米軍属による女性殺害弾劾 基地・安保・戦争が一切の元凶 今こそ沖縄全島ゼネストを!

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週刊『前進』02頁(2750号02面01)(2016/05/26)


米軍属による女性殺害弾劾
 基地・安保・戦争が一切の元凶 今こそ沖縄全島ゼネストを!


 4月28日から行方不明になっていたうるま市の20歳の女性が、米軍属(元海兵隊員)によって拉致・殺害され、遺棄されていたことが明らかになった。戦後71年、「復帰」から44年たっても変わらない「基地の島」の現実が、未来ある青年の命を無惨にも奪い去ったのだ。140万沖縄県民の体深くに刻み込まれてきた屈辱と怒りの歴史と現実が今、奥深い怒りとなって噴き出している。誰もが自らの歴史的体験と現実とを重ね合わせ、この事件と向き合い、歴史選択を開始している。誰もが21年前の1995年の少女暴行事件を思い出している。その時はまだ生まれてもいなかった女性が、またしても犠牲となったのだ。この現実に必死になって立ち向かい、そして闘いに立ち上がっている。
 このような惨劇を二度と繰り返させないためには、すべての米軍基地を撤去するしかない。そして日米安保を粉砕するしかない。沖縄に基地を集中し、さらには名護市辺野古に新基地建設を強行しようとする安倍やオバマを打ち倒すしかない。
 そのためには何が求められているのか、どう闘えば勝利できるのか? 奪われた命は帰らない以上、沖縄の「命を守る闘い」はもはや不退転の決意で闘われなければならない。
 ただちに10万人の県民大会を! これが140万県民の声だ。そして、この10万人県民大会からさらにどのように闘いを進めていくのか、ここに沖縄の未来がかかっている。

事件の背景に朝鮮戦争情勢

 はっきりさせなければならない。沖縄の米軍基地はアメリカ帝国主義と日本帝国主義の世界支配の要であり、帝国主義による世界支配とは「核と戦争」であるということだ。朝鮮戦争、ベトナム戦争、イラク・中東侵略戦争と、沖縄は「核と戦争の島」であった。そして今日、米日帝国主義は朝鮮侵略戦争に前のめりとなっている。またしてもその出撃拠点として、沖縄の米軍基地が使われようとしている。今回の事件はこのような情勢下で起こった。このことをあいまいにはできない。
 「元海兵隊員逮捕」と報道された5月19日と同じ日に、グアムであの「黒い殺し屋」=B52戦略爆撃機が墜落した。そして沖縄はすでに基地の外も含めて朝鮮半島と直結した戦場と化している。今回の事件は、こうした戦争情勢が引き起こしたのだ。事件の最高責任者はオバマであり、安倍であり、崩壊を開始した新自由主義である。

「基地の島」の根底的変革を

 「復帰」44年の5・15沖縄闘争には、朝鮮侵略戦争に反対し、全世界の労働者の最先頭で新自由主義と闘う韓国・民主労総の仲間が参加し、沖縄と韓国の労働者の国際連帯闘争の第一歩を記した。この労働者国際連帯の闘いだけが朝鮮侵略戦争を阻止し、崩壊する新自由主義を打倒することができる。ここに沖縄の米軍基地撤去の闘いの勝利の道がある。
 すでに民主労総は歴史的なゼネスト闘争に突入している。沖縄の労働者階級に求められているのも同じ闘い、沖縄全島ゼネストだ。
 かつて沖縄県民が闘った71年5・19、11・10の沖縄全島ゼネストは、当時の全県民の8割が参加し、米軍政を事実上の崩壊にまで追い込んだ。何よりも基地労働者の決起は、米軍基地の機能を完全にストップさせた。
 10万人県民大会から、今こそ沖縄全島ゼネストへ! 基地労働者を先頭に140万県民が総決起する沖縄全島ゼネストで、米軍基地の機能を止め、辺野古への新基地建設を止め、この「基地の島」の許すことのできない現実すべてを止めることをとおして、「基地の島」の根底的変革への道を切り開こう。そして朝鮮侵略戦争を絶対に阻止しよう!
 「基地の島」=「非正規職の島」の現実は日々、青年労働者と学生に襲いかかっている。戦場そのものの職場とこの沖縄の社会の中で、青年労働者と学生の尊厳が日々踏みにじられ、命が奪われている。20歳の女性の命を奪ったのは、崩壊を開始した最末期の帝国主義・新自由主義とその軍隊だ。もうこれ以上、新自由主義に誇りを踏みにじられ、命を奪われてなるものか! 青年労働者と学生は自分たちと沖縄の未来をかけて、職場から学園から怒りの声を上げ、新自由主義と闘う労働組合・学生自治会の団結を打ち固め、沖縄全島ゼネストの先頭で立ち上がろう!
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