR連合や西労による「廃止同意」の裏切り妥結を阻止し続けている。
 第二に、アベノミクスと官製春闘が総破産し、自動車や電機などと並びJR西日本が1026円というベア超低額回答を出す中で、ストで闘う春闘を復権する闘いとして貫徹された。
 第三に、史上最大規模の米韓合同軍事演習が行われ、朝鮮侵略戦争突入情勢にある中で、戦争と改憲に突き進む安倍政権への怒りの反撃として闘われた。それは京大反戦スト弾圧と闘う全学連6学生の闘いに断固として応えるものだった。
 岡崎執行委員1人の決起がJRを揺るがし、広島駅前を通る労働者の圧倒的な共感を呼び起こした。「本日スト」のビラはどんどん受け取られ、国鉄解雇撤回の新署名も多数集まった。大学で労働法を教えているという教員は、「こんな労働組合らしい闘いをしていた組合があったのか。授業で取り上げたい」と感動の声を上げた。
 4年連続で実質賃金は減少し、非正規職は労働者の4割を超え、貧困が拡大する中で「日本死ね!」という激しい怒りが渦巻いている。だが、連合も全労連もストひとつ打たず、会社の言うままに賃金は下げられ、外注化や非正規職化が進められている。揚げ句の果てが原発事故に戦争だ。
 労働組合のストライキだけが社会を変え、労働者の生きる道を開くことができる。動労西日本は岡崎執行委員のスト決起に続き、3月18日、福知山駅での第2波ストを貫徹し、第3波ストへと進んでいる。
(動労西日本書記長・山田和広)
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