各地で春闘スト・デモ・集会

週刊『前進』04頁(2735号02面01)(2016/03/28)


各地で春闘スト・デモ・集会

小田原
 動労神奈川を先頭に
 環境アクセス弾劾しデモ

(写真 東日本環境アクセス小田原事業所前にさしかかると、デモ隊は動労神奈川を先頭に怒りのシュプレヒコールを上げ続けた【3月19日】)

 動労神奈川と神奈川労組交流センター、国鉄闘争全国運動・神奈川が主催して3月19日に小田原で開かれた春闘集会には80人余が結集した。JR東日本の子会社・東日本環境アクセス小田原事業所による動労神奈川の時廣慎一組合員に対する解雇に決定的な反撃をたたきつけた。
 国鉄闘争全国運動・神奈川の二本柳実事務局長が基調を報告し、京大反戦スト弾圧の6学生を奪還したことと、動労千葉がCTS(千葉鉄道サービス)の就業規則改悪を阻止したことの勝利を確認し、①東日本環境アクセスへの徹底弾劾行動に立つ、②国鉄新署名で反転攻勢に打って出る、③韓国・民主労総との国際連帯で戦争を絶対阻止する、④動労総連合を軸に労組拠点を建設する、と鮮明に方針を提起した。
 記念講演を動労水戸の辻川慎一副委員長が行い、「学生が戦争反対を訴え、労働者が解雇撤回を闘うことを『犯罪』にデッチあげる世の中は腐りきっている」「金もうけのために労働者の誇りも命も奪いとるブルジョア社会の劣化・崩壊は明らかだ」「労働者の階級性を発揮し、階級の指導部になることが革命の核心だ」と訴えた。
 これに応え、動労神奈川の中村幸夫委員長が「解雇撤回を闘い組織拡大に挑戦する」と宣言。桑原豪臣組合員も資本に負けない自信をみなぎらせ、時廣組合員は「『石の上にも3年』の気持ちで粘り強く闘う」と揺るぎない決意を述べた。
 国労闘争団の成田昭雄さんが「動労神奈川の青年と最後まで闘う」と述べ、湘北合同労組委員長は「非正規にとって春闘は3月雇い止めとの死活をかけた攻防だ」と強調した。合同労組かながわ、自治労、郵政の労働者、病院労組、福島とつながり避難・保養活動を続ける平塚の仲間、婦民全国協相模原支部の発言が続いた。三浦半島教組の労働者は「非正規職や青年とつながる情勢に転換し始めた」と執行部役員選挙戦を総括した。
 動労神奈川支援共闘事務局が支援共闘の拡大を呼びかけ、神奈川労組交流センターの西田貴広共同代表が「動労神奈川の団結が神奈川全体の団結をつくり出した。国鉄闘争を軸に組織拡大と拠点建設に全力で挑戦しよう」と集会をまとめた。
 集会後、小田原駅を一周するデモに出た。東日本環境アクセス小田原事業所前で解雇撤回の怒りのこぶしを突き上げた。

動労西日本
 福知山で第2波スト
 外注化・過重労働に反対

(写真 原田隆司近畿支部長が第2波ストライキに突入した【3月18日 京都府福知山市】)

 3月18日、動労西日本は原田隆司近畿支部長の職場である福知山駅で春闘第2波ストを打ち抜いた。16日の広島印刷事業所でのストに続くストライキは、京都大学反戦スト弾圧粉砕の闘いと連帯して闘いぬかれた。
 動労西日本の組合員を始め地元の自治体労働者や地域の合同労組、住民も駆けつけ、参加した20人でスト突入集会を福知山支社前で行った。山田和広書記長が司会を務め、中西剛副委員長が自身の労災認定闘争に勝利すると表明。橘日出夫近畿副支部長は、安倍による朝鮮侵略戦争参戦の策動と総非正規職化の攻撃を弾劾し、「それを止める力が全国各地での動労総連合の結成としてわき起こっている」と提起した。東元(はじめ)組合員は、原職の検修職場に必ず戻ると決意を述べ、24日予定の第3波ストとJR西日本本社前行動への結集を呼びかけた。
 合同労組・ユニオン自立に続き、地元の自治体労働者が「高浜原発が止まったのは裁判所の命令ではなくストで闘う労働組合が闘いの中心に座ったからだ。動労西日本と連帯し、ストで被曝労働拒否を闘う労組をつくろう」とアピールした。
 午前8時5分、スト通告をJRにたたきつけて集会に合流した原田組合員は、外注化阻止・非正規職撤廃と過重労働反対=要員増を掲げたストライキの意義を訴えた。
 駅前を通行する労働者や高校生が組合のビラや全学連の弾圧弾劾のビラを次々と受け取った。JRはなすすべもなく見ていることしかできない。
 その後、スト報告集会を持ち、夜の6学生奪還報告集会に合流した。第2派ストを貫徹し、動労西日本はさらなる攻勢に打って出ることを決意した。
(京都 朝霧広巳)

