6・19 星野さん解放へ 鈴木弁護団長を国会に 〝星野さんの命は私の命だ〟 沖縄の怒りと結び600人が集会

週刊『前進』04頁(2759号04面01)(2016/06/27)


6・19 星野さん解放へ 鈴木弁護団長を国会に
 〝星野さんの命は私の命だ〟
 沖縄の怒りと結び600人が集会

(写真 「獄中41年を打ち破り星野さん解放へ団結ガンバロー!」 【6月19日 上野公園野外ステージ】)

(写真 「沖縄と連帯し安倍を倒そう」とデモ【19日 上野】)


 「怒りは限界を超えた」と6万5千人が結集した6・19沖縄県民大会当日、東京・上野で「獄中41年打ち破れ/6・19星野文昭さん解放全国集会」が「星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議」主催で開かれた。参院選の公示を目前にして、星野再審弁護団の鈴木たつお弁護団長を押し立てて闘う選挙戦の総決起集会としても大いに盛り上がった。鈴木たつお弁護士は「星野さんの命は私の命だ。星野勝利へ参院選に挑戦する」と決意を語り、全参加者が必勝を誓い合った。

「獄中41年」を打ち破ろう

 6月19日午後1時、上野公園野外ステージは全国から集まった星野救援会を先頭とする600人の熱気で埋まった。開会あいさつに立った共同代表の狩野満男さん(杉並の会)は「99%の怒りで舛添都知事が打倒された。次は安倍だ! 星野闘争を一気に広げる決定的チャンスとして鈴木弁護団長を国会に送り出そう!」と呼びかけた。
 特別報告の沖縄万人(うまんちゅ)の会の和田邦子さんは、「全基地撤去はどうやったら実現するのか、路線と方針を求めて必死に今日の県民大会に集まっている。この中に星野さんを取り戻す力もある。絵画展をとおして知った星野さんの不屈・非妥協の闘いが沖縄の人びとの希望になっている」と語った。
 星野文昭さんからのメッセージ(抜粋別掲)をつれあいの星野暁子さんが読み上げた。星野同志は「資本主義そのものが存在することの正当性を完全に失った」と断じ、「参院選闘争に勝利し、星野闘争の爆発的な発展をかちとり、勝利しよう」と呼びかけた。暁子さんは、6月6日から5日間面会し、有意義な対話を交わすことができたと報告した。
 さらにアメリカから来日中のUTLA(ロサンゼルス統一教組)のアーリーン・イノウエさんが連帯あいさつをした。「アメリカの支配者たちには、米帝支配のために沖縄を軍事基地の島につくりかえた責任があります。星野さんは、国家権力に対する勇気ある反撃の先頭に立ちました。彼もムミア・アブ・ジャマルさん(アメリカで34年間投獄されている無実の政治囚)も支配階級と権力者を心底震えあがらせたのです」と訴えた。最後に「フリー星野! ガンバロー!」とこぶしを突き上げた。

11人の目撃証言開示せよ

 再審弁護団が再審報告を行った。主任弁護人の岩井信弁護士が、証拠開示請求の「最大の攻防点」となっている現場目撃調書について報告。
 弁護団は5月26日付意見書でデモ隊の中で星野さんが薄青色の上着という目立つ服装だったという新たな視点から11人の目撃者の供述調書の開示を要求した。それに対し、検察官が6月3日付意見書で「仮にデモ隊参加者以外の目撃者が薄青色の上着の男に言及していなかったとしても......」と書いてきた。
 岩井弁護士は「裏を返せば、目撃者は星野さんと同じ薄青色の上着を着た人には言及していないということだ」と指摘し、「裁判所の外の行動が大きな影響を与える」と全証拠開示へさらなる闘いを促した。さらに、酒井健雄、藤田城治、和久田修の各弁護人が再審開始へともに闘う決意を熱く語った。
 事務局の金山克巳さんが基調報告を行った。始めに、「獄中41年を打ち破り、今こそ星野文昭さんを取り戻そう。そのために鈴木たつお弁護団長の参議院選挙の勝利をかちとろう」と呼びかけた。
 さらに昨年9・6徳島刑務所包囲デモから今年1月の『星野新聞』創刊、全国各地での星野絵画展の成功と新たな救援会の結成などこの1年間の星野闘争の前進を踏まえ、「100万人の署名を集め、全証拠開示・再審無罪をかちとろう。星野さん解放へ4回目となる9・4徳島刑務所デモに総決起しよう」と行動方針を提起。満場の拍手がこれに応えた。

9・4徳島刑務所デモへ

 星野解放歌「とり戻そう 星野」(作詞・十亀弘史)を作曲した福山竜一さんと、フルート奏者の長崎宏美さんのミニコンサートがあり、最後は「ソリダリティ」を全参加者が大合唱した。
 ここで鈴木たつお弁護団長が登壇。「沖縄の怒りは必ず全島ゼネストに行き着く」と語り始めた鈴木弁護士は、「71年5・19と11・10沖縄全島ゼネスト、これに本土でなんとしても連帯し応えきろうと闘った11・14渋谷闘争。その先頭に星野さんがいた。私も当時反戦青年委員会の世話人として先頭で闘った。星野さんの闘いが私の闘いであり、星野さんの命は私の命である」「星野さんを取り戻そうという声を深く広く広げる、それが今度の参議院選挙への挑戦だ」と強調した。
 ともに闘う決意を、全学連・斎藤郁真委員長、全国労組交流センターを代表し辻川慎一動労水戸副委員長、婦人民主クラブ全国協議会・三浦正子代表が表明した。
 次いで星野暁子さんを始め家族からの訴えがあり、9・4徳島刑務所デモへの決起を共同代表の戸村裕実さんが訴えた。
 閉会のあいさつに立った共同代表の平良修さんは、「本当に良い集会であった」と確認し、「星野さんの解放は沖縄解放の象徴になります。同時に悪しき日本国家権力からの民衆解放の象徴になります。そのために鈴木たつおさんを参議院に送り込み、星野救援のための新しい城を参議院に打ち立てましょう」と心を込めて呼びかけた。
 団結ガンバローで気勢を上げ、直ちにデモに打って出た。
 日曜の午後、にぎわう上野、御徒町を颯爽(さっそう)と進むデモは大注目だ。沖縄の怒りとともに首都東京で鈴木旋風を巻き起こし、「安倍打倒! 星野奪還!」へ前進しよう。

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