9・1〜2全学連大会に結集を 戦争と不当処分を大学ストで粉砕しよう 革共同中央学生組織委員会

週刊『前進』04頁(2771号02面01)(2016/08/15)


9・1〜2全学連大会に結集を
 戦争と不当処分を大学ストで粉砕しよう
 革共同中央学生組織委員会

(写真 広島で意気高くデモする全学連【8月6日】)


 天皇「生前退位」問題は、改憲攻撃そのものであると同時に、安倍政権の後のない危機を示している。「戦争か革命か」という目もくらむような時代の推移の中で、9月1〜2日全学連大会が開催される。
 日帝国家権力・警察機動隊とシールズ防衛隊が一体となっての襲撃と弾圧をはねのけ、全学連が先頭に立って闘われた昨年の戦争法反対の国会前実力闘争。その高揚を引き継いでの、新自由主義大学下で初の京都大反戦バリケードストライキ(昨年10月)。全国学生が一丸となって闘った弾圧粉砕闘争とその連続的勝利。国政選挙を「革命への演壇」に変えた参院選決戦。これらの闘いを準備したものこそ、昨年9月の全学連大会での白熱した論議だ。この1年の闘いを通して、革共同と全学連は改憲攻撃を革命に転化する強固な土台を築き上げた。
 安倍政権の改憲攻撃への本格的突入は、昨年の安保国会闘争をはるかに凌駕(りょうが)する大闘争を生み出す。この大決戦を前に開催される全学連大会は、日本でのゼネスト―革命を実現する出発点として必ずや歴史に刻まれるだろう。

無数の学生の声と結びつき

 今次大会の課題は一つに、「改憲」「京大処分」「大学崩壊」を一体でとらえ、京大を先頭に全国大学ストを準備することだ。大会招請状が呼びかける通り、「改憲・戦争への危機感から新たに行動に立ち上がる広範な学生、学費・就活・奨学金で苦しむ無数の学生、『声なき声』」と結びつくこと、まだ見ぬ膨大な数の学生と結びつくことは、全学連の変革と一体でなしとげられる。
 二つに、11月東京・ソウル100万人決起を軸に全世界共同行動の突破口を切り開くことだ。全世界的国際連帯をつくる国鉄闘争、10年を超える法大闘争の土台である動労千葉労働運動をあらためて学びつくそう。
 三つに、参院選決戦の地平を引き継ぎ、「新しい労働者の政党」をつくる闘いを全国学生こそが牽引(けんいん)することだ。それは、ストライキ(ゼネスト)で闘う党、青年・学生の党だ。
 以上を踏まえ、さらにいくつか訴えたい。

改憲=国家改造攻撃を許すな

 第一に、安倍政権の改憲攻撃は、「戦後レジームからの脱却」を掲げる通り、国のあり方を根本から変える体制(レジーム)転換=国家大改造である以上、それを打ち破る道は革命以外にない。
 改憲攻撃は、国会論議や国民投票の枠に収まらない、職場・キャンパスを巻き込む大攻撃となる。「もう一つの改憲」としての労働法制大改悪や「大学改革」として、すでに改憲の先取り攻撃が開始されている。その点で二つ強調したい。
 一つに、「8・8天皇メッセージ」による「生前退位」問題を、改憲攻撃そのものとして徹底弾劾する。
 革共同は綱領草案で天皇制について、「資本家的政治支配、階級支配が解体的動揺に陥る中で、天皇制は帝国主義ブルジョアジーの反革命的結集のシンボルとなる」と規定している。そこから、「労働者階級はプロレタリア革命の一環として、天皇制の一切の形態を粉砕し、根こそぎ一掃する」と明らかにしている。世界大恐慌の中、「3・11」後や戦争法反対闘争での広範な労働者民衆の決起、改憲をめぐる大激突が開始された。安倍政権と日帝は、自らが今すぐにでも打倒される現実性に恐怖している。
 副総理・麻生太郎は13年7月の「ナチスに学べ」発言の際、改憲は「騒々しい中で決めてほしくない」と強調した。安倍をはじめとした政府・与党幹部も「静かな環境で改憲議論すべき」と盛んに言い立てる。まさに改憲への階級闘争圧殺(階級融和)のために、「国民統合の象徴」としての天皇制が担ぎ出されている。安倍政権は天皇制を利用し、改憲の前提条件をつくるだけでなく、自民党改憲草案で天皇の「元首化」と、危機のりきりのための強権的政治支配体制の構築をもくろんでいる。
 日本で改憲阻止とともに天皇制打倒の闘いに立ち上がることは、全世界とりわけアジア民衆を限りなく鼓舞激励する。天皇制とは、ヒトラー、ムッソリーニと並ぶ侵略と専制の象徴だ。天皇制打倒は国際連帯、11月全世界共同行動の課題そのものだ。
 二つに、参院選―東京都知事選は総翼賛体制構築の過程であり、全既成政党が改憲勢力に純化する過程だった。とりわけ「国民連合政府構想」に端を発し「野党共闘」にのめり込んだ日本共産党は急坂を転げ落ちるように変質・腐敗を深めた。日米安保容認、「有事」での自衛隊積極活用、国会開会式出席をはじめ天皇制への屈服、福島の住民の帰還推進、京大反戦ストへの敵対など職場・学園での闘いの圧殺――。日共はいまや改憲・戦争推進勢力、反労働者・反革命の党に成り下がった。大会への過程を通して、日共、それと一体となったシールズの影響下にある大量の学生と合流、獲得しよう。