群馬
 社長倒しずっと闘う
 中央タクシー分会がスト

(写真 中央タクシー分会を先頭に中曽根への怒りを燃やしデモ【3月20日 群馬県高崎市】)

 3月20日、群馬合同労組中央タクシー分会(3人)は中央タクシー群馬営業所(藤岡市)で24時間ストを貫徹した。
 要求項目は①賃金を上げろ、②分会長を乗務に戻せ、③不当な給与減額を即時撤回せよ、④長時間労働を是正せよ、⑤労働時間管理(タイムカードの設置)を徹底しろ、⑥ワックスなど業務上必要な備品を支給しろ、の6項目。いずれもこれまで4回の団体交渉の中で会社はまったくの開き直りを決め込んでいる。
 スト通告に現れた分会長の姿を見て、管理者はあわてて事務所のカギをかけて逃げてしまった。その後、午前8時30分からのスト突入をともに闘おうと続々と群馬合同労組の組合員が駆けつけた。営業所は「ストライキ決行中」の文字で埋め尽くされた。そして営業所敷地で堂々とスト突入集会を開いた。集会は圧倒的な注目をあびた。
 10時から中央タクシー分会スト貫徹・春闘集会が高崎市内で開かれた。「立ち上がってよかった。一人ではないことが支え。会社は就業規則を改定して短時間正社員というのを導入しようとしている。許せない」(K分会長)。「労働組合なんてどうしようもないものと思っていた。今は闘うのが生きがい。社長を打倒して、それからもずっと闘っていきたい」(S分会書記長)。「裁判がおもしろくなっている。うそをつかなければ真実は必ず勝つ。職場でも力関係がひっくり返った。労働環境改善、絶対にやらなければならない」(T副分会長)
 正午、いよいよデモに出発した。先頭は「ストライキ決行中!群馬合同労組中央タクシー分会」の横断幕。これを分会の3人が掲げた。3人とも制服のスーツ姿だ。人数は20人だが、すごい熱気と迫力だ。先頭の3人が気迫のこもった顔で、終始大声を張り上げた。
 デモは中曽根康弘記念館・青雲塾会館を直撃した。当時の総理大臣として国鉄分割・民営化を強行した憎むべき日本帝国主義の中枢そのものだ。デモ隊の力が入る。「国鉄分割・民営化を許さないぞ!」「1047名の解雇を撤回しろ!」「中曽根康弘は責任を取れ!」
 追いつめられた会社は就業規則を改悪し、手待ち時間を休憩時間にして差別的に低賃金を強制しようとしている。ハローワークに出した新しい求人にはなんと「休憩時間300分」とある。ふざけるんじゃない! 休む間もなく新たな闘いが始まる。団結してがんばろう!
(群馬合同労組書記長・清水彰二)