「大学崩壊」の現実と対決を

 第二に、全国大学での「大学崩壊」の現実に対し、大学の部分的改良ではなく、大学ストライキで労働者階級の革命へのうねりと一体化し大学を「革命の砦(とりで)」としよう。
 一つに、東北大での非正規職員3千人超の大量解雇をはじめ、全国大学で労働契約法に基づく大量首切りが始まっている。法政大や京都大では、多くの学友が「授業妨害」「静穏な教育環境を侵害」なる理由で恣意(しい)的な重処分を下されてきた。しかし今や明らかになったのは、支配階級こそが大学・学問の存立基盤を掘り崩していることだ。全学連の闘いの正当性はますます明らかになっている。
 二つに、「学費・就活・奨学金」の問題はきわめて深刻だ。多くの学生が高い学費を稼ぐため過度に働かされ、大学に通うことも困難になるという転倒した現実を強いられている。この一点で、今の大学のあり方は根底的に打倒・変革されなければならない。
 三つに、「安全保障技術推進制度」をはじめ軍事研究の推進、奨学金返済の困難化につけこんだ「経済的徴兵制」の開始、国立大学での「国旗掲揚・国歌斉唱」強制、総長独裁権限強化と教授会自治解体としての学校教育法・国立大学法人法----「大学の戦争動員」はすさまじい勢いで進行し、それ自身が大学・学問全体の変質・腐敗を加速している。
 四つに、安倍政権の大学改革の中核をなす「グローバル人材育成」に大学の矛盾の一切が凝縮されている。「グローバル人材育成」は、バングラデシュ・ダッカのテロ事件が痛烈に突きつけたように、日帝の侵略の先兵をつくり出すものだ。同時に「グローバル人材育成」のための授業を支える多くの教員(とりわけ英語教員)の大半は、使い捨ての有期雇用・非正規教員である。
 大学崩壊をもたらしたものこそ、大資本による大学支配、大学の国家権力への屈従だ。その根源は新自由主義の破産、すなわち資本主義・帝国主義が腐朽し社会発展の桎梏(しっこく)と化したことにある。大学問題の解決の道は社会の根本的変革=プロレタリア革命しかない。
 第三に、京都大4学生処分撤回闘争こそ改憲阻止の最先端攻防であり、大学ストのみならず日本でのゼネストを組織するてことなる。処分撤回署名運動を全力で推し進めよう。
 動労千葉と国鉄闘争全国運動は「1047名の解雇撤回を求める10万筆署名」を通して、国鉄決戦陣形を広範に組織し、その力を土台に国家権力中枢・最高裁やJR資本を揺るがすストライキを実現してきた。京大処分撤回署名は学生運動での「10万筆署名」だ。労働者人民に京大反戦ストの意義、ゼネストの必要性を訴えよう。「大学はこれでいいのか」と大論争を巻き起こし、全国大学ストを組織しよう。

11月世界共同行動に立とう

 最後に、中央学生組織委員会は大会に向かって無数の討論をつくり出す中で、学生の現状・怒りに深く学び、組織の大変革・大飛躍をかちとる決意である。
 相模原市の障害者施設での大量殺傷事件にみられるように、多くの青年が社会崩壊=労働崩壊の現実を打ち破る方途を見いだせず、思想的混濁に陥っている。1930年代は、大失業と戦争が全世界的革命情勢を生み出しながらも、スターリン主義が共産主義への絶望をもたらし、ファシズムが労働者民衆の怒りを戦争・排外主義に糾合していった。このような歴史は絶対に繰り返さない。全世界の仲間が動労千葉と革共同を「世界革命の司令塔」として注視している。30年代の敗北をのりこえる21世紀革命の展望は明々としている。
 全学連大会から11月全世界共同行動、ロシア革命100年の2017年へともに闘おう!

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