東京東部
 組織拡大のチャンス
 学生奪還・CTS勝利受け

 国鉄闘争全国運動・東京東部の会主催の国鉄春闘3・18集会(写真)は京大弾圧6学生奪還の知らせの中で始まった。共同代表が「世界は戦争情勢です。今韓国では『作戦計画5015』の米韓合同演習が行われています。斬首作戦、双竜作戦など北朝鮮の指導者を殺すという演習です。反戦バリストを闘った6学生が本日釈放をかちとりました」と切り出した。
 メイン講演を行った動労水戸・国分勝之副委員長は「會澤憲一君という40歳の青年にライフサイクルで水戸駅へ行けという攻撃が来た。1月にストをやったが配転になった。しかし直前の団体交渉では運転士の仕事をなめるなと言った。それで団交が決まった。會澤君は飲み会を行って仲間を増やしている。団結を拡大した時に勝負になる」と、動労水戸の教訓を分かりやすく語った。
 動労千葉新小岩地域班の佐藤正和さんは、自ら突入した前日の3・17第2波ストライキとCTSの就業規則改悪を阻止した大勝利を報告した。
 カンパアピールを東部ユニオン・アイ介護サービス分会の仲間が行い集まったカンパを動労水戸と全学連に贈った。東交の仲間がオリンピックを口実にした都営地下鉄24時間化との闘いを訴え、東部ユニオン吉崎製作所分会の仲間は会社解散攻撃を阻止し続けている闘いを報告した。
 かつてない勝利の地平を駆使して組織拡大する大チャンスが到来した。
(小泉義秀)

長野
 総連合・長野つくる
 スト闘う拠点建設を決意

 3・19長野春闘集会は京大スト弾圧の6学生を奪還した大勝利と動労千葉がCTSの就業規則改悪4月実施を阻止した報告を受け、最高のボルテージで始まりました。
 集会は2・14新潟国鉄集会への決起と一体で企画され、動労総連合・新潟の八代和幸組合員からNTS(新潟鉄道サービス)による不当解雇を許さない3・17ストの報告を受け、解雇撤回へともに闘いぬくことを誓い合いました。(写真
 基調報告で、国鉄1047名解雇撤回・JR採用を求める新署名に取り組み動労総連合・長野を建設していくこと、非正規職撤廃・労働法制大改悪粉砕を闘い千曲ユニオン青年部を先頭にストを闘う職場拠点をつくり出していくことが訴えられました。特にブラック企業での苦闘の中から「滅私奉公」のイデオロギーを突き破り「労働の奪還」―真の団結の思想をつかみ取った総括は大きく全体を獲得しました。
 青年労働者を中心に次々と意欲に満ちた発言がされました。職場や地域での地をはう闘い、労働学校で学び続々と青年が立ち上がっていること、宣伝・扇動の強化、長野に星野救援会を――。議論を通して総連合・長野の建設、ストを闘う拠点の建設が力強く確認されました。
(長野 N)

山梨
 職場で攻撃はね返す
 労働法制の大改悪許さず

 3月19日、山梨で春闘集会が行われた。山梨合同労組の司会者あいさつ、主催者あいさつの後『前進』編集局の大迫達志さんから「労働法制大改悪との闘い」と題する講演が行われ、質疑、全員の発言で2時間半の集会がかちとられた。
 大迫さんは「戦争か革命か」が問われる時代、安倍の戦争・改憲と一体で労働法制の大改悪があることを鮮明にし、新自由主義は富の源泉である労働人口の減少を解決できず命脈が尽きていると提起。労働者派遣法、労働契約法による18年全員解雇との2年間決戦が始まっており、不当解雇の金銭解決、同一労働同一賃金などいずれも総非正規職化攻撃であり、団結破壊・労働組合つぶしに核心がある。動労千葉がCTSの4月就業規則改悪を労働者の怒りを組織して阻止したように、労働組合の職場の闘いが一切を決していく、「闘えば勝てる」と強調した。
 参加者からは、山梨では正規職の求人がほとんどないことや、友人の障害者がフルタイムで働かされ始めていることが語られた。「保育園落ちた日本死ね」に示されるように怒りは充満している。「社共、連合の屈服・裏切りの中でわれわれの闘いは注目されている。今こそ腹をくくって闘いに立ちあがろう」「動労総連合と合同労組建設を推し進めよう」と全員で確認した。
(山梨 松原一郎)

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●4・10三多摩春闘集会

 4月10日(日)午後1時ビデオ上映、2時集会
 八王子市子安市民センター・3階会議室
 主催 集会実行委員会
 呼びかけ 多摩連帯ユニオン

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